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第12話
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前金の支払いと契約書への署名を頼むと言われ、クエルチアはキースチァの部屋を訪れた。
彼は快くクエルチアを迎え入れ、卓に案内し金貨の入った袋と契約書を差し出した。
「約束通り、前金の金貨二十四枚だ。確認してね」
言われたとおり、クエルチアは金貨を確かめる。
キースチァは報酬を誤魔化すような人間ではないが、大金なので確認しておくに越したことはない。
枚数が合っているのはもちろんのこと、質もよいものだった。
「じゃあ、いつも通りにお願いします」
「わかった、金庫に入れておくよ。君もディヒトバイもしっかりしているね。俺がこんな大金もらったら、あっという間に使っちゃうな」
「腹が満たされていれば十分です。立派な部屋ももらっていますし、それ以上は望みません」
「本当にしっかりしてるなぁ。俺も見習わなくちゃ。それでこれ、契約書」
大きめの羊皮紙に詰め込むように文字が書かれているのを見て、キースチァに悟られないよう口の中で小さく唸った。
「この前話したことと大体同じだから。署名欄に名前を……、うん、君は読み書き大丈夫な人だったよね? 必要なら僕が読んだりするけど」
「だ、大丈夫です。一応できます……」
「そう。じゃあ適当に読んで署名をお願いね」
キースチァは笑顔でそう言うと奥に置かれた大きな書斎机のほうに戻っていく。
彫り物のされた深い色合いの机の上には、羊皮紙の束や巻物の類が山と積まれていた。
闘技場を仕切るとなると一日中あのような書類の山と戦わなければならないのか。
文字を読むのが苦手で契約書一枚でくじけそうになっている自分を奮い立たせ、頭から文章を読んだ。
「依頼人、ア、カート……、ヒ、ペ……」
やっとの思いで最後まで読みきったが、普段の生活で耳にしない単語が多く、しかし読めると言ってしまった以上意味を聞くこともためらわれて、これなら素直にキースチァに読んでもらえばよかったと後悔した。
内容が半分もわかった気がしないが、前に詰めた内容と報酬の額は同じだったし、わからないことがあれば現地でアカートに聞けばいいだろう。
依頼人と直接やり取りをすれば問題はないはずだ。そう思って署名することに決める。
契約書の下部にはすでにディヒトバイの名前が書かれていた。
――Dichtbij Wolf van den Bosch.
ごつごつとしていて直線の多い、けれど見やすい字を見て彼の字らしいとクエルチアは目を細めた。
長く傭兵を続けているのであれば契約書を交わすことも多かっただろう。
書き慣れた様子の字を見て、クエルチアは少し緊張した。
読み書きできるようになったのはここ数年のことだ。
それまでは読み書きなど縁のない生活をしていた。
持ち慣れないペンを持ち、一つ一つ綴りを思い出しながら上手く力の入らない手でなんとか自分の名前を書く。
――Quercia Cervotti.
