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言ってはいけない言葉だったと理解するには遅すぎた。
クラスにひとりは人気者がいるもんだ。男女共にモテる、そんな人気者。身長が高くて髪がサラサラで顔が整っていて笑顔が爽やかで、みんなが口を揃えて格好いいって言う人が。上級生にも下級生にも人気な成績優秀、スポーツ万能。特定の相手はまだいないらしく、連日男女共に告白されている。そんなマンガみたいに完璧なヤツ。性格も良いらしく相談役にもなってくれるらしい。そのおかげで彼に相談事を持ち込む人も多く、なんと言うか、豆だなって思ってしまう。――だからこそ、この状態に疑問を感じるわけなんだが。
クラスの人気者、大塚一輝。なぜか彼がオレの腰に抱き着いている……。
「あの、大塚……?」
「…………つかれた」
そりゃあそうだろう。助っ人として午前中はサッカー部の、午後はバスケの練習試合に出ていたのだから。なぜオレがそれを知っているかと言うと、大塚と同じ部屋だからだ。
エスカレーター式の学校で、幼稚園から一緒って言う人たちが多い中、オレは家族の都合でこの学校を受けることになった。高校からの外部入学。そりゃあもう好奇心旺盛な視線を感じたさ。寮にも入ることになり、一年の頃から大塚との二人部屋だ。
多分、大塚が素を出せる場所がここしかないのだろう。……それはまぁ、理解する。理解するけど……オレの腰に引っ付いているのだけは理解出来ん。
「お疲れ」
ぽんと頭を撫でてやると、大塚は嬉しそうにぐりぐりと腰にしがみついたまま頭を擦りつけてくる。まるで大型犬だ。もっと褒めて、褒めてってねだっているように見えて、ちょっとかわいく見えるのだから面白い。
大塚はちらりとオレを見上げてくる。オレの口からある言葉が出てくるのを期待しているかのように。――一年の頃にあんなこと言うんじゃなかった。
「……おっぱい揉む?」
「揉む!」
一年の頃、疲れ果てた姿をしていた大塚に冗談交じりでそんなことを聞いたら、答えはまさかの『良いの?』だった。男の胸なんて揉んでも楽しくないだろうに。あの時のオレを殴ってやりたい。だけど、オレの胸を揉んだ後の大塚はとてもツヤツヤしていたから、男の胸でも効果あるもんなんだな、と感心してしまったのを覚えている。
それから大塚が疲れた時はオレに甘えてくるようになった。オレが大塚に『おっぱい揉む?』って聞くと必ずさっきの返事をする。
土曜の夜に行われる変なコト。大塚は器用にオレのパジャマを脱がして、ベッドに押し倒して「一週間ぶりの落合のおっぱい……」なんてうっとりと呟いている。大胸筋をマッサージするように揉んでくる大塚に、オレは目を逸らした。
オレが一年の頃のように無邪気に『おっぱい揉む?』と言えないのには理由がある。約一年ほど大塚に胸を揉まれ続けて、すっかりそこが性感帯になってしまったからだ。大塚は三ヶ月を過ぎた頃から胸全体のマッサージから乳首へのマッサージに切り替えた。外気に晒されて立ち上がっていたソコを触れた時、一番最初に思ったのはなにしてんだこいつってことだったけど、弄られ続けているうちに乳首から甘い痺れが走るようになって驚いた。
『ここもおっぱいの一部でしょ?』
と、執拗に乳首だけ揉まれ続けた結果……。なんとオレの躰は乳首を揉まれるだけで勃ち上がり射精するようになっていたのだ! まさかこんな風になるとは思わなかったから自分の躰の変化に泣いた。
「んっ」
「こっちに集中してよ」
ぎゅむっと乳首を強く摘まれた。親指と人差し指でぐにぐにと揉まれて下半身に熱が集まっていく。大塚はもう片方の乳首を爪でカリカリと引っ掻いた。ピンと固くなる乳首に顔が赤くなる。それに気を良くしたのかカリカリをやめて、代わりに口に乳首を含んで舌で転がす。乳輪まで舐められて、舌先でチロチロと乳頭を刺激されて甘い痺れが走った。
摘んでいた乳首をぐいーっと痛いくらいに引っ張られ思わず「ぁあっ」と自分の声とは思えない甘い声が出た。
「ぅ……ぁ……、す、すわな、で……!」
じゅうっと乳首を吸い上げられてビクビクと躰が震える。大塚はなんで? とばかりに吸って、引っ張っていた乳首を戻して代わりに親指を乳頭に当ててぐりぐりと捏ね繰り回す。
「気持ちいいだろ?」
乳首を甘噛みしてから口を離し、するりと下半身に手を当てる。乳首からの刺激ですっかり勃ち上がっている陰茎に、オレは「ぅぅ」と小さく呻いた。汚れると大変だからと下着ごとズボンを下ろされ、先走りで濡れているソコには一切触れずに乳首への愛撫に戻る大塚。
さっきとは反対の乳首を口に含んで舌で転がされる。濡れている乳首には、トントンと一定のリズムで乳頭に触れる。甘い痺れともどかしさ。それを感じ取ってか大塚は乳首の甘噛みを繰り返し、触れていた乳頭にはピンと指で弾いた。
