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自動離脱って
とりあえずクロードとは別れ、ジークベルトに横抱きされた状態で拠点へと戻った奏多が見たものは、想像を絶する光景だった。
「え、えっ、」
慌ててジークベルトの腕の中から抜け出し目の前のカイロスとメルディに駆け寄る。ふたりとも、かなりの瀕死状態に見えた。
というか、辺り一帯に漂う血の臭いが鼻をつく。あっちもこっちも皆重症だ。いったい何とどう戦ったらこんな状態に陥るのだろうか?
「だらしない、聖女の力に頼りきった征圧戦争ばかりで腕が鈍っている証拠だな」
「そ、そんな言い方…!」
「…………いいのです、その、通りですから」
「カイロス!大丈夫!?無理して喋らないでいいからっ」
死人のような顔色のまま、カイロスの右目がうっすらと開く。額からは血が流れた痕跡があるが既に凝固している様子である。ということは、かなりの時間ここに放置されているということになる。
「えっと、手当、えーと回復薬?あ、でもその前に洗浄魔法??」
「落ち着け、カナタ。重症に見えるかもしれないが、この程度で死ぬことはない」
「ええ?でも、こんなに血が流れて…」
「コイツらは腐っても国軍だからな。戦闘でどんなにヘマをしても死なないようになっている」
「???」
「体力ゲージが一定まで下がると、緊急脱出機能が働いてここに飛ばされるようになっている。だから、ここに転がっているのは皆戦闘から強制離脱した奴等ばかりだ」
「?????」
えっと、意味がわからない…強制離脱?そんな魔法みたいなことが実際にあるのだろうか…
(あ、そっか…魔法使える世界だった…)
そりゃなんでもありか、と急に納得する奏多であった。だが、それにしたって重症には違いない。いくら死にはしないといったって、放置していいわけがない。
「これでも、微弱ですが…回復しているんです、…………だから、ご心配なく」
「え、えぇ…?」
カイロスの弱々しい声音に、奏多は困惑する。これで、本当に回復しているのだろうか?私の目には今にも息絶えそうに見えているんですけど??
「そいつの言う通りだ。この広場一帯には微弱な自動回復魔法陣が敷かれている。すぐには回復しないが悪化することもない」
「自動回復…」
「まあ微弱だからな、全快するには時間がかかるが」
回復魔法を使える者は限られているから、仕方ない措置なのだとジークベルトは言う。そもそもこんなに深傷を負うような体たらくなのがいけないと言わんばかりの口ぶりだった。
(そっか、………だからみんな、拠点の前に座り込んでたんだ…)
休むなら自室や横になれる場所に行けばいいのにと、ここに辿り着いた初日にもそう感じていたことを思い出す。そうしなかったのは、この場にいることこそが重要だったからなのだ。
「え、えっ、」
慌ててジークベルトの腕の中から抜け出し目の前のカイロスとメルディに駆け寄る。ふたりとも、かなりの瀕死状態に見えた。
というか、辺り一帯に漂う血の臭いが鼻をつく。あっちもこっちも皆重症だ。いったい何とどう戦ったらこんな状態に陥るのだろうか?
「だらしない、聖女の力に頼りきった征圧戦争ばかりで腕が鈍っている証拠だな」
「そ、そんな言い方…!」
「…………いいのです、その、通りですから」
「カイロス!大丈夫!?無理して喋らないでいいからっ」
死人のような顔色のまま、カイロスの右目がうっすらと開く。額からは血が流れた痕跡があるが既に凝固している様子である。ということは、かなりの時間ここに放置されているということになる。
「えっと、手当、えーと回復薬?あ、でもその前に洗浄魔法??」
「落ち着け、カナタ。重症に見えるかもしれないが、この程度で死ぬことはない」
「ええ?でも、こんなに血が流れて…」
「コイツらは腐っても国軍だからな。戦闘でどんなにヘマをしても死なないようになっている」
「???」
「体力ゲージが一定まで下がると、緊急脱出機能が働いてここに飛ばされるようになっている。だから、ここに転がっているのは皆戦闘から強制離脱した奴等ばかりだ」
「?????」
えっと、意味がわからない…強制離脱?そんな魔法みたいなことが実際にあるのだろうか…
(あ、そっか…魔法使える世界だった…)
そりゃなんでもありか、と急に納得する奏多であった。だが、それにしたって重症には違いない。いくら死にはしないといったって、放置していいわけがない。
「これでも、微弱ですが…回復しているんです、…………だから、ご心配なく」
「え、えぇ…?」
カイロスの弱々しい声音に、奏多は困惑する。これで、本当に回復しているのだろうか?私の目には今にも息絶えそうに見えているんですけど??
「そいつの言う通りだ。この広場一帯には微弱な自動回復魔法陣が敷かれている。すぐには回復しないが悪化することもない」
「自動回復…」
「まあ微弱だからな、全快するには時間がかかるが」
回復魔法を使える者は限られているから、仕方ない措置なのだとジークベルトは言う。そもそもこんなに深傷を負うような体たらくなのがいけないと言わんばかりの口ぶりだった。
(そっか、………だからみんな、拠点の前に座り込んでたんだ…)
休むなら自室や横になれる場所に行けばいいのにと、ここに辿り着いた初日にもそう感じていたことを思い出す。そうしなかったのは、この場にいることこそが重要だったからなのだ。
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