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ここは何処
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しおりを挟む「レミ!」
「クラレンス様」
アルファード様適当な話に相槌を打っていたらクラレンス様が戻ってきた。どうやら本当に1曲踊って戻ってきたみたい。
「もう戻ってきて良かったのですか?他の方とも踊って来ても良かったのに」
「いいんです、今日はパートナーがいますから。それよりなんでそんな状態なんですか?」
「ああ、少し風除けに…、アルファード様今度こそ離して下さい。」
「クラレンスが来るまでという約束だったからな」
「本当にこういうのは好意がある人として下さいね、アルファード様。」
「そうですよアルファード、貴方自分の立場をわきまえるべきです。」
「手厳しいな、クラレンス」
「行きましょう、レミ」
「はい」
クラレンス様に案内された場所は庭園だった。人気がなくてぶちゃけホッとする。知らない人ばかりは疲れる。着なれないドレスも着てるわけだし。
「凄く綺麗な場所ですね。」
「はい、ここは特別な場所で中々入れないのですよ。」
「え!勝手に入って怒られませんか?」
「今日は怒られません、ちゃんと許可を取ってきました。」
「驚かせないで下さい。」
「ふふふ、ずっと気が張っているように見えたので」
「緊張しない方がおかしいです。綺麗なドレスは汚せないし、お城のような場所は縁もゆかりもない人間ですから。」
「今までどんな生活をしてきたのですか?」
「この間話したことは覚えてますよね?うーん、あとはそうですね…殆どの事が違いすぎるっていうのもあるし、この世界そのものがあんまり分かっていないので説明が難しいです。」
ホント夢みたいな場所だなと思いながら目を瞑って鼻歌を歌っていたら、ぶわっと風が舞ったおかげで寒い。体を抱きしめる、ずっと夜風に当たってたから冷えるのも当たり前か。温かい飲み物飲みたいなぁ…。
「クラレンス様、そろそろ寒くなってきてしまったので戻りませんか?」
「…あ、そうですね。」
会場に戻ったものの、温かい飲み物はなかった。お酒とおつまみメインなのであるわけがない。唯一ポタージュ的なものがあったけど、食べれる訳もなく心の中で肩をすくめて終わった。自然とお開きになり帰ることになり、無事帰還。
「あぁ~疲れたー」
ドレスやら装飾品は自分ではどうにもならないのでみんなに手伝ってもらって脱いだ。なんか知らないけど、エステのフルコースもついてきて恥ずかしかった。明日は一日休みだし、お屋敷から出て散策するぞ、なんて考えていたら眠ってしまった。
「ごはん…」
夕飯も食べす寝てしまったためにお腹が空いて目が覚めた。不意に日本食が食べたくなる。とりあえずりんご的な果物に齧り付きながら窓の外を見たら空が暗く時計を確認したら夜中の3時、二度寝しよ。もちろん目覚めたのはお昼過ぎでした、はい。
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