好きなんです!

はるの美羽都

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LINEの中なら

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    結局、放課後の帰宅した後に朱乃くんにLINEすることにした。
すると、しばらくしてから返信がきた。
「ごめん、今は言えない」
今は、言えない……?
「あっ、何かごめんね」
「いや……」
「じゃあ、また明日!」
何だか気まずくて、会話をさっさと終わらせてしまった。
これ以上、何を話せばまぎらわせられる?
朱乃くんが……分からない。
LINEの中でなら、話してくれるかなって思ってたんだけど……
LINEの中でなら、大丈夫だって思ってたんだけど……
「ねぇ、なんでLINE交換したの?」
気付いたら、送ってしまっていた。
あっ、と思って送信取消を押そうとしたら、既読がついてしまった。
時既に遅し、やってしまった。
「あっ、ごめん!気にしないで」
それを送るので精いっぱいだった。答えなんて今は聞きたくない。
好きなのに、話したくない。
好きなのに、距離を置きたい。
好き、なのに……嫌い。
私だけ好きで、私だけ想ってて、私だけ気持ち伝えて(押し付けてるけど!)、私だけ喜んでて……バカみたい。
何回も、何百回もフラれてんのにさ……いい加減、諦めなよ。
でも、好きなんだもん!諦めようとしたこと何回もあったけど、でもやっぱり好きなんだもん!
……なんて、頭の中の私が闘っている。
もう、やめよう。
朱乃くんのこと、やっぱり諦めよう。
もう一週間以上も告白してないし、それが普通になってきてるし。
丁度いいじゃん。このまま自然消滅させて何事もなかったように、しれっと卒業しよう。
一貫校だけど、高校は女子校を受けようかな。
朱乃くんと離れれば、視界に入ることも思い出すこともなくなる。
そうしよう、今からでもそう遅くない。
少しずつでも受験対策しつつ、志望校を決めよう。
もう、朱乃くんのことは……これで、さよならだ。
親に高校受験の話をしたら心底、驚かれた。
「えっ、朱乃くん以外で話のネタあったの!?しかも、受験なんて……」
頭、大丈夫か?とまで心配された。失礼な、朱乃くん以外にもちゃんと、話のネタぐらいあるわよ!
ただ、朱乃くんのことが好き過ぎてただけ。
でも、もう今は普通だから。


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