69 / 76
第6章〜過去〜
第67話
しおりを挟む
(…ごめんヴィン、そしてみんな)
シリウスは拳を握りしめ、決断した。
「総員戦闘準備!沖に出て奴らの気を引く!!」
戦闘員が出払っている状況で、無謀な判断。
それでもこのまま自分達だけ隠れてなどいられない、自分達もアルメリア海賊団なのだから。
シリウスの決意は全員に伝わり、見張り役が交戦中の合図を打ち上げる。
レークライド女王の船を護衛していた戦艦の一つが反応し、こちらに砲弾を放つ。
アルメリア海賊団の船は大きさの割に動きも早い、ガイルの最高傑作。
すぐに岩場から出て沖へ向かう。
ゴードンの船もそれに続き、あえて距離を開けて航行する。
「シリウス副団長!そっちの船を先に沖へ!今なら俺たちの方がまだ戦闘力もある、戦艦一つくらいなら相手できる!」
ゴードンの船からは戦闘員を割かなかったため、全員揃っている状態。
本船を守るためにゴードンの船が盾になる。
一気に砲弾が届かないところまで船を進められ、レークライドの戦艦も港から離れ始めた。
最初に反応した1隻と、もう1隻もシリウスたちを追ってくる。
「2隻だけか…それでも十分釣れたかな」
さすがに女王を守る盾を削るほど愚かではないレークライド、シリウスは2隻引き離せただけでも満足だった。
「ゴードンに伝えて!深追いして死ぬなって!」
伝令役に叫ぶシリウス。
ヴィンから預かっている大切な船員たちを、自分の判断で喪いたくない。
「これくらい距離があればいいですよね?ね?」
ウキウキとした表情のアルバに引きつつも、彼の特製爆弾の使用を許可した。
毒爆弾3つ、最終兵器2つ。
「…ねえアルバ、アレは何個あるのかな?」
ヴィン達の目を盗んで製造された異次元爆弾は、なぜかまだ在庫があるようだ。
「ふふふ…お求めならば後十個ほど」
恐ろしい発言を聞かなかったことにして、シリウスは敵船だけを見ることにした。
(ヴィンが戻ってきたら報告するからねアルバ…!)
彼の予算の使い道が判明したと伝えなくては。
そう心に誓うシリウスであった。
そしてアルバの爆薬が砲弾に乗って放たれる。
悪魔の爆弾と呼ばれるそれを集中的に撃ち込まれたレークライドの戦艦一号は、呆気なく海に沈んだ。
「…地獄かな」
「あっはっは!素晴らしい!!」
青ざめるシリウスと、ご満悦のアルバ。
尋常ではない威力を目の当たりにしたレークライドの戦艦二号に混乱が広がる中、そちらにはゴードンの船が近づいていく。
普段諜報活動ばかりの彼らだが、元々は先代船長と共に旅をした者たちやその指導を受けた者たちの集まり。
本来は接近戦が得意な戦士たちだった。
シリウスは拳を握りしめ、決断した。
「総員戦闘準備!沖に出て奴らの気を引く!!」
戦闘員が出払っている状況で、無謀な判断。
それでもこのまま自分達だけ隠れてなどいられない、自分達もアルメリア海賊団なのだから。
シリウスの決意は全員に伝わり、見張り役が交戦中の合図を打ち上げる。
レークライド女王の船を護衛していた戦艦の一つが反応し、こちらに砲弾を放つ。
アルメリア海賊団の船は大きさの割に動きも早い、ガイルの最高傑作。
すぐに岩場から出て沖へ向かう。
ゴードンの船もそれに続き、あえて距離を開けて航行する。
「シリウス副団長!そっちの船を先に沖へ!今なら俺たちの方がまだ戦闘力もある、戦艦一つくらいなら相手できる!」
ゴードンの船からは戦闘員を割かなかったため、全員揃っている状態。
本船を守るためにゴードンの船が盾になる。
一気に砲弾が届かないところまで船を進められ、レークライドの戦艦も港から離れ始めた。
最初に反応した1隻と、もう1隻もシリウスたちを追ってくる。
「2隻だけか…それでも十分釣れたかな」
さすがに女王を守る盾を削るほど愚かではないレークライド、シリウスは2隻引き離せただけでも満足だった。
「ゴードンに伝えて!深追いして死ぬなって!」
伝令役に叫ぶシリウス。
ヴィンから預かっている大切な船員たちを、自分の判断で喪いたくない。
「これくらい距離があればいいですよね?ね?」
ウキウキとした表情のアルバに引きつつも、彼の特製爆弾の使用を許可した。
毒爆弾3つ、最終兵器2つ。
「…ねえアルバ、アレは何個あるのかな?」
ヴィン達の目を盗んで製造された異次元爆弾は、なぜかまだ在庫があるようだ。
「ふふふ…お求めならば後十個ほど」
恐ろしい発言を聞かなかったことにして、シリウスは敵船だけを見ることにした。
(ヴィンが戻ってきたら報告するからねアルバ…!)
彼の予算の使い道が判明したと伝えなくては。
そう心に誓うシリウスであった。
そしてアルバの爆薬が砲弾に乗って放たれる。
悪魔の爆弾と呼ばれるそれを集中的に撃ち込まれたレークライドの戦艦一号は、呆気なく海に沈んだ。
「…地獄かな」
「あっはっは!素晴らしい!!」
青ざめるシリウスと、ご満悦のアルバ。
尋常ではない威力を目の当たりにしたレークライドの戦艦二号に混乱が広がる中、そちらにはゴードンの船が近づいていく。
普段諜報活動ばかりの彼らだが、元々は先代船長と共に旅をした者たちやその指導を受けた者たちの集まり。
本来は接近戦が得意な戦士たちだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
嘘コクのゆくえ
キムラましゅろう
恋愛
アニーは奨学金とバイトで稼いだお金で魔法学校に通う苦学生。
生活は困窮、他の学生みたいに愛だの恋だのに現を抜かしている暇などない生活を送っていた。
そんな中、とある教授の研究室で何らかの罰としてアニー=メイスンに告白して来いと教授が学生に命じているのを偶然耳にしてしまう。
アニーとは自分のこと、そして告白するように言われていた学生は密かに思いを寄せる同級生のロンド=ハミルトンで……
次の日、さっそくその命令に従ってアニーに嘘の告白、嘘コクをしてきたロンドにアニーは……
完全ご都合主義、ノーリアリティノークオリティのお話です。
誤字脱字が罠のように点在するお話です。菩薩の如き広いお心でお読みいただけますと幸いです。
作者は元サヤハピエン主義を掲げております。
アンチ元サヤの方は回れ右をお勧めいたします。
小説家になろうさんにも時差投稿します。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる