私と一緒にご退場願いましょうか

りすい

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19.

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「レイチェル様!ご招待頂きましてありがとうございますわ。是非、お茶会にお伺いしたいと思いましてお返事を持ってまいりましたの!!もう、いてもたっても居られず思わず直接お伺いしてしまいましたの!!!!!」

目の前で華やかな金の縦ロールを振り回しながら言葉を連ねているのはヴァイオレット嬢だ。
同じ伯爵令嬢として何度かお話をしたことはあれど、雰囲気が違いすぎる私たちは仲が良いと言えるような関係ではなかったはずだ。

すごい熱量である。

お昼休みに入った直後に、カツカツと私の机までいらっしゃった彼女は躊躇うことなく満面の笑みで喋りだした。

大事をとってお休みをしていた昨日、お茶会のお誘いのお手紙を作成しお送りしていたのだ。
同じ悩みを持つもの同士、ゆっくりお茶でもいかがでしょうかという文言で伝えたいことは伝わったらしい。

「ヴァイオレット様、御機嫌よう。わざわざ来ていただいてありがとうございます。ヴァイオレット様は甘いものはお好きですか?実は春の新作スイーツをご準備しておりますの。楽しみにしておいて頂けると嬉しいです。」

「甘いもの、大好物ですわ。最近はもうずっとゆっくりお茶など出来ていなかったのです。お話出来るのが楽しみですわ。」

「そう言っていただけて私も嬉しいです!」

The悪役令嬢と言わんばかりの金髪縦ロールだが、ふんわり笑う彼女は年相応の女の子である。
しかし苛立ちと不安で色々と上手くいっていないのだろう。表情にも少しばかり疲労が滲んでいる。

「もう、気持ちが抑えられなくて。良ければ少しお話できないかと思って…ランチをご一緒出来ないかしら?」

言われてふと、隣に座るエリーゼに目をやる。
いつもは彼女とランチを取っているのだが…
お任せ致しますと優しく微笑んでくれる彼女を横目に少しだけ思考を巡らせる。

味方は多い方がいい。情報通であるエリーゼにも話をつけるべきだろうか。
ヴァイオレット様としても味方の令嬢は多いに越したことはない。
ここはひとつふたりに仲良くなってもらう方向に進めたい…

「ヴァイオレット様、こちらフォーミュラ商会のご令嬢のエリーゼ様です。いつもふたりでランチを取っていて…彼女もご一緒でもよろしいでしょうか?実は私彼女にも色々相談しようと思っていまして…」

「まぁ!フォーミュラ商会の!私最近やっとあの幻の香水を手に入れましたの。愛用しておりますわ。私の事は是非ヴァイオレットとお呼びくださいな。」

「ヴァイオレット様、ありがとうございます。商会のエリーゼでございます。薔薇の乙女幻の香水をお使い頂いているのですね。次回の入荷は暫くないと聞いておりますので、本当に貴重な品となっておりますわ。ヴァイオレット様にご利用頂けて嬉しく思います。私のことは是非エリーゼとお呼びください。」

「えぇ、大切につかうわね。お友達が一気に2人も増えるなんて、今日はとっても素敵な日だわ。是非私もランチに混ぜてくださいませ!」

とってもいい子じゃないですか…
悪役令嬢要素、縦ロールのみなのでは??
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