許婚様は私がお好きらしい。

はるの美羽都

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私のお母様が暴露

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    冬休みの間も、許婚様とスマートフォンでやり取りをしつつ、お出掛けしたり勉強したりして楽しい日々を送っていました。
そんな時、許婚様から年越しはどうするのかと聞かれ、うちは毎年のように自宅で大人しく年を越す話をしました。
すると、許婚様は言いにくそうに
「その……良かったら、俺の家で……一緒に過ごさないか?」
と、誘ってくださいました!
「えっ……!よいのですか……!?」
「あぁ。親は仕事で家を空けるから、誰も居ないだろうし……」
「そ、それなら……一度、親に聞いてみますわ!」
「あぁ。分かったら、また教えてくれ」
「はい!」
とても嬉しいですわ!今年は許婚様と一緒に過ごせるだなんて……(まだ決まってない)
これは、何としてでも許可をいただきたいですわ!
そう思い、気合いを入れて私は両親にお願いをすることにしました。
「あの……」
「あぁ、いいぞ」
「向こうのご迷惑にならないように、気を付けるのよ」
「はい……!ありがとございます!」
大晦日を許婚様の家で過ごすことを話すと両親は許可してくださり私は晴れて、許婚様と年越しを過ごせることになりました。
「そうか!良かった」
「はい!では、何時に伺いましょうか?」
「あっ、いや俺が迎えに行く」
「分かりました、気を付けて来てくださいね」
「あぁ、分かった」



 ************



    いよいよ、許婚様と過ごす大晦日を迎えました。
「ふん、ふんふふーん♪」
「あら、楽しそうねぇ。綺羅」
「えぇ!許婚様のお家へお泊まりですから」
「まさか、あなたと怜くんがこんなに仲良くなっていたなんて知らなかったから、年越しの日に泊まりたいなんて言われた時は驚いたわぁ」
「ご、ごめんなさい……」
「あら、謝る必要はないのよ?綺羅の送迎を、自分から申し出てきた時は驚いたけどねぇ」
「自分から申し出たのですか!?」
「えぇ、そうよ。自分から「綺羅さんの送迎をさせてください」って。そしたら、お父さんが「君に綺羅を任せる」って言って」
「それで、怜さんは?」
「「お任せください」って、真剣な眼差しで言ってたから真面目な子だなぁって」
「確か、怜さんが許嫁だからそうしてるだけだ、っておっしゃっていたような……」
「あんなの嘘よ」
「えっ!?」
「だって、顔合わせした時なんか……怜くん、綺羅に釘付けだったのよ」
「えっ!?」
「綺羅も緊張してたと思うけど、怜くんの方が緊張でガチガチだったんだから」
うふうふ、とお母様は可愛らしく笑っているけれど、私は知らなかった(気付いていなかった)ことを知り、驚きを隠せなかった。
「それに、怜くんが許嫁に綺羅を指名したって話だけど、これは絶対に内緒にしてね?実は……怜くん、幼稚園の頃から綺羅が好きだったんだって!健気よねぇ!一途よねぇ!真面目で、すーてーきーよーねぇ!」
私は開いた口が塞がりませんでした。
な、なんですぅってぇえええええ!!
井栗くんの時なんか「今でも覚えているなんて、ヤバいヤツだ」みたいな感じだったのに、自分だって同じではありませんか!
「あの、お母様?」
「ん?なぁに、綺羅」
「その……井栗くんって覚えてる?」
「井栗ぃ?」
「そう、井栗いぐり  都史くにちかくんって言うんだけど……」
「あら、どんな子だったかしら?」
「その、男の子なんだけど可愛らしい感じなの」
「うーん。覚えているような、いないような……」
「その子もね、同じ幼稚園で私のこと今まで好きだったって」
「あらぁ、綺羅モテるじゃないの!」
「いや、二人だけだよ?」
「それでも充分よ。一人でも二人でも自分のことを好きでいてくれる人が居れば、モテてるのよ」
「そういう、ものかしら……」
「えぇ、そうよ♪」
「あっ、お泊まりの支度をしなければ!」
「じゃあ、支度している間に秘密話をするわね♪」
それから、お母様は許婚様の暴露話を披露してくれたので、心も耳もほくほくですわ♪
さぁ、支度もはかどったので後は許婚様がお迎えに来られるのを待つだけです。




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