63 / 66
後日談(年末の話)
しおりを挟む◆こちらは、pixivにて。
60話後の後日談で書いたお話です。
60話書き終えたのが年末近くて、その後に書いたのでその辺の話になってます。
後日談だけど、少しだけif。
あとがきでも紹介しましたが、「不良と非凡」の主人公が出てきてるので少しだけifです。
◆哀留が年末に自宅に帰省した。
そんなヒトコマ。
「おっかえりなさーーい!!!」
え、何この歓迎よう。
うっわ、ひくわぁぁあ…………
と、玄関のドアを開けたままの格好で、満面の笑みの歓迎を表した目の前の人物……
哀奈を見て、ガン引きした哀留です、こんにちは。
「……………………」
「…………………………」
「………?」
え、何か無言で俺の周り探りだしたんだけど??!
え、何何何、誰か居んの?!こっわ!!!!!
哀奈が周りを見てるので、俺も警戒して同じように辺りを探る。
はっ、まさか………
「哀奈!お前、ストーカーされてんのか??!」
中身そんなんでも、外見は可愛いもんな!!!
と、両肩がっしり掴んで心配すると、
「ケンカ売ってんの?」
と、蔑んだ視線をもらいました。ごめんなさい。
「てか、ストーカーって何?そんなの返り討ちよ!!
てか、何で1人で帰ってきてんの?それこそ私にケンカ売ってんの?」
んんんんんん???
両肩に置いた手をペイっと叩き落とされて、怒られた。
え、何で俺怒られてんの?
「お前が周り警戒してるから、ストーカーかと………てか、返り討ちすんなよ。
んで、俺の家なんだから帰ってくんの俺だけに決まってんじゃん」
お前こそ何なの?!
と、至極当たり前の事を言ったのに、
え、
「あり得ない…………」
「……………」
今度は心底呆れましたって顔されてんだけど??!!!
本当に何なの?!
俺、普通に帰ってきちゃだめだったの???!!
仮装?!仮装すべきだったの??!
何なの?!さっきから全然玄関にも入れてないし、俺もう泣きそうなんだけど??!!
「えー………もしかして、蜜埜連れてこいってーー……?」
ははぁん。
なるほど。なるほど。
帰ってくるなら、一緒に彼氏を連れてくるぐらいの気遣いを見せろってぇ?
でもあいつ、仕事まだ残ってるって明日帰省するって言ってたし。てか、まずは自分の家に帰るだろうよ。
「は?そんなの電話してるし、知ってるわよ」
ですよねーーー!!!!!!
じゃあ、何なのさ。いい加減に家に入れろよ。
ここから学園まで遠いんだよ。
察しろよ!!
疲れてんだよ!!
休ませろくださいいぃぃぃぃい!!!!!!!
玄関で最初から不機嫌の意味わかんない妹相手に、「あ、これ土下座?とりあえず土下座すればおっけー?」と、年末に何やってんだお前ぇ……と、言われそうな思考回路になった。
ら、
「何で彼氏連れてきてないの?」
思考回路ぶっ飛んでるのは、我が妹でした。
「やだなぁー哀奈。俺、お兄ちゃんだよ?男だよ?なのに、彼氏っておかしくない?あ、そろそろ家の中に入って良い?玄関にさえ入れてないっておかしくない??ねぇ?」
あっはっはっはっはっ
と、片足をずいっと強引に玄関に入れたら。
ガッ
蹴り出されました。
あ、この子も足技とくい…………あ、
この時。哀奈の顔を、見なければ良かった…
「……はぁ?哀留がお兄ちゃんなのは良くわかってるわよ。小さい頃よく一緒にお風呂入ってたでしょ?だからこそ言ってんのよ。何の為にあの学園に行ってると思ってるの?平凡ながらもなんか抜けてる非凡のポジションで、総受けになって私に萌えを与える為でしょ?風紀委員長っていうとっっってもおいしいポジションなんだから、なんでそれをもっと上手く使わないわけ??!それに、やっとあのアンチ王道を追い出して学園が落ち着いたっていうのに、今こそその総受けうはうはになる時でしょ?!そして帰省っていう、学園から解き放たれた今!お気に入りか彼氏の1人や2人連れてこないでどうするのよ???!!!!!!
あんたこそそこんところ分かってるの??!!」
「わかりたくありません」
真顔でノンブレスで語りだした君の言葉、心底わかりたくありません。
てか、まだそんな総受けとか言ってんの?
何の為に学園に?べんきょーのためだろよ!!
風紀委員長なんて、食あたりおこすポジションだよ、まじで。
そして、学園が落ち着いた今こそ……って、今までがお祭り騒ぎジェットコースターだったんだから、今こそ落ち着かせろよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!
もうやだぁぁ…………
さめざめと、おもわず泣き出した俺に、この妹は更に追い討ちをかける。
「それに、今、何人かに迫られてるんでしょ?
水沢君と岸沼君と、皆川さんだっけ?あと何人か……あ、篠塚さんと松江さん?とも仲良いんでしょ?あと柊君もわんこみたいに懐いててくれてるんでしょ?
鬼ごっこと最近の理事長・アンチ王道を罰した件でも、他の生徒からも密かに人気出てきたって?それに、風紀の人達からは懐かれてんだって?」
そんなにモテて何やってんのよ?!信じらんないっっ!!!
と、理不尽な怒りをぶつけてくる。ヲイ、まじで止めろ。
……………………て、
「……何でお前そんなに詳しいの?」
おかしくね?
一番可能性があるのは、哀奈の密偵者である蜜埜(こいつは時折哀奈に萌え?を写真撮って送ってるって聞いた)がバラした。
いや、でも、おかしい。
篠塚さんとか松江が風紀と繋がってるのを、蜜埜が知ってるはずがない。
あいつは本当に風紀を避けてたし(皆川先輩と仲悪かったから。)、俺が風紀委員長って知ったの最近だし。
何より、鬼ごっこの事とかあいつ入院してたし…………
まさか、
「お前………まさか、
零一かぁぁぉぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…………???!!!!!!」
あぁぁぁぁぁぁぁぁぁあーーーー!!!!!!!!!!!!ぜっっったいそうだよ!!!!
密偵その2は、絶対零だよ!!!
そういえば、学生証の件で零と哀奈が接触したと思ったの俺だよ!!そのあとの、零へのなんか変な助言(王道学園の当たり前設定)を教えたのも哀奈だと確信したんだよ!!!!!
「そうなると、あれも哀奈の差し金か??!
なんか妙に零が頬触ってきておでこコッツン☆(60話)ってしてきた時、蜜埜がめっちゃ写メってたんだよ!!!!」
雰囲気的に突っ込み入れなかったけども!!
「あ、零一君に哀留へのベタつきと、蜜埜に写真言ったの私」
ですよねーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!
学園には哀奈の密偵が2人になった事への絶望。
しかも、その2人が学園1・2の権力者(理事長と生徒会長)に、「あれ?もうこれ哀奈の独壇場じゃね?つんだ?つんだこれ?」と、気づきたくないことに気づいた。
ズシャァァァと、その場に崩れ落ちる。
地面汚い?そんなの気にしない!!!!!
俺の、精神が、もう、汚されてる……!!!!!!
忘れろ俺!!!そんな事実夢に違いない!!!
零一君とのコッツン後の、岸沼君の嫉妬可愛いわよね~!柊君ももう少し自覚してくれるとおいしいことになるわよね~。
皆川さんにも贔屓されてて、生徒会に引き抜きされそうになってて?蜜埜的にも間接s…哀留が居てくれると助かるって言ってたわよ?てか、何何何何々??!水沢君にキスされたの?!!!
そこんとこkuwasiku!!!!!!!!!!
崩れ落ち、両手両足を地に付けている俺に。
きゃぁきゃぁ、と、心底楽しそうにそんな俺を攻め立てる哀奈。
えぇぇぇぇーーーー………………もう本当にやめてぇぇぇぇぇぇぇぇ…………
どこまでしってんのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーー……………俺のプライバシーどこぉぉぉぉぉーーーーー…!!!!!!????????
あれ?これ壮絶なイジメ現場かな?
と、その時。
「……………何やってんの?」
哀留の後ろ………つまりは、たった今桐生家に来た人物。
「あらー!桜(おう)ちゃん!久しぶりね!いらっしゃい!」
「哀奈、久しぶり」
哀留と哀奈の幼なじみ、藍原 桜歌(アイハラ オウカ)がきょとんとした表情で、そこに居た。
そして、
「哀留何やってんの?土下座?」
哀奈の前にうずくまっている塊に声をかけると、その塊は自身の最大の瞬発力で、幼なじみにすがり付いた。
「おおおおおおぉぉぉうかぉぉぁぉぁぁぁ!!!!!!!久しぶりぃぃぃぃ助けてぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!」
「うっわ、きったな」
この現場を打破出来る救世主!!!!!と。
えぐえぐと、涙と鼻水を撒き散らした俺にすがり付かれ、汚いと良いながらもバッグからティッシュを取り出しその汚い顔を拭いてくれる。
桜歌は、なんとも心優しい青年である。
(え、ちょっと、痛い痛い。鼻もげる眼球潰れる!!!!!)
