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三十二話 ヒュドラは可哀想だった
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さて、ヒュドラ討伐の開始だ。こいつを倒せばこの面倒なレイアからやっと開放されるのだ。と言っても、街に帰るまでは一緒なのだが。
「さて、さっさと終わらせるかー」
そう呟くと、ヒュドラが俺の方へと振り返った。音聞こえてるのか?まあ、そうな事はどうでもいい。気づかれたからすぐに倒そう。俺は力強く地面を蹴る。一秒も立たない間にヒュドラの首元へと移動し、剣を払って首を落とす。勿論、この行為は誰の目にも止まっていない。俺のスピードに誰も反応できないのだ。
『ファイアーボール』
首を落とした切り口に向かって、魔法を打つ。これでヒュドラの頭は再生しないだろう。さて、次の頭だ。俺は走っては首を落とし、魔法を打つという行為を繰り返した。
段々と頭はなくなっていき、九つのあった頭はついに残り一つへとなった。
「よし、もう終わりだ」
そして、最後の頭をひとつ切り落とす。
小説やアニメではこういうシチュエーションの時、何か起こるので少し危惧していたが、特に何も起こることなく首を切れた。
「倒したかな?」
とフラグを立てる。流石に何も無いだろうと思って呟いたのだが、今回は何故かフラグが発動した。ヒュドラがまだ動いているのだ。頭を全部切り落としたのに、胴体だけが動いている。蛇かよ!まあ蛇だけど。というか、この世界にはフラグがないんじゃないのかよ。
まあいい。やることは変わらないからな。そう、切るだけだ。胴体をひたすら切り続け粉々にする。できるだけ細かく、細かく。肉の筋を切るように潰す。
*
どのくらいの時間潰していただろうか。この場所にヒュドラが存在していたかもわからないぐらいに粉々になった。
「リョウタ、やりすぎ」
エリスが少し笑いながら言った。俺がひたすら剣をついているのが面白かったのだろうか?
「討伐できたからいいだろ?」
「そうだけど、ちょっと可哀想」
エリスはそう言って地面を見た。何も無い地面を。本当に何も無い、ただの地面を。
何はともあれ、討伐できたのだから良しとしよう。
こうして俺はヒュドラの討伐を終えたのだった───。
「さて、さっさと終わらせるかー」
そう呟くと、ヒュドラが俺の方へと振り返った。音聞こえてるのか?まあ、そうな事はどうでもいい。気づかれたからすぐに倒そう。俺は力強く地面を蹴る。一秒も立たない間にヒュドラの首元へと移動し、剣を払って首を落とす。勿論、この行為は誰の目にも止まっていない。俺のスピードに誰も反応できないのだ。
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首を落とした切り口に向かって、魔法を打つ。これでヒュドラの頭は再生しないだろう。さて、次の頭だ。俺は走っては首を落とし、魔法を打つという行為を繰り返した。
段々と頭はなくなっていき、九つのあった頭はついに残り一つへとなった。
「よし、もう終わりだ」
そして、最後の頭をひとつ切り落とす。
小説やアニメではこういうシチュエーションの時、何か起こるので少し危惧していたが、特に何も起こることなく首を切れた。
「倒したかな?」
とフラグを立てる。流石に何も無いだろうと思って呟いたのだが、今回は何故かフラグが発動した。ヒュドラがまだ動いているのだ。頭を全部切り落としたのに、胴体だけが動いている。蛇かよ!まあ蛇だけど。というか、この世界にはフラグがないんじゃないのかよ。
まあいい。やることは変わらないからな。そう、切るだけだ。胴体をひたすら切り続け粉々にする。できるだけ細かく、細かく。肉の筋を切るように潰す。
*
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こうして俺はヒュドラの討伐を終えたのだった───。
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