働きたい大澗くんと働きたくない黄金井さん

はるの美羽都

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早速ですが

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    後日、お互いの都合をり合わせてマンションへ行った。
最近、建ったらしいそのマンションは、20階建てのマンションだった。
面接の時は、ちゃんと見てなかったから気付かなかったけど
「すっげー、高そうだな……」
お値段的に。こんなところに住めるぐらいの高給取りなんだろうか、あの女性ヒトは……
緊張しながら、あの玄関前まで来てインターホンを推す。
ガチャ……と音がして、あの女性ヒトが出てきた。
「どうぞ」
「あっ、お邪魔します……」
「では、こちらにお掛けください」
「あっ、はい」
何だか落ち着かないなぁ……こういうところって、慣れないから。自分の方がどれほど落ち着くか……
そんなこと考えていても、これで契約成立したら今月中に荷物まとめて、今住んでる家を引き払わないといけない。
「では、改めまして。面接を通過され、無事に採用されましたこと、本当におめでとうございます」
「あっ、いえ……こちらこそ、ありがとうございます」
「早速ですが、本題に入らせていただきます」
「はいっ……!」
    まずは、専業主夫として1ヶ月ほど家事をすること。
1ヶ月の間に仕事が決まれば、契約スタート。
1ヶ月の間に仕事が決まらなければ、別件案になるそうだ。
別件案って、なんだ……!?何か怖いな……
「あの……質問、いいですか?」
「はい、なんでしょうか」
「あの……採用した理由って、教えてもらえるんですか?」
「応募した理由が、面白かったからです」
「は、はぁ……」
「後は「それをやって、こっちが得することあんの?」「それなら、結婚すればいいじゃん」と言わなかったのが、あなただけだったので」
やっっっべぇえええ!言わなくて良かった……!
それを言ってしまったら俺も今頃、仕事が決まらなくて、また途方にくれていたんだろうな……
「そ、そうなんですね……」
「そうは思わなかったんですか?」
「えっ……?」
「他の面接に来た人たちと同じようなこと、思いませんでした?」
「いや、思いましたよ?正直。でも、何か理由があって、募集しているのかなって思ったので……後は緊張で、そんなこと頭からすっかり抜けていました」
「そう」
ふわりと笑った、その顔に何故か俺は一瞬で惹かれてしまった。
色々と説明を受けて、引っ越しの日程も都合を合わせてもらえるとのことで、今日は終わったけど……
ちゃんと話を聞けたのか、分からない。
かろうじて相槌あいづちをうって聞くフリが出来たけれど、話した内容を覚えていない。
それぐらい、あの女性ヒトの笑った顔はすさまじい破壊力だった。
俺は、ちゃんと……やってけるのか?


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