独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活

髙龍

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二百十三話

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クロードは無事に定期試験を終えて長期休暇に入っていた。

補足しておくとクロードの試験結果は全て満点である。



長期休暇はどうしようか寮で考えているとエリーゼが訪ねてくる。

「クロード。いるかしら?」

「エリーゼ。どうしたの?」

「暇をしているなら私と一緒に王家の避暑地へ行かないかしら?」

「構わないけれど」

「それでは今すぐ参りましょう。長期休みは短いですからね」

エリーゼに追い立てられるように寮を後にしたクロードは用意されていた馬車に乗り込むことになった。

「避暑地はシス湖という湖に近くて湖水浴もできるんですよ」

「それは楽しみだね」

考えてみれば転生してから泳いだことはなくクロードもワクワクしていた。

馬車は問題なく進み湖の近くに立つ城へと向かっていく。

「避暑地も城なんですね」

「仮にも王族が泊まるのだから威厳は大事なのよ」

「そういうものですか」

「早速泳ぎましょう。着替えたらホールに集合よ」

エリーゼは言うが早いか城の奥へと消えていった。

クロードも使用人に案内されて用意されていた水着に着替える。

この手際を考えるとクロードを誘うのは決定事項だったのだろう。



ホールについたクロードが待つことしばしエリーゼもやってくる。

「クロード。どうかしら?」

「うん。とっても似合っているよ」

「ありがとう。それじゃ泳ぎに行きましょう」

湖まではなだらかな道が続いており一面に浜が広がっている。

浜には椅子やパラソルといったものまで備え付けられており至れり尽くせりだ。

エリーゼは迷うことなく湖に入っていきクロードもそれを追いかける。

エリーゼは追いついてきたクロードに向けて水をかけてくる。

クロードは避けようとするが水の抵抗にあい頭から水をかぶってしまう。

「いきなり酷いじゃないですか」

お返しにとばかりにクロードもエリーゼに水をかける。

童心に戻って二人は遊びまわり楽しい一時を過ごした。



遊び疲れた二人は用意されていた椅子で休憩を取る。

控えていた使用人の人が冷たい果実ジュースを入れてくれる。

「こうしているとお金持ちになったみたいですね」

クロードはついつい前世の感覚で言ってしまう。

「クロードは金持ちでしょう?」

「それはそうなんだけど雰囲気に飲まれたというか・・・」

「ふふ。おかしなクロードね」

二人の様子を確認した使用人達はバーベキューの準備をはじめた。

湖からとれる新鮮な魚介類を中心に野菜などもバランスよく準備して浜辺へ運ぶ。

エリーゼとクロードは使用人達の心遣いに感謝してバーベキューを楽しむのだった。
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