21 / 27
無口な大学生
緊張
しおりを挟む
真智子の住む街は割と田舎の方で、出掛けるとなると車があった方が便利が良い。
駅は歩いて行ける距離にあるが、駅周辺には若者が通うような商業施設はない。
農作業へ行く用の軽トラと家族で出掛ける用のセダンと真智子の軽、そして洋太が乗って来た黒いワンボックスが庭に停められている。
「うわぁ、ホントにあった。我ながら何でこれに気付かなかったんだろうね……」
白いブラウスと紺のロングスカートという外出用の格好に着替えた真智子。
洋太は白いTシャツにジーンズとシンプルな出で立ち。
真智子が今まで気付かなかった自分自身に呆れている間に、洋太が助手席のドアを開けて真智子へ座るよう勧める。
「ありがとっ」
洋太にエスコートされるという展開にはにかみながら乗り込む真智子。
今まで彼氏がいなかった訳ではないが、あの洋太が運転する車の助手席に乗るという考えもしなかった状況に、真智子はドキマギしている。
洋太も洋太でややぎこちない。アクセルを踏んでも前に進まないので焦っている。
「それ、スタートボタンを長押しするんじゃない? まだエンジンが掛かってないんでしょ、ハイブリットだから」
「あっ……、っス」
低いエンジン音が鳴り出す。フットブレーキを踏み込んで解除し、ゆっくりとアクセルを押し込む。スーっと音もなく動き出す車。
「この辺はちょっと細い道が多いから気を付けてね。とりあえず左」
真智子はナビをしながら、姿勢が良いままハンドルを操作する洋太を観察する。
(カチコチに緊張してるな。家まで一人で来れたんだから、まぁ大丈夫だろうけど)
洋太は決して免許取り立てではない。この車も購入後すぐではない。
ハイブリッド車の構造に戸惑っている訳ではなく、洋太が運転以外の事で緊張しているのだとは気付かずに、真智子は街の案内を続けるのだった。
駅は歩いて行ける距離にあるが、駅周辺には若者が通うような商業施設はない。
農作業へ行く用の軽トラと家族で出掛ける用のセダンと真智子の軽、そして洋太が乗って来た黒いワンボックスが庭に停められている。
「うわぁ、ホントにあった。我ながら何でこれに気付かなかったんだろうね……」
白いブラウスと紺のロングスカートという外出用の格好に着替えた真智子。
洋太は白いTシャツにジーンズとシンプルな出で立ち。
真智子が今まで気付かなかった自分自身に呆れている間に、洋太が助手席のドアを開けて真智子へ座るよう勧める。
「ありがとっ」
洋太にエスコートされるという展開にはにかみながら乗り込む真智子。
今まで彼氏がいなかった訳ではないが、あの洋太が運転する車の助手席に乗るという考えもしなかった状況に、真智子はドキマギしている。
洋太も洋太でややぎこちない。アクセルを踏んでも前に進まないので焦っている。
「それ、スタートボタンを長押しするんじゃない? まだエンジンが掛かってないんでしょ、ハイブリットだから」
「あっ……、っス」
低いエンジン音が鳴り出す。フットブレーキを踏み込んで解除し、ゆっくりとアクセルを押し込む。スーっと音もなく動き出す車。
「この辺はちょっと細い道が多いから気を付けてね。とりあえず左」
真智子はナビをしながら、姿勢が良いままハンドルを操作する洋太を観察する。
(カチコチに緊張してるな。家まで一人で来れたんだから、まぁ大丈夫だろうけど)
洋太は決して免許取り立てではない。この車も購入後すぐではない。
ハイブリッド車の構造に戸惑っている訳ではなく、洋太が運転以外の事で緊張しているのだとは気付かずに、真智子は街の案内を続けるのだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる