独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活

髙龍

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第三百二十三話

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グリフォンの角笛を渡してから1週間ほど経ちクロードは軍務大臣のルーシェンに呼び出され王都の外れにある練兵場を訪れていた。

「クロード卿。本日はよろしくお願いします」

「こちらこそよろしくお願いします。早速ですがグリフォンを呼び出してみましょう」

選抜された一人の兵士が角笛を吹いてグリフォンを呼び出す。

クロードの時は問題なかったのだがグリフォンは暴れだす。

慌ててクロードがフォローに入るとグリフォンは大人しくなった。

「むぅ・・・。これはどういうことなのでしょうか?」

「恐らく屈服させる必要があるのではないでしょうか?」

「なるほど。力を認めていない相手には従わないということですね」

「素手で屈服させるのは流石に難しそうですね。僕が回復魔法をかけるのでグリフォンに挑んでみてください」

兵士は武器を構えて果敢にグリフォンに挑む。

選抜された兵士だけあり何とか従えることに成功する。

兵士とグリフォンに回復魔法をかけて怪我を治療する。

他の兵士達もそれに続き何とかグリフォンを手懐けることに成功した。

「まずは最初の難関を突破というところですね」

「グリフォンに認められるだけの実力が必要ということで気軽に数を増やすのは難しいということがわかりましたね」

「グリフォンだからまだいいものの竜種だったら大惨事になっているところでした」

「竜にまたがった戦力は魅力的ですが達成できるのは騎士団長クラスぐらいのものでしょうな」

「気を取り直して訓練に移りましょう。皆さんまずは騎乗してみてください」

選抜された兵士達は馬術にも卓越しているようで騎乗姿に違和感はない。

クロードもグリフォンを呼び出して騎乗する。

「問題はないようなので実際に飛んでみましょう」

実際に飛んでみた結果は落馬する者はいなかったが初めての空ということで戸惑っている姿が見受けられる。

これは慣れの問題もあるので時間がかかりそうではあるが見守るしか出来ない。

「現状はわかりました。とにかく飛んでグリフォンに慣れてください」

この状態では戦闘訓練など出来ないのでひたすら飛んでもらう。

無理をしても仕方ないので疲労具合を考えて本日の訓練はある程度グリフォンでの飛行に慣れてきたところで終了することにした。

「本日の訓練はここまでにしましょう」

「地面だ。地面の上がここまで安心できるものだったとは」

精神的にも不安定な空の上ということでストレスになっていたようだ。

「明日も訓練を行いますので今日はゆっくり休んでくださいね」

「ありがとうございました」

こうしてゲルマン王国の航空戦力確保ははじまったのである。
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