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Main story
漏れなく幼馴染
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「「ただいまー」」
「「おじゃましまーす」」
そうか、羽那子は今朝ここから学校へ向かったからただいまになるのか。幼馴染すげぇな。
「はいおかえり、はいいらっしゃい」」
母さんが俺達を出迎える。民人はしょっちゅう家に遊びに来ているが、林さんは初めてだ。
見た目ギャルな林さんだが母さんに対して丁寧に挨拶をしている。マジで好感が持てるな。
「伊千子ちゃん、いっくんのアルバムを見たいんだけど」
「アルバム?」
「そう、いっくんのアルバムを開いてあたしと一緒に写ってる写真がいっぱい見たら何か思い出すんじゃないかなって」
「伊千郎、まだはなちゃんの事知らないとか訳分かんない事言ってんの? 頭叩いたら治る?」
母さん止めて、痛い! 何もかも忘れてしまいそうなほどに痛いから!!
何とか母さんをやり過ごし、階段を上って二階の自室へ。
もちろん全員手洗いうがいを済ませている。大事、超大事。
俺の部屋はベッドと勉強机と小さな液晶テレビがあるこじんまりとした部屋だ。あとは本棚くらいか。
いつもは片付けているミニテーブルを出してはみたが、座ってくれと言ってもクッションも座布団もない。
「ちょっと待ってて」
ガラガラと窓を開け放ち、羽那子が柵に手を掛けて伸ばす。ちょっとその体勢だとパンツ見えるんじゃないのー? と思っているとセーラー服の下に短パンを履いていた。しっかりしてらっしゃる。
民人を見ると買って来たお菓子をミニテーブルに広げていた。見る素振りすらしないのか。純情か?
「なるほどなるほど、これが古き良き幼馴染の形ってヤツですなぁ~」
林さんが腕を組んで頷いている。楽しそうで何より。
その顔目掛けてクッションが飛んで来た。見事命中して頭を揺さぶる。
「ちょっとはな! メイクが崩れちゃうでしょうが!!」
問題はそこなのか。俺にも飛んで来たが、見事キャッチ。メイクが崩れなくて良かったわ。いや化粧してないけどな。
母さんが持って来たアルバムをみんなで見る。
生まれてすぐから保育園まで。保育園から小学校入学まで。それぞれある程度の年代で分けてある。
俺がメインで写されているが、途中から妹の伊千香が入り込むようになる。
そして全てのアルバムに漏れなく羽那子の姿が。
「懐かしいなー、この時いっくんが勝手にふーってしたからあたしめっちゃ泣いたんだよねー」
覚えてないなー。ってか知らないなー。でもこの写真見覚えあるんだよなー。
俺の誕生日は五月五日、つまり子供の日だ。
端午の節句。毎年五月人形を飾った前でバースデーケーキを囲んでお祝いをしてもらっていた。
その時の写真だから、見覚えはあるのは当然。
しかし、その見覚えのある写真にさも当たり前のように写っている羽那子の笑顔。本人曰くこの後めっちゃ泣いたらしいが。
ってか何で俺の為のケーキなのに俺がロウソクを消したからって羽那子が泣くんだ?
とても違和感。俺が写っている写真に後から羽那子を合成したんじゃないか?
「どの写真にも大抵はなが写ってんね。ニコイチじゃん」
「可愛いな……」
民人、ボソッと言うとよりロリコンみが増すから止めれ。小さい頃の羽那子が可愛いのは同意するがとにかく止めれ。
写真見ながらエナジードリンク飲むの止めれ、通報すんぞマジで。
「ねーいっくん覚えてないの?」
「んー……」
どの年代のアルバムを見てもほぼほぼ見覚えのある写真しか出て来ない。しかし、必ずと言っていいほど俺の横には羽那子が写っている。
気味が悪いを通り越して芸が細かいですなぁ~~~と感心するほどだ。
「そうだはなちゃん、保健室の柳先生に聞いたんだけど、特定の記憶をなくす時って強い外的要因もしくは内面的要因があるもんらしいんだけど」
「あー聞いた事ある。頭に強い衝撃を受けるとか、めちゃくちゃショッキングな出来事を目撃するとか」
「そう、それ。で、はなちゃんだったら伊千郎の身に何かあったんなら心当たりがあるんじゃないかって思って」
民人はさっきのロリコンちっくな表情とは打って変わり、真剣な表情で羽那子に尋ねる。
「うーん。朝から一人で考えてみたんだけど、分っかんないんだよねー」
ホワイトチョコの包みを開けてパクリと口に入れる羽那子。う、匂いだけでもちょっと嫌な感じすんな。
コンコンコンッ
ノックの後に母さんが扉を開けて部屋に入って来る。お盆にホットコーヒーを二つ載せている。
お湯を沸かしてフィルターにコーヒー豆を入れてお湯で蒸らして、と時間が掛かるから母さんに頼んだのだ。
民人と林さんの分はコンビニで買ってから来たので俺と羽那子の分のみ。
「ごゆっくりー」
林さんが去って行く母さんにペコリと頭を下げている。押さえるところはしっかりと押さえて来る女だ。
「砂糖いくつ入れる?」
「だから俺は砂糖いらねぇって」
「あ、一昨日もそんな事聞いたっけか」
ん? それ今朝の話じゃないか?
