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九十一話 暇つぶしは出来ないままだった
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では早速1つ目の暇つぶし案の発表を、と思ったが特に何も思いつかない。歩きながらできることって少なくない?地球にいた時に歩きながらしていたことといえば音楽を聴いていたことくらいだ。
「歩きながらできる遊びってなんだと思う?」
「突然どうしたの?」
「そういえば歩きながらできることって少ないなと」
そう言うと、瑞希は確かにと呟き、うーんと言いながら考え始めた。そういえば暇を潰すことだけ考えてたけど別に移動時間を短くしてもいいんだよな。もし何も案がなければサッと迷宮をクリアしてしまおう。
「やっぱり特にないよな」
「そうだね。昔はしりとりとかしたけどこの歳になったらやらないしね」
しりとりか、懐かしいな。でも確かにこの歳になって皆でしりとりをしようとはならないな。やはり迷宮をスキップするのが得策か。こんないかにも異世界といったイベントをスキップするのはもったいない気がするが仕方ない。いやナビスキルを使ってる時点で元も子もないか。
よし、そうと決まれば何で移動するかを考えよう。せっかくなら少し面白そうなものにしたい。まずは何かに乗って移動するか、俺がスキルを使って皆を移動させるかだな。さすがに瞬間移動のような感じで移動してしまっては面白みもないし迷宮をクリアした感じがしないから今回は何かに乗って移動するか。
次は何に乗るかだけど、座って何か食べながら移動したいし周りが見える方がいいとなると…アレしかないな。
アレの作成に必要なスキルはスキル追加で適当に作る。魔力を使って動く道具にしておけば、誰でも使えるし、異世界って感じがするのでスキルは魔道具作成にしておこう。
『スキル追加』
そして早速魔道具作成を使用する。
『魔道具作成』
長方形の薄い布で出来ていて…でも上に乗れるようにして…宙に浮いて移動するようにして…
「よしできた」
見た目はただの絨毯。つまり魔法の絨毯である。移動速度はかなり上げておいた。安全性は保証するから安心して乗って欲しい。
「面白いもの作ったからこれに乗って移動しよう」
「え、ただの絨毯じゃないの?もしかして…」
お、瑞希は気づいたようだな。
「そう。魔法の絨毯」
「どうしたのそれ!?魔法の絨毯って凄い憧れてたんだよね!」
「それなら良かった」
一応作ったとは言わないでおこう。面倒なことになりそうだし。
嬉しそうな反応をする瑞希とは反対にエリスはすごく微妙な反応をしていた。異世界だから魔法の絨毯くらいあるだろうと思っていたけどもしかしてなかった?
「この世界って魔法の絨毯ないの?」
「あるけど…なんと言うか乗る意味が無いくらい遅いんだよね」
なるほど、それは確かに微妙な反応になるよな。ただ安心して欲しい。この魔法の絨毯はおそらくかなり早い。そういう設定にしたし。実際に乗ってみないとどれくらい早いか分からないけど。
「まあ、そこは安心していいから早速乗ろう」
俺も心のどこかで魔法の絨毯に憧れがあったのかさっきから早く乗りたくて仕方がない。
こうして俺たちは全員で魔法の絨毯に乗っていくのだった───。
「歩きながらできる遊びってなんだと思う?」
「突然どうしたの?」
「そういえば歩きながらできることって少ないなと」
そう言うと、瑞希は確かにと呟き、うーんと言いながら考え始めた。そういえば暇を潰すことだけ考えてたけど別に移動時間を短くしてもいいんだよな。もし何も案がなければサッと迷宮をクリアしてしまおう。
「やっぱり特にないよな」
「そうだね。昔はしりとりとかしたけどこの歳になったらやらないしね」
しりとりか、懐かしいな。でも確かにこの歳になって皆でしりとりをしようとはならないな。やはり迷宮をスキップするのが得策か。こんないかにも異世界といったイベントをスキップするのはもったいない気がするが仕方ない。いやナビスキルを使ってる時点で元も子もないか。
よし、そうと決まれば何で移動するかを考えよう。せっかくなら少し面白そうなものにしたい。まずは何かに乗って移動するか、俺がスキルを使って皆を移動させるかだな。さすがに瞬間移動のような感じで移動してしまっては面白みもないし迷宮をクリアした感じがしないから今回は何かに乗って移動するか。
次は何に乗るかだけど、座って何か食べながら移動したいし周りが見える方がいいとなると…アレしかないな。
アレの作成に必要なスキルはスキル追加で適当に作る。魔力を使って動く道具にしておけば、誰でも使えるし、異世界って感じがするのでスキルは魔道具作成にしておこう。
『スキル追加』
そして早速魔道具作成を使用する。
『魔道具作成』
長方形の薄い布で出来ていて…でも上に乗れるようにして…宙に浮いて移動するようにして…
「よしできた」
見た目はただの絨毯。つまり魔法の絨毯である。移動速度はかなり上げておいた。安全性は保証するから安心して乗って欲しい。
「面白いもの作ったからこれに乗って移動しよう」
「え、ただの絨毯じゃないの?もしかして…」
お、瑞希は気づいたようだな。
「そう。魔法の絨毯」
「どうしたのそれ!?魔法の絨毯って凄い憧れてたんだよね!」
「それなら良かった」
一応作ったとは言わないでおこう。面倒なことになりそうだし。
嬉しそうな反応をする瑞希とは反対にエリスはすごく微妙な反応をしていた。異世界だから魔法の絨毯くらいあるだろうと思っていたけどもしかしてなかった?
「この世界って魔法の絨毯ないの?」
「あるけど…なんと言うか乗る意味が無いくらい遅いんだよね」
なるほど、それは確かに微妙な反応になるよな。ただ安心して欲しい。この魔法の絨毯はおそらくかなり早い。そういう設定にしたし。実際に乗ってみないとどれくらい早いか分からないけど。
「まあ、そこは安心していいから早速乗ろう」
俺も心のどこかで魔法の絨毯に憧れがあったのかさっきから早く乗りたくて仕方がない。
こうして俺たちは全員で魔法の絨毯に乗っていくのだった───。
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