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恋の焼け跡④
占い
しおりを挟む「絵上手だね~。絵描くの好きなの?」
「はい!小さい頃から絵ばかり描いていましたから」
「そっかぁ。じゃあ、将来も美術関係の学校とか考えてるの?」
「あ、そうですね。それも楽しいと思いますっ。
でもわたくしの将来の夢はお嫁さんですの!」
キャー!と叫びながら弥生ちゃんは両手で真っ赤な顔を隠した。
絵画に描かれた林檎のようだ。
「美咲さんなんかは、生まれながらに許婚がいらっしゃるんですって!はぁ~、羨ましい」
ウットリと、弥生ちゃんは溜め息を吐いた。
それが微笑ましく映り、何だか自分の幼い頃を見ているようだった。
——その時だった。
突然、先ほど見た教会が目に浮かんだかと思うと、胸が絞られたように痛んだ。
どうしようもない不安が、駆けていく。
「澪お姉様?」
弥生ちゃんの声にハッとし、胸を押さえ付ける。
「いや……何でもないの。ゴメンね、ぼーっとしちゃって。
そうだ、学校で友達と何の話するの?」
何気ない会話を持ちかけることで、鳴り止まない動悸を何とか静寂に追いやろうとした。
「えっと、最近は占いとかおまじないとか心理テストとか!たくさん本も持っているんですのよ!」
そう言うなり弥生ちゃんは再び本棚に飛び付いた。そして、私の前に何冊もの本を並べてきた。
「これは心理テストで……あ、これは先月買った星座占いと血液型占いの本です!
澪お姉様は何座ですの?」
そう話す弥生ちゃんの目は、星を映しているんじゃないかというほど輝きを放っていた。
このくらいの年齢の子は、こういうの好きだもんな~。
弥生ちゃんの熱い視線を浴びながらそう思った。
「何だっけ……あ、獅子座だっけ?」
対する私は女らしさの欠片も見当たらない発言をする。
星座など久しく聞かないワードだもの。
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