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「公爵家令嬢リトア=エーテルザットと第二王子カストリア=リンドブルムとの婚約、この場、現時刻をもって破棄させていただく」
台詞のように、淡々な口調で告げられる残酷な言葉。
合わせることの、舞い散る紙吹雪。
濃いインクで綴られた、二人の名前。
バラバラに宙に浮かんで、
二度と寄り添うことはない。
分かっていた。
最初から分かっていた。
所詮私は数ある婚約者の中の一人。
それも、上位ではなく、下位の。
加えて、あのお方の一番は確定していた。
どうしようもないほどに、確定していた。
イデア=リンドブルム。
虚弱で大人しい、あのお方の姉君。
その血縁から結ばれることは許されない。
だけれど、想い合うだけなら許された。
周囲はいつかは、姉君との恋を諦めると思っていた。
私も期待していた。
待っていれば、いつか私にも心を映してくれる、と。
そのためには手段を選ばず、とにかくあのお方のそばにいられるようにと努力した。
綺麗なことも、汚いことも。
だけれど、結果がこの状況だ。
婚約は破棄され、この後私はどうなるのだろうか。
けど、恋心というのはなかなかどうして、厄介なものだ。
紙切れ一枚で繋ぎ止めれた関係が、
言葉一つでなかったことにされるなんて。
納得できる訳がないのだ。
あのお方の気持ちがどうであろうと。
こちらの想いに変わりはない。
過去も今、きっとこれからも。
「あの……お願いですーー」
私の口が動く。
言葉を紡ぐ。
諦めれきれないと、
まだ終われないと。
「どうか、どうか、その言葉をーー」
願い、
祈り、
叫ぶ。
「撤回して……いただけないでしょうか!」
私は懇願する。
惨めったらしく。
台詞のように、淡々な口調で告げられる残酷な言葉。
合わせることの、舞い散る紙吹雪。
濃いインクで綴られた、二人の名前。
バラバラに宙に浮かんで、
二度と寄り添うことはない。
分かっていた。
最初から分かっていた。
所詮私は数ある婚約者の中の一人。
それも、上位ではなく、下位の。
加えて、あのお方の一番は確定していた。
どうしようもないほどに、確定していた。
イデア=リンドブルム。
虚弱で大人しい、あのお方の姉君。
その血縁から結ばれることは許されない。
だけれど、想い合うだけなら許された。
周囲はいつかは、姉君との恋を諦めると思っていた。
私も期待していた。
待っていれば、いつか私にも心を映してくれる、と。
そのためには手段を選ばず、とにかくあのお方のそばにいられるようにと努力した。
綺麗なことも、汚いことも。
だけれど、結果がこの状況だ。
婚約は破棄され、この後私はどうなるのだろうか。
けど、恋心というのはなかなかどうして、厄介なものだ。
紙切れ一枚で繋ぎ止めれた関係が、
言葉一つでなかったことにされるなんて。
納得できる訳がないのだ。
あのお方の気持ちがどうであろうと。
こちらの想いに変わりはない。
過去も今、きっとこれからも。
「あの……お願いですーー」
私の口が動く。
言葉を紡ぐ。
諦めれきれないと、
まだ終われないと。
「どうか、どうか、その言葉をーー」
願い、
祈り、
叫ぶ。
「撤回して……いただけないでしょうか!」
私は懇願する。
惨めったらしく。
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