「ひぁっ、ァああっ!」
ビュルルッ、と鈴口から白濁の液体を放つと、大塚はちょっとだけ眉を釣りあげて、
「イくならイくって言えってば」
「ご、ごめん……」
まぁいいけど、とオレから離れて代わりにホットタオルと水を用意して戻って来た。この寮は簡易的なキッチンが置いてあり、レンジや冷蔵庫が部屋の中にあるのだ。
ホットタオルで躰を拭ってもらい(恥ずかしいから自分でやると言っても大塚は譲らなかった)、差し出されたコップに入った水を一気に飲む。胸を揉まれる時にはいつもこうやって優しく世話をしてくれるんだ。
「……元気出た?」
「おかげさまで。あれ、眠い?」
「ん、もう寝る……」
「じゃあ後は俺に任せて。お休み、落合」
「おやすみ……」
空になったコップを大塚に戻す。大塚はそれを受け取って、ゆっくりとオレの頭を撫でた。――今日もあの夢を見るんだろうか……。
落合が完全に眠ったのを見計らって、俺はそっと彼の足を曲げてM字に開脚させる。尻の下にバスタオルを敷いて、自分の荷物からローションとゴムを持ってきて落合の後孔にローションを垂らした。冷たいのかぴくんと彼の後孔が反応した。
ローションをしみ込ませるように後孔の周りをマッサージする。起きている時にはさせてくれないだろうから。とっくにバージンを失っていることに、落合は気付いていない。
一年の頃、色々あって疲れた俺に落合は『おっぱい揉む?』って聞いてきた。多分、冗談だったんだろう。顔笑っていたし。だけど、俺は落合の予想とは反した答えを口にした。据え膳喰わぬは男の恥。最初はくすぐったそうにしていたけど、そのうちに段々と躰が快感を覚えたのか乳首は触ってとばかりにぷっくりと赤くなり、陰茎は勃ちあがり、さらには乳首だけでイける躰になった落合。水泳の授業がない高校で良かったな。こんなに乳首が敏感になってしまったら服が擦れるだけで感じるんじゃないか?
「慣らすよ……」
小声でそう言ってつぷりと中指を挿れる。最初に挿れた時は拒むように固かった後孔は今ではすっかり柔らかくなって俺の指を美味しそうに食んでいる。ナカのしこりを刺激してやれば落合の陰茎は緩く勃ち上がった。寝ているのに躰は反応する落合が可愛くて仕方ない。
「気持ちいい?」
「……ぁ、ん……」
俺の言葉に応えるように落合が喘ぐ。気持ちよさそうで何より。二本目の指を挿れてぐちゅぐちゅとナカを広げる。こりこりとしこりを刺激してやればビクビクと躰が震えるのがわかる。本当、かーわいい。最初に落合の後孔を弄った時は起きるんじゃないかと思ったけど、落合が起きることはなかった。それでも念には念を。あの水の中には躰に害がない睡眠薬を溶かしている。深い眠りに落ちた彼を好きなように出来る。同室の強みだ。
三本目の指を入れると、きゅうと落合の後孔が俺の指を締め付ける。まるでねだられているようだ。
「欲しいんだね。今、挿れてあげるから……」
指を抜くと誘うかのように後孔がくぱくぱと収縮していた。思わずスマホのカメラで撮る。俺の落合コレクションが一枚増えた。素早くゴムをつけて落合の膝裏を持ち上げて密着し、後孔に先端をゆっくりと埋め込んだ。落合のナカは歓迎するように蠢いて、めっちゃ気持ちいい……。
「ぁ……、ひぁ、んん……」
ぐぐっとナカに入り込んでいく。気持ちいいところを擦ってあげるとビクンと落合の躰が跳ねた。ピストンを開始すると、落合の口からは「あっあっあっ」と俺の動きに合わせて喘ぎ声が出ていた。
俺は落合の耳元で甘く囁く。
「気持ちいいね、落合。ここ好きだろ?」
ぐりっと奥を突いてやると「あぁん」と甘い声が聞こえた。きっと俺は落合自身が知らない性感帯を把握している。落合の後孔も俺の肉棒を嬉しそうに食んでいるしこれ生でヤったらすげぇ気持ちいいんだろうなぁ。
ぱちゅんぱちゅんと一定のリズムで腰を振ると落合が気持ちよさそうに喘ぐ。ぐちゅぐちゅと後孔から水音が響く。今日も挿入った記念に撮っておこうと結合部をスマホのカメラで撮る。シャッター音にひくひくと後孔が動いていた。
「俺も気持ちいいよ、落合」
腰を掴んで激しくナカを犯す。ぐりぐりとカリで前立腺を刺激してやれば一度も前に触れることなくぴゅ、ぴゅ、と落合が細かく精液を放つ。俺もナカで出した。俺の精液はゴムで受け止められる。抜こうとすると抜かないでとばかりにきゅうと締め付けてくるのが愛おしい。
……。抜いた後、躰を綺麗にしてから俺はニヤリと笑みを浮かべて、ずっと考えていたことを実行することに決めた。そのためには落合より早く起きなきゃいけない。
早起きは得意だ。明日はきっと楽しいことになる。俺は自分のベッドに横になって目を閉じた。
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