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恋のライバル
憂鬱な雪景色
しおりを挟む「え?友達に代返頼んだしっ。
新学期早々、講義なんてメンドイしさぁ~。
お姉も頼めばいいのに。」
「あっそう。私はそんなズルイ真似しないから行ってくるけどね。」
私は凪の顔に煙草の煙を吹っかけながら嫌味たらしく言った。
「ゲホゲホッ、煙いよバカ~!」
「ハイハイ、行ってきまぁす。」
「行ってらっしゃーい。
居眠りしないでよぉ~。」
凪が手を振るのをチラッと見た後、私は凍てついた玄関の冷たいドアを閉めた。
ったく‥‥よく言うわよ。
自分は出席すらする気ないクセに。
ふぅーっと溜め息をつけば、ピリピリとした冷たい大気に白い煙が舞う。
「寒っ‥‥。」
真冬の朝は辛い。
しかも眠くて空腹だとすると、本格的にヤバイ気さえしてくる。
それは『寝たら死ぬ』という言葉を身をもって感じるほどで。
極限状態ってこのことかな。まるで北極にでもいるみたいだ‥‥。
朝と冬の寒さにとことん弱い低血圧の私は、大げさにそう考えてしまう。
そしてクシャミをひとつ、豪快に放つ。
―ズビ‥‥
「あ~、寒いっ。」
ぶっちゃけ恋人でもいなければ冬はキツイだろう。
‥‥少なくとも私は、冬の独り身は苦手だ。
と言っても、万年独り身のようなモンだけどねー。
学校までの短い道のりを、トボトボと歩きながらまた溜め息をつく。
白い雪を見ていると嫌でも思い出す‥‥。
元彼の‥‥克哉のことを‥‥。
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