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光の中
でもこんなところに放置、なんて寝覚が悪い。そもそも彼らがこんなふうになったのは、奏多を探しにジークベルトが戦線を離脱したからに他ならない。
つまりは、自分のせいなのだ。
(回復魔法……は、確かにまだ私のレベルじゃ習得出来ない…)
けど、では言霊の力ではどうだろう?と奏多は思う。そもそも魔力のないカイロスたちには通常の回復魔法は効かない。騎士団の人たちは専用の魔導具をつけることで魔法の恩恵に多少、預かることが可能な状態なのだ。
それ故の、この現状なのだろう。
(少しだけ……試してみてもいいかなぁ……)
言霊の力でスキルを生成すると、魔力がごっそりなくなるのは実証済みである。今は充分魔力に蓄えもある。やってみても、いいかもしれない…
(全回復……は多分無理だろうから、体力の半分を回復……状態異常も完治……この広場にいる全員に……)
状態異常回復、体力50%回復、広範囲同時回復、どれでもいいから、むしろ全部でもいいからどれか有効になりますように!と奏多は祈る。祈りながら、イメージをする。身体中を流れる魔力を言の葉にのせて、明瞭に紡ぐ。
(────広範囲全体回復、)
その瞬間、辺り一帯が眩い光に包まれた。
ずっと羨ましかった。魔力さえあれば、と何度そう思っただろう。
いくら身体を鍛えても、剣の腕を磨いても、魔力さえあれば一瞬で形勢が逆転する。不公平だと、強く感じた。あんなもの、努力でなんとか出来るレベルの話じゃない。
(同じ、孤児なのに)
何故メルディには魔法が使えて、自分には使えないのか。カイロスはずっとその理不尽さに耐えてきた。もし自分に魔力があったなら、ジークベルトの様に肉体も鍛えて魔法も使える強くて優秀な戦士になれたのに、と
(………仮定の話に、意味なんてない)
虚しい。魔法使いたちを見る度に、胸が苦しくなる。己の力の足りなさに嫌気が差す。この劣等感はきっと生涯消えることはないだろう。
今だってそうだ。この広場に打ち捨てられているのは殆どが魔法の使えない騎士たちだ。魔法使いたちには回復魔法が効くから、別の場所に運ばれていく。なのにメルディがいつまで経っても自分の横から離れないのも腹が立つ。同情のつもりなのか、くだらない仲間意識の発露か、いずれにしてもろくな理由じゃない。お前は、そんな奴じゃないだろうに───
その時、ふっとなにか、柔らかいものに包まれる感触がした。
ひやりとした手の先から伝わる、あたたかな光。身体中を巡る、力の根源。
(これは、魔法だ)
一生自分とは無縁だと思っていたもの。
自分は、この感覚を知っている。
(彼女の、魔法だ…)
何故だか涙が出た。
傷付いた身体が癒されていく感覚よりも、彼女の手から伝わる熱と、あふれる光の洪水にカイロスは魅了され、そして素直に身を委ねる。
きっとこの時にはもう既に、彼女に心奪われていた。
つまりは、自分のせいなのだ。
(回復魔法……は、確かにまだ私のレベルじゃ習得出来ない…)
けど、では言霊の力ではどうだろう?と奏多は思う。そもそも魔力のないカイロスたちには通常の回復魔法は効かない。騎士団の人たちは専用の魔導具をつけることで魔法の恩恵に多少、預かることが可能な状態なのだ。
それ故の、この現状なのだろう。
(少しだけ……試してみてもいいかなぁ……)
言霊の力でスキルを生成すると、魔力がごっそりなくなるのは実証済みである。今は充分魔力に蓄えもある。やってみても、いいかもしれない…
(全回復……は多分無理だろうから、体力の半分を回復……状態異常も完治……この広場にいる全員に……)
状態異常回復、体力50%回復、広範囲同時回復、どれでもいいから、むしろ全部でもいいからどれか有効になりますように!と奏多は祈る。祈りながら、イメージをする。身体中を流れる魔力を言の葉にのせて、明瞭に紡ぐ。
(────広範囲全体回復、)
その瞬間、辺り一帯が眩い光に包まれた。
ずっと羨ましかった。魔力さえあれば、と何度そう思っただろう。
いくら身体を鍛えても、剣の腕を磨いても、魔力さえあれば一瞬で形勢が逆転する。不公平だと、強く感じた。あんなもの、努力でなんとか出来るレベルの話じゃない。
(同じ、孤児なのに)
何故メルディには魔法が使えて、自分には使えないのか。カイロスはずっとその理不尽さに耐えてきた。もし自分に魔力があったなら、ジークベルトの様に肉体も鍛えて魔法も使える強くて優秀な戦士になれたのに、と
(………仮定の話に、意味なんてない)
虚しい。魔法使いたちを見る度に、胸が苦しくなる。己の力の足りなさに嫌気が差す。この劣等感はきっと生涯消えることはないだろう。
今だってそうだ。この広場に打ち捨てられているのは殆どが魔法の使えない騎士たちだ。魔法使いたちには回復魔法が効くから、別の場所に運ばれていく。なのにメルディがいつまで経っても自分の横から離れないのも腹が立つ。同情のつもりなのか、くだらない仲間意識の発露か、いずれにしてもろくな理由じゃない。お前は、そんな奴じゃないだろうに───
その時、ふっとなにか、柔らかいものに包まれる感触がした。
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(これは、魔法だ)
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自分は、この感覚を知っている。
(彼女の、魔法だ…)
何故だか涙が出た。
傷付いた身体が癒されていく感覚よりも、彼女の手から伝わる熱と、あふれる光の洪水にカイロスは魅了され、そして素直に身を委ねる。
きっとこの時にはもう既に、彼女に心奪われていた。
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