許婚様は私がお好きらしい。

はるの美羽都

文字の大きさ
26 / 46

今更ではありますが

しおりを挟む
 

   改めて私、桜川さくらかわ  綺羅きらは許婚の篠目しのめ  りょうさんと婚約いたしました。
そして、今更ではありますが私と怜さんはスマートフォンというものを購入し、LINEという連絡手段を手に入れ、連絡先を交換しました。
「まぁ……!指1本で、こんな……」
「おぉ、画期的なシステムだな……」
今まで、自宅の電話の子機を使ったりお手紙で雑談や連絡を取っていたので、二人きりで密に連絡を取り合うことは滅多になかったのです。
「これで、メールやらメッセージのやり取りやらが出来るのですね!」
「あぁ、そうだな。あっ、メールのアドレスも教えてくれ」
「分かりました!アドレスは、こちらです」
両親は仕事上、数年前から既にスマートフォンを持っていましたが私には「早い」と言って、なかなかスマートフォンを持つ許可が降りませんでした。
しかし、許婚様の説得により「流石に持たせないと不便」という判断で、とうとう!遂に私と許婚様は、個人の連絡ツールを持てることになったのです!
大勝利ですわ!これは、素晴らしき記念日になりました!
「さく……」
「何でしょう?怜さん」
「ぐっ……き、綺羅」
「はい、怜さん♪」
「これで、ようやく気兼ねなく連絡が取れるな」
「えぇ!動画やゲームも出来ますわね」
「もう、これでメイドや執事たちに聞かれることはないな!」
「そうですわ!私たちは自由を手に入れたんです!」
私たちはあまりの嬉しさに興奮し、感極まってしまいましたわ。
とりあえず、帰宅することにして連絡を取りながら、アプリやらアイコンやらの勉強をしていました。
どこをどのように押せば、そうなるのか。
どうすれば、こうなるのかとあれこれ苦戦していました。
それからは、片時もスマートフォンを離したくなくて、手元に置いてばかり。
分からないことがあれば友達に聞いたり、既にスマートフォンを持っているメイドたちに聞いたりして、何とか使えているという状況ですわ。
許婚様を側で感じられる気がして、スマートフォンを離したくないのです。
許婚様から来たメッセージに、少しでも早く返事をしたくて一生懸命に操作方法を覚えて、メッセージを打って送信しています。
LINEの通知音というのでしょうか、通知を知らせてくれる音を聞くと、とても嬉しくて胸がおどりますわ!
いそいそと、メッセージの内容を確認して返信する───
スマートフォンに慣れている方にとっては、なんてないことでも私からすれば、慣れるまで毎回ドキドキですわ。
通知音にテンションが上がり、返信してから許婚様から来るメッセージが待ち遠しく感じたり……
これって、つまり……あの有名な“スマホ依存症”というものなのかしら!?
本当、スマートフォンにハマると危険ですわね……
だから、お父様もお母様も私がスマートフォンを持つことに反対されてきたのでしょうか。
スマートフォンを持った今なら、何だか分かった気がしましたわ。
それでも、楽しいものです。スマートフォンさえあれば、検索も暇潰しも勉強も仕事も、何でも出来ます。
本当にスマートフォンは魔法みたいなので、研究して開発した方にお礼を申しあげたいぐらいですわ!
本当、指1本で操作もメールも何でも出来ちゃうなんて……!もう、すごいとしか言いようがありませんわ。
これで私はようやく、自由を手に入れました!




しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

英雄の可愛い幼馴染は、彼の真っ黒な本性を知らない

百門一新
恋愛
男の子の恰好で走り回る元気な平民の少女、ティーゼには、見目麗しい完璧な幼馴染がいる。彼は幼少の頃、ティーゼが女の子だと知らず、怪我をしてしまった事で責任を感じている優しすぎる少し年上の幼馴染だ――と、ティーゼ自身はずっと思っていた。 幼馴染が半魔族の王を倒して、英雄として戻って来た。彼が旅に出て戻って来た目的も知らぬまま、ティーゼは心配症な幼馴染離れをしようと考えていたのだが、……ついでとばかりに引き受けた仕事の先で、彼女は、恋に悩む優しい魔王と、ちっとも優しくないその宰相に巻き込まれました。 ※「小説家になろう」「ベリーズカフェ」「ノベマ!」「カクヨム」にも掲載しています。

これって政略結婚じゃないんですか? ー彼が指輪をしている理由ー

小田恒子
恋愛
この度、幼馴染とお見合いを経て政略結婚する事になりました。 でも、その彼の左手薬指には、指輪が輝いてます。 もしかして、これは本当に形だけの結婚でしょうか……? 表紙はぱくたそ様のフリー素材、フォントは簡単表紙メーカー様のものを使用しております。 全年齢作品です。 ベリーズカフェ公開日 2022/09/21 アルファポリス公開日 2025/06/19 作品の無断転載はご遠慮ください。

年下の婚約者から年上の婚約者に変わりました

チカフジ ユキ
恋愛
ヴィクトリアには年下の婚約者がいる。すでにお互い成人しているのにも関わらず、結婚する気配もなくずるずると曖昧な関係が引き延ばされていた。 そんなある日、婚約者と出かける約束をしていたヴィクトリアは、待ち合わせの場所に向かう。しかし、相手は来ておらず、当日に約束を反故されてしまった。 そんなヴィクトリアを見ていたのは、ひとりの男性。 彼もまた、婚約者に約束を当日に反故されていたのだ。 ヴィクトリアはなんとなく親近感がわき、彼とともにカフェでお茶をすることになった。 それがまさかの事態になるとは思いもよらずに。

とっていただく責任などありません

まめきち
恋愛
騎士団で働くヘイゼルは魔物の討伐の際に、 団長のセルフイスを庇い、魔法陣を踏んでしまう。 この魔法陣は男性が踏むと女性に転換するもので、女性のヘイゼルにはほとんど影響のない物だった。だか国からは保証金が出たので、騎士を辞め、念願の田舎暮らしをしようとしたが!? ヘイゼルの事をずっと男性だと思っていたセルフイスは自分のせいでヘイゼルが職を失っただと思って来まい。 責任を取らなければとセルフイスから、 追いかけられる羽目に。

替え玉の私に、その愛を注がないで…。~義姉の代わりに嫁いだ辺境伯へ、身を引くはずが……持ちかけられたのは溺愛契約。

翠月 瑠々奈
恋愛
ベルン皇国の辺境伯ソラティスが求めたのは、麗しき皇都の子爵令嬢レイアだった。 しかし、彼の元へ届けられたのは、身代わりに仕立て上げられた妹のラシーヌ。 容姿も性格も全く違う姉妹。 ​拒絶を覚悟したラシーヌだったが、ソラティスは緋色の瞳を向けて一つの「契約」を持ち掛けた。 その契約とは──? ソラティスの結婚の理由、街を守る加護の力。そして、芽生える一つの恋。それに怯える拙い拒み。 ※一部加筆修正済みです。

契約結婚の相手が優しすぎて困ります

みみぢあん
恋愛
ペルサル伯爵の婚外子リアンナは、学園に通い淑女の教育を受けているが、帰宅すれば使用人のような生活をおくっていた。 学園の卒業が近くなったある日、リアンナは父親と変わらない年齢の男爵との婚約が決まる。 そんなリアンナにフラッドリー公爵家の後継者アルベールと契約結婚をしないかと持ちかけられた。

花言葉は「私のものになって」

岬 空弥
恋愛
(婚約者様との会話など必要ありません。) そうして今日もまた、見目麗しい婚約者様を前に、まるで人形のように微笑み、私は自分の世界に入ってゆくのでした。 その理由は、彼が私を利用して、私の姉を狙っているからなのです。 美しい姉を持つ思い込みの激しいユニーナと、少し考えの足りない美男子アレイドの拗れた恋愛。 青春ならではのちょっぴり恥ずかしい二人の言動を「気持ち悪い!」と吐き捨てる姉の婚約者にもご注目ください。

ストーカー婚約者でしたが、転生者だったので経歴を身綺麗にしておく

犬野きらり
恋愛
リディア・ガルドニ(14)、本日誕生日で転生者として気付きました。私がつい先程までやっていた行動…それは、自分の婚約者に対して重い愛ではなく、ストーカー行為。 「絶対駄目ーー」 と前世の私が気づかせてくれ、そもそも何故こんな男にこだわっていたのかと目が覚めました。 何の物語かも乙女ゲームの中の人になったのかもわかりませんが、私の黒歴史は証拠隠滅、慰謝料ガッポリ、新たな出会い新たな人生に進みます。 募集 婿入り希望者 対象外は、嫡男、後継者、王族 目指せハッピーエンド(?)!! 全23話で完結です。 この作品を気に留めて下さりありがとうございます。感謝を込めて、その後(直後)2話追加しました。25話になりました。

処理中です...