100年生きられなきゃ異世界やり直し2~日本でも異世界でもヒロシとミーアの旅は続くよ~

まーくん

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第1章 新たな生活を始めようか

ミーアさん問題発生です

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ミーアとの生活が始まって1ケ月くらい、その日はここに来てから初めての大雨が朝から降り続いていた。

「よく降るよねー。」

窓から見える真っ黒な空と時たま光る稲妻を興味深く見ている。

ちなみに家の周りは結界により雨風をよけているため、大雨の影響はない。

「まるであの時みたいだねー。ほらあの時だよー。」

「そうだな、サキナスが襲ってきた時を思い出すね。あの時は大変だったし、エレメントスにとって最大の転換期になったよね。」


~~~~~
ヒロシがミケツカミ様に召喚された異世界エレクトスでミーアと共に戦った創造神サナキス。
天地を返すような強烈な雷による攻撃に対し、ヒロシ達は何とか異世界の人々を別世界に移転させることに成功した。
だがそこまでが限界で、ヒロシが気絶しているうちに、サナキスにエレクトス自体は完全に消滅させられてしまった。
その後ミーアや各国の王族達の献身的な復興活動によりエレクトスは新天地の移転先で新たな世界を構築していったのである。
~~~~~


「ヒロシー、ここでもあんなことにはならないよねー。」

ミーアが心配そうな顔をして聞いてくる。

「大丈夫さ。あんなことにはならないし、させないさ。」

それでもまだ心配そうなミーアに声を掛ける。

「ほら、この家の周りは結界で守られているからいつも通りだよ。いつも通りの生活をしようじゃないか。

ちょっと遅くなってしまったけど、さあ朝風呂に行くよ。」

「待ってよヒロシー。」

既に昼をだいぶ回っているけど俺達は果物を持って温泉に向かった。

温泉につかって果物を食べているとミーアも落ち着いてきたようで、いつもと同じように野菜を収穫し、晩御飯を作って食べて、就寝した。

真夜中、とてつもない音と共に地面が震えた。

ミーアが俺の部屋に飛び込んでくる。

「ヒロシ~~。」

「ミーア大丈夫さ。近くに落ちたみたいだけどね。明日になって雨が止んだら見に行こうね。」

「ここで寝てもいい?」

「いいよ。こっちにおいで。」

ミーアが枕を持ってベットにやってきたから、迎え入れてやる。

震える身体がいとおしくて、髪の毛を撫でてやると少し安心したようですぐに寝息が聞こえてきた。


翌日、カーテンを開けて窓から外を見ると昨日の雨が嘘のように止んで、快晴日和だった。

ベットには枕を抱いたまま寝ているミーアがいた。

もう一度布団に入りミーアの顔を間近で覗いてみる。

「ふ~ん~、...えっえっとヒ、ヒロシ、えーーーーー」

「ミーアおはよう。可愛い寝顔だったよ。」

「ふえーーーー。」

真っ赤な顔をしたミーアが可愛くて、思わず抱きしめる。

「バカー、ヒロシのバカー、不意討ちは卑怯だよ~。うれしいけど~。」

うれしいけど~のところが声が小っちゃくて、また真っ赤になって。

もー可愛いんだから俺のミーアは。

「もー、なんか変なこと考えてたでしょう。ヒロシのバカー。」

「さあ、起きて朝風呂にしよう。それで朝食を食べたら昨晩雷が落ちたところに行ってみようか。」

「わかった。一回部屋に戻って温泉の用意をして来るねー。」

ミーアが出ていったので俺も朝風呂の準備をしてミーアの部屋に迎えに行った。

まったりと温泉に浸かった後の帰り道にある果物をいくつか取って食堂へ向かい、朝食にする。

大量に買い込んで収納魔法で保管してある食パンとバターやジャムを取り出し、捥いだばかりの果物を切って食卓へ。

収納魔法は時間を止めることが出来るし、いくらでも入るから通販で大量購入した食材を入れてある。

今入っている分だけでも2人なら2年は持つかも。

無くなればマンションに戻っていくらでも調達できるしね。

ミーアのお気に入りは焼いた食パンにイチゴジャムとマーマレードジャム。

毎日食べても飽きないらしい。

毎日自分の魔法で軽くあぶってからジャムを塗って美味しそうに食べている。

俺は食パンとシリアル、それとレンジご飯かな。

プラスティックカップに入ってチンするやつ。

プラスティックゴミはどうやって処理するのって?

大丈夫、魔法を使って超高温で一気に消しちゃうから。ダイオキシンの心配も無いよ。

「「ごちそうさまでした。」」

「さあミーア。雷が落ちたところを散策しに行こうか。」

「うん。」

ミーアと一緒に家を出て、雷が落ちた方に向かう。

それほど遠くはなさそうだけど、ここからは様子を見ることはできないからね。

結界を越えるとまだそこらへんの草木は雨露に濡れている。

ところどころ大きな水たまりが出来ていて昨日の雨の強さを物語っていた。

しばらく進むと煙が燻っているところがあった。恐らくあれが落雷地点だろう。

落雷地点に向かうと辺りの木々は倒れて、中央に大きなくぼみが出来ていた。

どうやら落雷の勢いで付近が吹き飛ばされ、大きな穴になったんだろうと思う。

ミーアが俺の後ろに隠れて様子を伺っている。俺の右腕にはミーアの可愛い手がしっかりと絡みついていた。

「大丈夫だよ。さあ進もう。」

小さく頷くミーアを引き寄せて軽く抱きしめてやると少し安心したみたい。

穴に近づいてみて俺は久しぶりに驚いた。

「えー、何で人があんなに倒れているんだ!!!」

恐る恐る後ろからのぞき込むミーアも驚きのあまり声が出ていない。

その顔を見て少し落ち着いた俺は、穴の中の人達が身動き一つしていないことに気付き、『助けなきゃ』と思った。

「ミーア、あの人達を助けに行くよ。」

「うん。」

俺達は穴の中で倒れている人達を助けるために穴へと向かったのだった。





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