アルメリア海賊団航海日誌〜そして少女は船に乗る〜

歌龍吟伶

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第3章〜人助け〜

第17話

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一行が到着したのは、島の半分以上を山岳地帯が占めるジーナ島。

主な産業はぐるりと囲む海から獲れる幸。そしてヤギやヒツジも多く飼育している。

立派な海賊船が港に着岸したというのに、現地民の反応は薄かった。


「ありがたいっちゃありがたいが、なんか変な反応だなあ」


船員たちは不審に思ったが、先の戦闘で消費した砲丸の補充など必要だったため予定通り上陸した。

時折住人がチラリと視線を送ってくることはあったが、特に呼び止められるようなこともなく。

彼らは順調に買い出しを済ませることができた。

1ヶ月ぶりの街。

現地のものが食べたいと、ヴィンを筆頭に10人ほどで食事処に立ち寄ることに。

問題なく食事ができそうなら、他のメンバーも交代で外食するのがいつもの流れだ。

表通りにある大きめの店を選び、一行は店に入った。

ミュフィは後でもいいと言ったのだが、先発隊に入れてもらい同行している。


「いらっしゃいませー…!?」


入店すると、若い女性が元気よく挨拶をしてくれた。

しかしヴィン達の姿を見て驚いた様子を見せる。

それが自然な反応というものだろう、なにせ明らかに一般人ではない男達が複数人で来たのだから。

ちなみに今回のメンツは、ヴィン、ミュフィ、ライアン、ジェイ、その他屈強な男たち6名。

一見するとどういう集まりなのか分からない、しかし普通ではない雰囲気だけは分かる集団となっていた。


「い、いらっしゃいませ…何名様でしょうか」


看板娘のエリーは、なんとか接客スマイルを取り戻し対応する。

どう見てもヤバそうな一行だが、一人だけ普通そうな少女がいることが気になった。


「10人だ、構わないか?」


「10名さまですね、こちらへどうぞ!」


ヴィンが答えると、エリーはにこやかに席へ案内してくれた。


「あ、あの、本当に私もご一緒してよかったんですか?カーシャさんとか先に行きたかったのでは?」


ヴィンとの同行を許されたミュフィは戸惑っていた。

第一陣に入るために男達の間でジャンケン大会が行われたことを知っているし、料理番のカーシャこそ真っ先に偵察したかったのではなかろうか。
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