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この世界は

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見上げればまた知らない天井でした。一体これはなんのデジャヴ…起き上がるとやっぱり知らない部屋、そして何故輸血されているだろうか。


「何これ」


針抜くのは痛いだろうし、人もいないし、お腹空いたなぁ。


「お腹空いた…」


こっちの世界に来てからお腹いっぱい食べたことあったかな。ご飯も合わないし、仕事したりでゆっくりする暇もないしちょっと忙しくしすぎてかもしれない。一人になるとしんみりするから嫌なんだよね、本当。泣いてる場合でもないし、どうにもならないし…。誰もいないならもう一回寝ちゃおうかな。


「気持ち悪い…」


横になろうとしたら急に気持ち悪くなった。吐くほどじゃないけどムカムカする。口に手を当てて堪えてると白衣を着た人が入って来たと思ったら駆け寄ってきた。


「大丈夫かい?」

「気持ち悪くて…、っ」

「ゆっくりでいいから、白湯飲んでごらん」


渡された白湯を飲んでお礼を言うと軽く触診される、白衣着てるしお医者さんなんだろうな。


「まだ気持ち悪いかい?」

「はい、まだ少し」

「そうか、もしかしたら血が合わないのかな…」

「血が?」

「そうだよ、君はヴァインパイア系譜の種族だろう?」

「ヴァンパイア?私は普通の人間のはずです。」


一体何がなんだかんだ分からぬまま、とりあえずクラレンス様とアルフォード様を呼ぶからとまたお医者さんは部屋から出ていった。まだ車酔いのような二日酔いのようなん何とも言えない気持ち悪さがあるけどそれより理解できない、何さっきのヴァンパイア系譜の種族って…。分からん、今のままじゃ情報が少なすぎて本気で何も分からない。パタパタと足音が聞こえてきたので考えるのをやめると同時に、ドアが開くとさっきまで一緒にいた2人が心配そうにこちらに向かってきた。


「良かった…」

「心配したぞ」

「すみません」


顔色が悪いせいなのか、すごい心配そうに見られている。そして何故かしゅんとしているの2人。


「さぁ、無事を確認したのならば2人帰りなさい」

「「え」」

「彼女は病人だから、安静するべきなのは分かるだろう?」

「ですが、」

「彼女の状態を話しただろう?今は絶対安静だ
よ。もう夜も遅い、彼女を寝させてあげなさい。」


先生は2人をさっさと追い出してしまった。


「2人が暴れそうな状態だったから軽く合わせただけだよ。君、名前は?」

「レミ、です。」

「そうか、ではレミ、今の君の状態は栄養失調だ。」

「栄養、失調…」

「今日はとりあえずこのまま輸血を続けて安静にしていなさい。詳しい話は明日にしようね、きっと2人も来るだろうから。」

「そうですね」

「気持ち悪いとさっき言っていたけど今はどうだい?」

「まだ気持ち悪いです。」

「そうか、じゃあこの薬を飲んでおきなさい。これは食事を取らなくても飲める薬だから。」

「はい」


私に薬を渡し飲むのを確認すると、部屋から出ていった。目覚めてから目まぐるしい。先生も安静にするように言ってたからもう一回寝ちゃおう。明日になれば詳しい話も聞けるだろうし。



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