そして、綺麗になった(と言っても、平凡顔)の俺の背中を、木魚の如くぽんぽんぽんぽんと叩き落ち着かせる。
(え、ちょっと痛い痛い!!もっとソフトにして!!!子供を寝かしつけるようなぽんぽんにして!!!)
「で、何してんの?哀留、ここに居るってことは学園からの帰省でしょ?久々に帰ってきて、土下座?楽しいの?双子での遊び?哀奈に遊んでもらえて良かったね」
おいこら。
お前心底不思議そうに首かしげてるけどな、あの現場見てなんでそうなる。
あんな遊びあってたまるか、楽しいわけねーだろうが。
だが、そんな桜歌の斜め上の感想なんぞよりも、俺は自身の味方が増えた方が嬉しかった。
例え、鼻と眼球もぎ取られそうなほど顔を拭かれても。
埃叩き出そうとしてるのかな?と思うほど強く背中を叩かれていても。
俺は、きっと、桜歌が味方になってくれると信じていたんだ……
「聞いてくれよ!!!哀奈g「ちょっと聞いてよ桜ちゃんんんんん!!!!!!!!!!哀留がついに平凡総受けになったのよーーー!!!!!!!!!!」………あ?」
何言ってんだ我が妹よ。
桜歌は総受けなんぞ知らな、
「え、まじで??!!!!ついに??!!あの王道の??!」
え。
俺はこの時知らなかった。
この俺と同じ平凡顔の幼なじみが、俺が先に1人で中高一貫の学園に行っている間に(哀留は、中学から学園に行ってる。
哀奈と桜歌は同じ中学)………哀奈から王道学園のなんたるかを叩き込まれていた事を……………
そしてそれに慣れて、桜歌自身も王道不良高校に通っていて、萌えの提供を定期的に哀奈にしているという事実を…………
(だけど、腐男子??というのでは無いと、後に哀奈と桜歌に説明される)
俺は、知らなかった。
「さぁ、桜ちゃん入って入って!桜ちゃんの学校の話も詳しく知りたいし、哀留の話も教えるわね!!」
「そうだね。哀留の憐れ………おーっと、楽しい学園生活は聞きたいな」
「おいちょっとまてこら、今憐れっていったろ。
おーっと、じゃねーよ。隠されてねーよ」
「因みに、写真も沢山あるのよー」
「わー…………………
写真全部抱きつかれてるし、抱きつかれんのがデフォなの?
哀留、いつの間にそっちの扉開け始めたの?あぁ、そっかうんうん。男子校なんてそんなんが普通だよな、分かる分かる」
「分かる分かるじゃねーよ。哀奈に感化されて慣れてんじゃねーよ。
てか、抱きつき?!抱きつき写真とか、なんで持ってるんですか哀奈さんんんんんんんんん????!!!!」
「持つべきものは、権力者と優秀な秘書よね」
「…………ヲイ、ヲイ
優秀な秘書って、篠塚さんじゃねーよな?
何やってんだよ零と女神様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ???!!!!!!!!!」
また叫んで崩れ落ちた。
今度は玄関に入れて貰えたので、玄関でうちひしがれる。
……あれ?まだ玄関?
そして、血も涙もない2人はそんな俺を置いて、さっさとリビングに入っていった。
うん、家でも安息の地が無い俺ってどうすればー………?
あ!月ちゃん家に行こう……………!!!!!(涙)
皆様、よいお年を!
end
33
あなたにおすすめの小説
転生したようだけど?流れに身を任せていたら悪役令息?として断罪されていた――分からないまま生きる。
星乃シキ
BL
発作の後に目覚めたら、公爵家嫡男の身体だった。
前世の記憶だけを抱えたまま生きるレイは、ある夜、男の聖女への嫌がらせの罪で断罪される。
だが図書室の記録が冤罪を覆す。
そしてレイは知る。
聖女ディーンの本当の名はアキラ。
同じ日本から来た存在だった。
帰りたい聖女と、この身体で生きるレイ。
秘密を共有した二人は、友達になる。
人との関わりを避けてきたレイの人間関係が、少しずつ動き始める。
天啓によると殿下の婚約者ではなくなります
ふゆきまゆ
BL
この国に生きる者は必ず受けなければいけない「天啓の儀」。それはその者が未来で最も大きく人生が動く時を見せる。
フィルニース国の貴族令息、アレンシカ・リリーベルは天啓の儀で未来を見た。きっと殿下との結婚式が映されると信じて。しかし悲しくも映ったのは殿下から婚約破棄される未来だった。腕の中に別の人を抱きながら。自分には冷たい殿下がそんなに愛している人ならば、自分は穏便に身を引いて二人を祝福しましょう。そうして一年後、学園に入学後に出会った友人になった将来の殿下の想い人をそれとなく応援しようと思ったら…。
●婚約破棄ものですが主人公に悪役令息、転生転移、回帰の要素はありません。
性表現は一切出てきません。
王道学園のモブ
四季織
BL
王道学園に転生した俺が出会ったのは、寡黙書記の先輩だった。
私立白鳳学園。山の上のこの学園は、政財界、文化界を担う子息達が通う超名門校で、特に、有名なのは生徒会だった。
そう、俺、小坂威(おさかたける)は王道学園BLゲームの世界に転生してしまったんだ。もちろんゲームに登場しない、名前も見た目も平凡なモブとして。
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
風紀委員長様は王道転校生がお嫌い
八(八月八)
BL
※11/12 10話後半を加筆しました。
11/21 登場人物まとめを追加しました。
【第7回BL小説大賞エントリー中】
山奥にある全寮制の名門男子校鶯実学園。
この学園では、各委員会の委員長副委員長と、生徒会執行部が『役付』と呼ばれる特権を持っていた。
東海林幹春は、そんな鶯実学園の風紀委員長。
風紀委員長の名に恥じぬ様、真面目実直に、髪は七三、黒縁メガネも掛けて職務に当たっていた。
しかしある日、突如として彼の生活を脅かす転入生が現われる。
ボサボサ頭に大きなメガネ、ブカブカの制服に身を包んだ転校生は、元はシングルマザーの田舎育ち。母の再婚により理事長の親戚となり、この学園に編入してきたものの、学園の特殊な環境に慣れず、あくまでも庶民感覚で突き進もうとする。
おまけにその転校生に、生徒会執行部の面々はメロメロに!?
そんな転校生がとにかく気に入らない幹春。
何を隠そう、彼こそが、中学まで、転校生を凌ぐ超極貧ド田舎生活をしてきていたから!
※11/12に10話加筆しています。
【完結】君を上手に振る方法
社菘
BL
「んー、じゃあ俺と付き合う?」
「………はいっ?」
ひょんなことから、入学して早々距離感バグな見知らぬ先輩にそう言われた。
スクールカーストの上位というより、もはや王座にいるような学園のアイドルは『告白を断る理由が面倒だから、付き合っている人がほしい』のだそう。
お互いに利害が一致していたので、付き合ってみたのだが――
「……だめだ。僕、先輩のことを本気で……」
偽物の恋人から始まった不思議な関係。
デートはしたことないのに、キスだけが上手くなる。
この関係って、一体なに?
「……宇佐美くん。俺のこと、上手に振ってね」
年下うさぎ顔純粋男子(高1)×精神的優位美人男子(高3)の甘酸っぱくじれったい、少しだけ切ない恋の話。
✧毎日2回更新中!ボーナスタイムに更新予定✧
✧お気に入り登録・各話♡・エール📣作者大歓喜します✧
とある金持ち学園に通う脇役の日常~フラグより飯をくれ~
無月陸兎
BL
山奥にある全寮制男子校、桜白峰学園。食べ物目当てで入学した主人公は、学園の権力者『REGAL4』の一人、一条貴春の不興を買い、学園中からハブられることに。美味しい食事さえ楽しめれば問題ないと気にせず過ごしてたが、転入生の扇谷時雨がやってきたことで、彼の日常は波乱に満ちたものとなる──。
自分の親友となった時雨が学園の人気者たちに迫られるのを横目で見つつ、主人公は巻き込まれて恋人のフリをしたり、ゆるく立ちそうな恋愛フラグを避けようと奮闘する物語です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる