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4.行政大学校イベント編
17.コマを進める前にハム男への確認事項を終了させることのススメ
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エクスとは、魂でつながっているらしいから、なんとなく何があったのか理解できる。
それにしても魔王様が、人間相手に格闘戦をしたあげく、半身を吹き飛ばされるとは、ちょっと笑える。
『わ、笑うでない。少しハンディをつけすぎただけじゃ』
エクスが恥ずかしそうに言い訳するので余計に笑える。
でも、俺とシルフェさんのために頑張ってくれたことは心の底から感謝している。ちゃんと甘味を進呈するから勘弁してくれ。
さて、黒いローブに仮面をしてノーフェイスに変装しているとはいえ、第三王女に声でバレそうだ。エクスとトビアスがここまで時間を稼いで頑張ってくれたので、俺の正体がバレない工夫をしながら、王女を助けるしかない。
ここまできたら、仮に正体がバレそうになってもゴリ押しでシラを切りとおすしかない。
「我に秘策ありじゃ!」と俺は心の中でニヤける。
「王女殿。自害するのはちと早いぞ。ここは我にまかせるがよいぞ」
エクスの口調の真似をして、第三王女に話しかける。
「その口調。そ、そなたは、先ほどのゴーレム殿か!」
第三王女は、見事に騙されてくれたようだ。
部下のシルフェさんもちょろかったが、主の第三王女もちょろいな。
「しばし、その結界内で身を護っているがよい。その結界内ならば、時間稼ぎくらいできるじゃろう」
といっても、時間をかけるつもりはない。
敵はたかだか5名。
4名は金属製の全身鎧を身に着けて、うち一名は大楯をもっているが、俺は金属防具の上からでも対処はできる。それと、最後の一人は、軽鎧のローブ姿だから、防御はさほど高くないだろう。
俺は体内の魔素をはじけさせ身体強化をするとともに、魔素を高速振動させ、それを小太刀に纏わせる。この小太刀で斬りつければ、金属鎧など役にたたない。
それと、本日のメイン技として、劣化版高熱魔法フレアの連続発射を試すことにする。俺は、利き手の左手の人差し指、中指及び小指の3指をピーンと真っ直ぐ立てて、高熱魔法「フレア」用の魔素をそれぞれの指に別々に凝縮させる。
俺は、強化した脚で地面を蹴り、正面にいたトビアスを吹き飛ばした大男に高速で肉薄する。そして、左人差し指の高熱魔法「フレア」を発動し、大男の顔面目掛けて魔法を放つ。6000℃の高熱ガスが大男の頭部に吹きかかり、金属製のマスクごと一瞬で頭部が溶け、絶命する。
その後、素早く一番近くにいた軽鎧の小男に近づき、右手の小太刀を一閃する。小男はもっていたレイピアで防ごうとするが、超振動している魔素をまとった小太刀にチーズが溶かされるような簡単さで、レイピアごと切られ、そのまま首を切り落とされる。
小男の首を落とした後、俺は、振りむきざま、アリアさんの横を駆け抜け、大楯の男の手前で止まり、左中指から2発目の「フレア」を放つ。大楯の男がどうなったのかを確認せずに、すぐ左を向き、隣にいた鎧男に小指を向けて3発目の「フレア」を放った。
大楯の男の方に振り返ると、盾がフレアでドロドロに溶かされ、火だるまになっていた。その隣の小指「フレア」男は、一人目の大男と同じく、金属製のマスクごと頭部が一瞬で溶け、地面に倒れこんでいた。
5名のうち、4名が一瞬で、殺されたのを目撃し、最後の一人は、全身鎧のマスクの中で、どうやら、恐怖で「ハムハム」いっているみたいだ
俺は、そいつの事を、心の中で「ハムさん」と名付け、小太刀を構え見据える。
『どうしたな?攻撃せぬのか。主殿よ』
このまま瞬殺してもよいのだけど、必要な情報は引き出さないとな。
まだ、黒幕がわからないし。
『エクス。悪いけど、思考を読んでくれ』
エクスの本体の魔素貯蓄をあまりつかいこんでは申し訳ないけど、魔素を陰系統に形質転換させ、周囲に展開する。そして、最後に残った全身鎧男を黒い影で拘束する。
闇魔法「シャドーインベージョン」
俺の影から、禍々しい魔素を帯びた影が複数のび、全身鎧男の影に喰いつき、その後、男は一切の動きができなくなった。
「王女を拉致してどうするつもりだった?」
男は答えない。
『シスプチン王国の国王の子を孕ませ、この国への侵攻の大義名分を得るつもりだったようじゃな』
エクスが男の思考を読んでくれた。思った通り、やはりシスプチン王国の工作員か。
「どうやってこの国に侵入した?」
やはり男は答えない。
『海峡から小舟で海岸線つたいに近づき入国したようだ。方角は北からのようじゃ』
『北?そうすると、一旦南東からフランド王国の海岸線つたいに迂回して、北部の海岸から侵入したということか?』
『そういうことみたいじゃ。直接南東からじゃと警戒されているから闇に紛れて北部まで船で移動したということじゃそうな』
そのルートで侵入してきたとなると,,,,,,,。カマをかけてでも調べる必要があるな、と一人、考えをまとめる。
それにしても魔王様が、人間相手に格闘戦をしたあげく、半身を吹き飛ばされるとは、ちょっと笑える。
『わ、笑うでない。少しハンディをつけすぎただけじゃ』
エクスが恥ずかしそうに言い訳するので余計に笑える。
でも、俺とシルフェさんのために頑張ってくれたことは心の底から感謝している。ちゃんと甘味を進呈するから勘弁してくれ。
さて、黒いローブに仮面をしてノーフェイスに変装しているとはいえ、第三王女に声でバレそうだ。エクスとトビアスがここまで時間を稼いで頑張ってくれたので、俺の正体がバレない工夫をしながら、王女を助けるしかない。
ここまできたら、仮に正体がバレそうになってもゴリ押しでシラを切りとおすしかない。
「我に秘策ありじゃ!」と俺は心の中でニヤける。
「王女殿。自害するのはちと早いぞ。ここは我にまかせるがよいぞ」
エクスの口調の真似をして、第三王女に話しかける。
「その口調。そ、そなたは、先ほどのゴーレム殿か!」
第三王女は、見事に騙されてくれたようだ。
部下のシルフェさんもちょろかったが、主の第三王女もちょろいな。
「しばし、その結界内で身を護っているがよい。その結界内ならば、時間稼ぎくらいできるじゃろう」
といっても、時間をかけるつもりはない。
敵はたかだか5名。
4名は金属製の全身鎧を身に着けて、うち一名は大楯をもっているが、俺は金属防具の上からでも対処はできる。それと、最後の一人は、軽鎧のローブ姿だから、防御はさほど高くないだろう。
俺は体内の魔素をはじけさせ身体強化をするとともに、魔素を高速振動させ、それを小太刀に纏わせる。この小太刀で斬りつければ、金属鎧など役にたたない。
それと、本日のメイン技として、劣化版高熱魔法フレアの連続発射を試すことにする。俺は、利き手の左手の人差し指、中指及び小指の3指をピーンと真っ直ぐ立てて、高熱魔法「フレア」用の魔素をそれぞれの指に別々に凝縮させる。
俺は、強化した脚で地面を蹴り、正面にいたトビアスを吹き飛ばした大男に高速で肉薄する。そして、左人差し指の高熱魔法「フレア」を発動し、大男の顔面目掛けて魔法を放つ。6000℃の高熱ガスが大男の頭部に吹きかかり、金属製のマスクごと一瞬で頭部が溶け、絶命する。
その後、素早く一番近くにいた軽鎧の小男に近づき、右手の小太刀を一閃する。小男はもっていたレイピアで防ごうとするが、超振動している魔素をまとった小太刀にチーズが溶かされるような簡単さで、レイピアごと切られ、そのまま首を切り落とされる。
小男の首を落とした後、俺は、振りむきざま、アリアさんの横を駆け抜け、大楯の男の手前で止まり、左中指から2発目の「フレア」を放つ。大楯の男がどうなったのかを確認せずに、すぐ左を向き、隣にいた鎧男に小指を向けて3発目の「フレア」を放った。
大楯の男の方に振り返ると、盾がフレアでドロドロに溶かされ、火だるまになっていた。その隣の小指「フレア」男は、一人目の大男と同じく、金属製のマスクごと頭部が一瞬で溶け、地面に倒れこんでいた。
5名のうち、4名が一瞬で、殺されたのを目撃し、最後の一人は、全身鎧のマスクの中で、どうやら、恐怖で「ハムハム」いっているみたいだ
俺は、そいつの事を、心の中で「ハムさん」と名付け、小太刀を構え見据える。
『どうしたな?攻撃せぬのか。主殿よ』
このまま瞬殺してもよいのだけど、必要な情報は引き出さないとな。
まだ、黒幕がわからないし。
『エクス。悪いけど、思考を読んでくれ』
エクスの本体の魔素貯蓄をあまりつかいこんでは申し訳ないけど、魔素を陰系統に形質転換させ、周囲に展開する。そして、最後に残った全身鎧男を黒い影で拘束する。
闇魔法「シャドーインベージョン」
俺の影から、禍々しい魔素を帯びた影が複数のび、全身鎧男の影に喰いつき、その後、男は一切の動きができなくなった。
「王女を拉致してどうするつもりだった?」
男は答えない。
『シスプチン王国の国王の子を孕ませ、この国への侵攻の大義名分を得るつもりだったようじゃな』
エクスが男の思考を読んでくれた。思った通り、やはりシスプチン王国の工作員か。
「どうやってこの国に侵入した?」
やはり男は答えない。
『海峡から小舟で海岸線つたいに近づき入国したようだ。方角は北からのようじゃ』
『北?そうすると、一旦南東からフランド王国の海岸線つたいに迂回して、北部の海岸から侵入したということか?』
『そういうことみたいじゃ。直接南東からじゃと警戒されているから闇に紛れて北部まで船で移動したということじゃそうな』
そのルートで侵入してきたとなると,,,,,,,。カマをかけてでも調べる必要があるな、と一人、考えをまとめる。
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