推しが尊過ぎてっ!

はるの美羽都

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そんなシチュエーションは希望していません

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  土曜日───
「本当にお昼ぐらいまで寝ちゃってた……」
  でも、休みの日にしか出来ない贅沢だし!かと言って、たまに「あぁ……午前中、勿体ない時間の使い方しちゃったぁああ!」って、後悔しちゃうし。
いや、今回の土曜日は良い時間の使い方だと思うので、ヨシとしましょう。ハイ。
起きてもベッドから動けない人です。起きて早々、スマホのSNS巡りをするタイプです。
はぁ……今日も推しさんは目の保養、控えめに言って神々しい。最高です。
    ダラダラしていると、ピンポーンとインターホンが鳴った。
えっ、今日は何か届く日だっけ?私のチェックミス!?
いやいやいや、推しのことはちゃんとチェック済みですぞ!それなのに……何事?
私が出ないので、またインターホンが鳴った。
とりあえず着ている部屋着に顔、髪!ササッとチェックして軽く直してOK!
 「はーい!」と言ってドアを開けると、大家さんだった。
 「あ、寝てた?」
 「あっ……ハイ」
 「まぁ、そりゃ普通だよね。ごめんね、急に」
 「あの……何か?」
 「えっと……大変、申し上げにくいんだけど」
 「はい」
 「1週間ほど、彼を小泉さんとこで居候させてあげてくれないかな?」
 「はいぃいいいいい!?」
多分、一生に一番の声が出たんだと思う。

  「あの、居候って。彼って、男性じゃないですか!私、こう見えて女ですよ!?」
  「いや、女性なのは知ってるよ。だけど、彼を居候させるのに適した人って考えた時に、小泉さんが思い浮かんでね」
 「いやいやいや、何をおっしゃいますか!私の部屋はアニメ一色!推し一色なんですよ!」
 「そこも、知ってるよ。何度か部屋の修理で行った時に、見たことあるから覚えてるし」
 「なら……なんで私なんですか!」
 「落ち着いて、聞いてね?その彼っていうのが……」
 「えぇええええええ!?」
 「どうかな?」
 「いや、どうかな?じゃないですよ!それは、私にはおこがましいです!恐れ多いです!」
 「まぁまぁまぁ!小泉さんにとって、悪い話じゃないと思うけど……?」
 「いや、そもそもなんでそうなったんですか?」
 「いやね、これは私の手違いなんだよ」
 「あんたのミスかいっ!」
 「あんたって、僕……これでも大家だよ?」
 「ハッ!すみません、それで?」
 「たまたま、小泉さんの住んでいる部屋番を空き部屋として出してしまっているのに、気付かなくて……それで、その人が「そこに住みたい」って契約しに来てくれたんだ」
 「それで、どうしたんですか……?」
 「それで詳しく調べたら、そこは人(小泉さん)が入ってるので、無理だってなって……」
 「じゃあ、なんでそんな話になったんですか!」
 「それでね。確か、1週間後に小泉さんの隣の部屋が引っ越すんだよ」
 「へぇ、そうなんですね」
 「うん。だから、それまでどこか寝泊まり出来ないか聞いてみたんだけど……」
 「それで……?」
 「誰にも頼れないから、その入ってる人でマシそうな人のところへ居候させてくれないかって、言われちゃってさ……」
 「いやいやいや、そこは無理ですね~って断るとこでしょ!頼れないなんて、絶対に嘘ですよっ!」
 「でも、元はといえば僕のミスだからさ」
 「それなら大家さんとこか、大家さんが他に所有してる賃貸を紹介するとか……割りと安く借りられるとこを紹介するとか……色々と、方法はあると思うんですけど」
 「それも言ったんだけど仕事で忙しいから、なかなか時間が取れないって。だから、1週間ぐらい小泉さんとこで居候して、そっから隣の部屋に移動ってことなら、別に問題はないって……」
 「いやいやいや、こっちに問題があるんですけど!?」
 「この通りだ、頼むよ」
 「えぇ……そんな急に言われても」
 「来月分の家賃、タダにするから!」
 「クッ……、なんて魅力的な条件ッ!」
 「そうすれば、浮いたお金は推しに注げるぞ……?」
 「やり方が汚い!」
 「でも来月の家賃タダは、かなりサービスしてるんだけどな~」
 「いっ、1日だけ……時間をください」
 「分かった。とにかく、今日はホテルかどっかに泊まってもらうよ」
 「ハイ……オネガイシマス」


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