独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活

髙龍

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第五百十九話

ロマニア達は不気味な気配を感じ取りつつもシンラ帝国の南部の奥深くまで入り込んでいた。

斥候の報告で奥深くにシンラ帝国南軍の重装歩兵が中央に待ち構えていることがわかっている。

両翼には重装騎兵が控えておりこのままぶつかれば相当な被害が出るだろう。

しかし、敵を前にして逃げ帰ることなどできるはずもなく対陣の準備を進めていた。

相手もこちらの動きはわかっているはずだが動き出す様子はない。

ロマニアとしては一当たりして相手の練度を確かめるつもりであったがここで問題が発生した。

後方よりゴブリンの群れが迫っているというのだ。

ポセイドスの説明の中に魔物を繁殖させているという話があったが軽く蹴散らせるだろうと甘く考えていた。

ゴブリン達は弱いとはいえ数が多く通常なら粗末な装備しか身につけないものだが揃いの皮鎧にあきらかに鋳造されたと思われる剣を持っている。

慌てるこちらを嘲笑うようにシンラ帝国の南軍が動き出した。

対応を指示するが二方面作戦を強要されどこまで持ちこたえることが出来るだろうか。

駄目元で本営に鷹を飛ばしたがこれは見捨てられる可能性もあるなと覚悟を決めた。



陣地構築を進めるファールハイトの元に伝令が走り込んできた。

本営に走れば主要な諸侯が集まっている。

焦る気持ちを抑えつつも全員が集まるのを待っていると国王陛下であるポセイドスが口を開いた。

「ロマニア侯爵達がシンラ帝国の南軍と接敵した。しかし、背後からゴブリンの大軍に襲われかなり不利の状況になっているようだ」

「やはり魔物が出てきましたか。この可能性を考え慎重にことを運ぶことを選んで正解でしたな」

「ことはそう簡単なことではない。見捨てれば全体の士気が大きく削がれることだろう。なんとか救出しなければならない」

「ロマニア侯爵達がいるのはかなり奥の方です。通常の編制では間に合わないでしょう」

「わかっておる。航空部隊を中心に地上からは騎兵のみの編制で救出に向かう。直轄のグリフォン部隊も出すがファールハイト卿にはワイバーン部隊を出してもらいたい」

「すぐに準備させます」

「地上の騎兵部隊はファイネル卿とタイラント卿に頼む」

「心得ました」

「すぐに出れる準備はしてあります」

「有事に慣れているタイラント卿は流石だな」

救出部隊がロマニアが目の敵にしている派閥で固まっているのが皮肉ではあるが現状で出せる最高の部隊であるのは間違いがなかった。

ポセイドスとしてはどうにか救出部隊が間に合ってくれることを祈りつつ信じて送りだしたのである。
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