「「おじゃましまーす」」
そうか、羽那子は今朝ここから学校へ向かったからただいまになるのか。幼馴染すげぇな。
「はいおかえり、はいいらっしゃい」」
母さんが俺達を出迎える。民人はしょっちゅう家に遊びに来ているが、林さんは初めてだ。
見た目ギャルな林さんだが母さんに対して丁寧に挨拶をしている。マジで好感が持てるな。
「伊千子ちゃん、いっくんのアルバムを見たいんだけど」
「アルバム?」
「そう、いっくんのアルバムを開いてあたしと一緒に写ってる写真がいっぱい見たら何か思い出すんじゃないかなって」
「伊千郎、まだはなちゃんの事知らないとか訳分かんない事言ってんの? 頭叩いたら治る?」
母さん止めて、痛い! 何もかも忘れてしまいそうなほどに痛いから!!
何とか母さんをやり過ごし、階段を上って二階の自室へ。
もちろん全員手洗いうがいを済ませている。大事、超大事。
俺の部屋はベッドと勉強机と小さな液晶テレビがあるこじんまりとした部屋だ。あとは本棚くらいか。
いつもは片付けているミニテーブルを出してはみたが、座ってくれと言ってもクッションも座布団もない。
「ちょっと待ってて」
ガラガラと窓を開け放ち、羽那子が柵に手を掛けて伸ばす。ちょっとその体勢だとパンツ見えるんじゃないのー? と思っているとセーラー服の下に短パンを履いていた。しっかりしてらっしゃる。
民人を見ると買って来たお菓子をミニテーブルに広げていた。見る素振りすらしないのか。純情か?
「なるほどなるほど、これが古き良き幼馴染の形ってヤツですなぁ~」
林さんが腕を組んで頷いている。楽しそうで何より。
その顔目掛けてクッションが飛んで来た。見事命中して頭を揺さぶる。
「ちょっとはな! メイクが崩れちゃうでしょうが!!」
問題はそこなのか。俺にも飛んで来たが、見事キャッチ。メイクが崩れなくて良かったわ。いや化粧してないけどな。
母さんが持って来たアルバムをみんなで見る。
生まれてすぐから保育園まで。保育園から小学校入学まで。それぞれある程度の年代で分けてある。
俺がメインで写されているが、途中から妹の伊千香が入り込むようになる。
そして全てのアルバムに漏れなく羽那子の姿が。
「懐かしいなー、この時いっくんが勝手にふーってしたからあたしめっちゃ泣いたんだよねー」
覚えてないなー。ってか知らないなー。でもこの写真見覚えあるんだよなー。
俺の誕生日は五月五日、つまり子供の日だ。
端午の節句。毎年五月人形を飾った前でバースデーケーキを囲んでお祝いをしてもらっていた。
その時の写真だから、見覚えはあるのは当然。
しかし、その見覚えのある写真にさも当たり前のように写っている羽那子の笑顔。本人曰くこの後めっちゃ泣いたらしいが。
ってか何で俺の為のケーキなのに俺がロウソクを消したからって羽那子が泣くんだ?
とても違和感。俺が写っている写真に後から羽那子を合成したんじゃないか?
「どの写真にも大抵はなが写ってんね。ニコイチじゃん」
「可愛いな……」
民人、ボソッと言うとよりロリコンみが増すから止めれ。小さい頃の羽那子が可愛いのは同意するがとにかく止めれ。
写真見ながらエナジードリンク飲むの止めれ、通報すんぞマジで。
「ねーいっくん覚えてないの?」
「んー……」
どの年代のアルバムを見てもほぼほぼ見覚えのある写真しか出て来ない。しかし、必ずと言っていいほど俺の横には羽那子が写っている。
気味が悪いを通り越して芸が細かいですなぁ~~~と感心するほどだ。
「そうだはなちゃん、保健室の柳先生に聞いたんだけど、特定の記憶をなくす時って強い外的要因もしくは内面的要因があるもんらしいんだけど」
「あー聞いた事ある。頭に強い衝撃を受けるとか、めちゃくちゃショッキングな出来事を目撃するとか」
「そう、それ。で、はなちゃんだったら伊千郎の身に何かあったんなら心当たりがあるんじゃないかって思って」
民人はさっきのロリコンちっくな表情とは打って変わり、真剣な表情で羽那子に尋ねる。
「うーん。朝から一人で考えてみたんだけど、分っかんないんだよねー」
ホワイトチョコの包みを開けてパクリと口に入れる羽那子。う、匂いだけでもちょっと嫌な感じすんな。
コンコンコンッ
ノックの後に母さんが扉を開けて部屋に入って来る。お盆にホットコーヒーを二つ載せている。
お湯を沸かしてフィルターにコーヒー豆を入れてお湯で蒸らして、と時間が掛かるから母さんに頼んだのだ。
民人と林さんの分はコンビニで買ってから来たので俺と羽那子の分のみ。
「ごゆっくりー」
林さんが去って行く母さんにペコリと頭を下げている。押さえるところはしっかりと押さえて来る女だ。
「砂糖いくつ入れる?」
「だから俺は砂糖いらねぇって」
「あ、一昨日もそんな事聞いたっけか」
ん? それ今朝の話じゃないか?
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