独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活

髙龍

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第四百六十一話 閑話 孤児のアンジェリカ

私、アンジェリカはゲルマン王国のプロミネンス侯爵領の領都プロミネンスの教会に保護された孤児の一人でした。

あれはまだ私が教会に保護されたばかりの頃です。

私と同じくらいの男の子が多くの怪我人を回復魔法で治療していたのです。

後でシスターさんに聞いたのですが彼はこの街の領主であるプロミネンス侯爵家の三男であるクロード様であるとのことでした。

幼い私の目には無料で領民の怪我を治療してくださる聖人に映ったのです。

私はそんな彼に憧れシスターさんに頼み込み回復魔法の練習を始めました。

憧れであるクロード様と会ったのは僅かな時間でしたが彼は貴重な休憩時間に悪戦苦闘している私に回復魔法のコツなどを教えてくれました。

そんなこともあり私と彼は名前で呼び合う仲になったのです。

彼と会えたのは数回だけでしたが優しい彼に私が憧れと崇敬を覚えるのには十分な理由でした。

私は彼が去ってからも回復魔法の練習を続け10歳になると同時にシスター見習いとして教会のお仕事を手伝いすることとなりました。



シスター見習いとして働きはじめて2年が経ちいつもの様に用事を済ませて教会に戻ると教会の前に設置してあるベンチに彼と綺麗な女の子が腰掛けていました。

もう身分の差を理解していましたが私はあえて昔と同じように接すると決めて彼に声をかけました。

「あら。クロード。クロードじゃない」

「アンジェリカじゃないですか。お久しぶりですね」

綺麗な女の子は落ちついていてどこか気品を感じます。

「クロード。紹介してくれないかしら?」

「彼女はアンジェリカ。教会の保護した子だけど優しくて明るい子だよ」

「アンジェリカです。今は教会でシスター見習いをしています」

「エリーゼよ」

女の勘としてここは負けてはいけないと感じとりしばらくエリーゼと名乗った女の子と睨みあいます。

どちらともなく笑いあい握手をかわします。

「これからよろしくね」

「こちらこそ」



私とエリーゼはお互いに感じるところがありクロードに時間を貰うと話しはじめました。

「素直に聞くわね。貴方、クロードの事が好きでしょ?」

私ははっきりと言われて気が付きます。

私はクロードの事が好きだったのだと。

「ということはエリーゼさんも・・・?」

「私はクロードの婚約者よ」

今さっき自分の気持ちに気が付いた所だというのにエリーゼは爆弾発言をしてきます。

失意の中にいる私をエリーゼは勇気づけてくれます。

「クロードは優しくて強いもの。貴方がクロードを好くのは自然な流れね」

「クロードは貴族だし親がどこの誰かもわからない私では釣り合わないのはわかっているんです」

「身分差があるのは事実ね。でもそれだけで諦めるのかしら?」

エリーゼは私の気持ちを確かめるように聞いてきます。

「諦めたくありません。でも・・・」

私は自分の気持ちに嘘はつけませんでした。

「でもはなしよ。貴方が本気かどうか確かめさせてもらうわ」

「確かめるてどうやって?」

「貴方、特技のようなものはないのかしら?」

「回復魔法が少し使えるぐらいで他は・・・」

「十分よ。その回復魔法を鍛えて王都に届くぐらい有名になりなさい」

「有名にですか?」

「聖女と呼ばれるぐらい名声を高められたら身分差なんて関係なくなるわよ」

聖女。

それは献身的な働きをしたシスターに与えられる至高の称号です。

「どうしてそこまで応援してくれるんですか?」

私には理解できませんでした。

愛する人を独り占めしたい。

そう思うのは自然な事だからです。

「一目見たときに貴方のことを気に入ったからかしら。私もクロードを独り占めしたい気持ちもあるけれどクロードを支える人は少しでも多い方がいいわ。貴方ならそれが出来ると思ったからよ」

「クロードを支える。本当に私にそんなことが出来るのでしょうか?」

「自信を持ちなさい。出来る出来ないではなくやるのよ」



エリーゼの檄に感化されこの日から私は教会に保管されている本を読み漁り薬学をはじめ人体の構造などを勉強しはじめました。

エリーゼは口だけでなく私に魔法の本を送ってくれました。

私は、実戦経験を得るために教会を訪れる人達だけでなくプロミネンスの街を守ってくれている兵士の人達の魔物の間引きにも従軍神官として従軍し腕を磨き続けました。

辛いこともありますけど王都に戻ったエリーゼは定期的に手紙を送ってくれクロードの近況などを教えてくれます。

クロードはやっぱり凄い人で追いつくためにはまだまだ頑張らなければと思わせるのでした。
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