【完結】零れる水の策略

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第1章

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 鷹野の言った「一緒にたっぷり味わう」はまさしく「一緒にたっぷり」だった。鷹野がグラスから口にした酒を柴原に口移しで与え、そのまま舌を絡め合う。キスに紛れて酒が柴原の喉を通りすぎ、鷹野の舌と酒の香りに酔いしれた。喉に感じる熱さは、アルコールのせいかそれともキスをしているからなのか。夢中になって繰り返しアルコールの混じる口づけを交わし合った。

「今度は柴原くんが僕に飲ませて」

 そう強請られて、鷹野のグラスから一口を口に含む。鷹野の膝に乗り上げるようにして深くくちづけ、少しずつ酒を流し込んでいくと、鷹野の手が柴原の感じやすい背中を辿った。その動きにぞくりとしたものが走り抜け、思わず顎をそらすとこぼれたアルコールが鷹野の口の端から喉へと伝っていく。鷹野に背中を撫でられ小さく震えながら、流れ落ちたアルコールをくちびるで追って鷹野の顎を、喉を舐めた。そのままシャツのボタンを外し、キスを鎖骨、胸へと移していくと、鷹野がくすぐったそうに笑った。

「君は、僕を煽るのが上手だね。ベッドへ行く? それとももう少し飲む?」

 背中への愛撫で火をつけられすっかりその気になっていた柴原は、ソファから降りて彼の足の間に座り込み、スラックスの上から股間に触れた。

「ここで、もう少ししてもいい?」

 柴原の意図を察した鷹野が、柔らかく目元を和ませる。

「……いいよ。君の好きにしていい」

 お許しをもらったので、ベルトを外してジッパーを下し、鷹野のものをそこから取りだした。前回も見たし、触れたし、なにより長い時間これに体内を貫かれて狂わされたが、こうして間近でまじまじと見るのは初めてだ。ほんのり兆したそれはすでに存在感があり、そんなところまで鷹野同様、品があるように見えた。

 根元を手で支えるようにしながら、くちびるを寄せる。竿から先端に向けていくつもキスをし、くちびるで皮膚の感触を確かめた。そうしていると、次第に硬さと大きさを増していく。彼が感じてくれていることがうれしくて、上目に見上げながら舌を出して先端のまるい部分を舐めた。こちらを見下ろす彼の目が細められ、大きな手で頭を撫でられる。それが気持ちよくて、彼と視線を合わせたまま張り出した部分へと舌を滑らせた。輪郭を辿るように舌先で愛撫し、裏筋をくすぐる。すると彼がくちびるを引き結んだ。

 あなたの声も、聞きたい。

 そう心の中で呼びかけながら裏筋にくちびるを当てて強く吸う。そこに痕は残せないことは知っていたけれど、残ればいいと思いながら。

「……っ」

 息を詰めた彼が柴原の髪に指を差し入れるようにして一瞬だけ頭を強く掴んだ。けれどその力はすぐに抜けて、髪を梳き下ろし、耳を、うなじを撫でる。

 まるで猫になったような気持ちで目を伏せると、先端の小さな穴から先走りが滲んでいた。舌を伸ばして舐め取ってもすぐにまた滲んでくる。今度はそこにくちびるを当ててちゅうっと吸った。

「それっ……」

 頭上から低くなめらかな声が聞こえて、先端にくちびるを当てたまま目線だけを上げると、目元を染めた鷹野が目を眇めた。

「……これ、好き?」

 そう問いかけながら、根本を握り扱く。その刺激に押し出されるように、また先端に雫が滲むから、柴原は舌先を伸ばしてぺろりと舐めた。

「……とてもいいよ、上手だ。悔しくなるくらい、気持ちいい」

 褒められて気を良くし、今度は大きく口を開けて鷹野のものを含んだ。くちびるをすぼめて頭を上下しつつ、できるだけ舌を絡める。顔の角度を変えると、鷹野の先端が頬の内側や上顎に擦れ、それが気持ちいい。夢中になってくちびるで竿を扱きながら吸い上げれば、口の中の鷹野のものがまた一段と大きくなった。

 すごい、大きい。これが、俺の中に入るんだ……。

 そう思うと胸が高鳴る。もっと感じてほしくて先端だけを残して引き抜き、舌先で鈴口をくすぐった。「もう、ダメ」と声がして、大きな手が優しく頭を左右から支えて顔を上げるよう促された。

「このままじゃ君の口の中に出してしまう」
「出していいのに」

 当たり前のようにそう答えると、鷹野は困った顔をした。

「僕がもっと若ければそれでもいいけど。まずは、君の中でイキたい。……いい?」

 そう問われて、自然と顔が熱くなる。小さく頷くと、両脇に手を入れられて持ち上げられた。

「じゃあ、次は僕がかわいがる番。君を見せて」
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