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この世界は
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アルフォード様どうやら寝不足らしい。目の下の隈がすごいことになってる。ちょっとふらつきながらこっちに歩いて隣に座ったと思ったらいつもどおり手の甲にキスの挨拶。何を思ったのか本物と呟いていた。ちなみに私は3人くらいは座れるソファに座っていてベルナルド様は1人用のソファに座っていた。
「本物ですよ。」
やつれた顔でもやはり整った顔立ちだと庇護欲をそそるのか。捕まっている反対の手で鼻先を指でちょんと触るとピクリと動いたかと思えばその手も掴まれて自分の頬にすり寄せた。そしてそのまま落ちた、頭が。
「アルフォード様?」
声をかけたけど起きる気配はなくすぅすぅと寝息をたてている。頭の落ちた先は言わずもがな私の膝である。
「なるほど、この間の噂の女性は貴方か」
「噂ですか?」
「クラレンスとアルフォード様が夢中になっていいる女性がいるという噂だ。色々と尾びれがついていたりもするがな。」
どこからともなく取り出したブランケットをアルフォード様にかけるベルナルド様。いや起こしてくれないと私、膝枕を続ける羽目になっているとは言えない。両手をアルフォード様からそろりと離す。
「根も葉もない噂が立つものですね。」
「だが、火のない所に煙は立たぬ」
「ベルナルド様は面白がっている様に見えます。」
「貴方には申し訳ないが実に面白い。この2人が色恋沙汰など面白くて仕方ない」
「私からすればいい迷惑ですよ。」
軽くムカついたので、アルフォード様の眉間にしわが寄ってる場所を指でぐりぐりしてやった。ううーんと唸っているがいい気味である。
「さて面白いものを2つも見たことだ、そろそろお暇しよう。」
「先にアルフォード様を起こしていただけませんか?」
「こんなに気持ち良く寝ているのに?」
「それはそうですけど、私身動きとれないのは困ります。」
「まぁもう少しすればクラレンスも来るだろう、
それまで待つしかないな。また会おう、レミ」
「え…ちょっと」
振り返ることなくベルナルド様は部屋を出ていった。数分後、クラレンス様が戻ってきてアルフォード様を起こしてくれた。結構豪快に起こしているのを見てびっくりしたけど。それから2人が打ち合わせしているのをぼーっと眺めていると2人の視線がこちらを向いた。
「どうかしました?」
「いや、レミはこれから昼飯にするんだよな。」
「お屋敷に戻り次第そうするつもりです。」
「俺もクラレンスの屋敷に向かおう」
心なしか2人がニヤニヤしている様に見えるけど気のせいだよね…ちょっと鳥肌が立った。
「そうですか」
「レミ、帰りは馬車で帰りましょう。」
「はい」
やっと帰れると思っても立ち上がった瞬間、目眩がしてそのまま座り込む、そして意識を失った。
「本物ですよ。」
やつれた顔でもやはり整った顔立ちだと庇護欲をそそるのか。捕まっている反対の手で鼻先を指でちょんと触るとピクリと動いたかと思えばその手も掴まれて自分の頬にすり寄せた。そしてそのまま落ちた、頭が。
「アルフォード様?」
声をかけたけど起きる気配はなくすぅすぅと寝息をたてている。頭の落ちた先は言わずもがな私の膝である。
「なるほど、この間の噂の女性は貴方か」
「噂ですか?」
「クラレンスとアルフォード様が夢中になっていいる女性がいるという噂だ。色々と尾びれがついていたりもするがな。」
どこからともなく取り出したブランケットをアルフォード様にかけるベルナルド様。いや起こしてくれないと私、膝枕を続ける羽目になっているとは言えない。両手をアルフォード様からそろりと離す。
「根も葉もない噂が立つものですね。」
「だが、火のない所に煙は立たぬ」
「ベルナルド様は面白がっている様に見えます。」
「貴方には申し訳ないが実に面白い。この2人が色恋沙汰など面白くて仕方ない」
「私からすればいい迷惑ですよ。」
軽くムカついたので、アルフォード様の眉間にしわが寄ってる場所を指でぐりぐりしてやった。ううーんと唸っているがいい気味である。
「さて面白いものを2つも見たことだ、そろそろお暇しよう。」
「先にアルフォード様を起こしていただけませんか?」
「こんなに気持ち良く寝ているのに?」
「それはそうですけど、私身動きとれないのは困ります。」
「まぁもう少しすればクラレンスも来るだろう、
それまで待つしかないな。また会おう、レミ」
「え…ちょっと」
振り返ることなくベルナルド様は部屋を出ていった。数分後、クラレンス様が戻ってきてアルフォード様を起こしてくれた。結構豪快に起こしているのを見てびっくりしたけど。それから2人が打ち合わせしているのをぼーっと眺めていると2人の視線がこちらを向いた。
「どうかしました?」
「いや、レミはこれから昼飯にするんだよな。」
「お屋敷に戻り次第そうするつもりです。」
「俺もクラレンスの屋敷に向かおう」
心なしか2人がニヤニヤしている様に見えるけど気のせいだよね…ちょっと鳥肌が立った。
「そうですか」
「レミ、帰りは馬車で帰りましょう。」
「はい」
やっと帰れると思っても立ち上がった瞬間、目眩がしてそのまま座り込む、そして意識を失った。
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