ぶるぶると震える線で、字の高さも大きさも揃っていないが、今の自分に書けるのはこれが精一杯だ。
「う、ううん……」
契約書の本文とディヒトバイの署名、それらと自分の署名を見比べてクエルチアは項垂れた。
自分のものだけがひどく不恰好に見える。
なぜできると言ってしまったのだろうと後悔の念に襲われていると、いつの間にかそばにいたキースチァに声をかけられた。
「できた?」
「すみません、字が下手で……」
クエルチアは答えながら、渋々といった様子で契約書をキースチァに手渡した。
キースチァは契約書を満足げに見ながらうんうんと頷いた。
「大丈夫、大丈夫! 君が同意したことがわかればいいのさ。それに、無事に事が運べばこんなもの要らないんだからね。アカートが仕事柄こういうのにうるさいだけで……」
キースチァに言われ、そういえばとアカートの職業を思い出す。
「代書屋さん、でしたっけ」
「そうそう、代書屋。普段はだらけてるけど、字だけは腹が立つほど上手いんだよね。それでご飯食べてるんだから当たり前なんだけどさ。そうだ、アカートから字を習ってみれば? 厳しいけど上手くなるよ」
「……か、考えておきます」
「なんてね、冗談だよ。頼めば引き受けてくれるとは思うけどね。彼、ここにいるときは所在なさげだし」
キースチァはいたずらそうに笑いながら言うと、突然声の調子を落とし、ところで、と話を変えた。
「ディヒトバイの調子は大丈夫なのかい? さっき来てもらったとき、元気なさそうだったからさ」
キースチァの心配に、自分のことではないがなぜかどきりとした。
考えながらクエルチアは言葉を紡ぐ。
「……正直なところ、わからないです。今日も話してませんし……。でも、断るつもりの依頼を受けて、それを投げ出すことはしないでしょう。そんなことをしていたら傭兵稼業も長く続けられません。傭兵も信頼がなければ次に繋がりませんから」
「俺もそう思ってるんだけどね。でも、怪我でもしたら大変だし……」
心配そうなキースチァを元気付けるようにクエルチアは口を開いた。
「大丈夫です。魔鎧があるなら大抵の人間の相手は造作もありません。ディヒトさんの調子が悪くても、俺一人で十分ですよ」
クエルチアの言葉にキースチァは微笑んだ。
「ふふ、ありがとう。すまないね、疑うような物言いをしてしまって」
「そんなことないです」
「頼りにしてるよ」
「はい。じゃあ、これで」
クエルチアは椅子から立ち上がり、部屋の入り口に向かう。
キースチァも後をついてきた。
「階段は暗いから、足元に気をつけてね。おやすみ」
「ありがとうございます。おやすみなさい」
部屋の外まで出てきたキースチァに見送られながらクエルチアは階段に向かった。
薄暗い階段に注意しながら階段を降りる。三階につけばあとは自室で寝るだけだ。
「あっ!」
階段ホールから廊下にさしかかろうという頃、聞き慣れない声が上がった。
声のしたほうを見ると、何かを脇に抱えたアカートが降りてくるところだった。
「丁度いいところに! 待った、待ってくれ!」
手でクエルチアを止まるよう促しながらアカートは駆け寄ってきた。
「……何です」
クエルチアが問うとアカートは着替えらしい荷物を抱え直し、クエルチアを拝むように両手を合わせて頼み込んだ。
「お願いだ、一緒に酒を飲んでくれ!」
彼は快くクエルチアを迎え入れ、卓に案内し金貨の入った袋と契約書を差し出した。
「約束通り、前金の金貨二十四枚だ。確認してね」
言われたとおり、クエルチアは金貨を確かめる。
キースチァは報酬を誤魔化すような人間ではないが、大金なので確認しておくに越したことはない。
枚数が合っているのはもちろんのこと、質もよいものだった。
「じゃあ、いつも通りにお願いします」
「わかった、金庫に入れておくよ。君もディヒトバイもしっかりしているね。俺がこんな大金もらったら、あっという間に使っちゃうな」
「腹が満たされていれば十分です。立派な部屋ももらっていますし、それ以上は望みません」
「本当にしっかりしてるなぁ。俺も見習わなくちゃ。それでこれ、契約書」
大きめの羊皮紙に詰め込むように文字が書かれているのを見て、キースチァに悟られないよう口の中で小さく唸った。
「この前話したことと大体同じだから。署名欄に名前を……、うん、君は読み書き大丈夫な人だったよね? 必要なら僕が読んだりするけど」
「だ、大丈夫です。一応できます……」
「そう。じゃあ適当に読んで署名をお願いね」
キースチァは笑顔でそう言うと奥に置かれた大きな書斎机のほうに戻っていく。
彫り物のされた深い色合いの机の上には、羊皮紙の束や巻物の類が山と積まれていた。
闘技場を仕切るとなると一日中あのような書類の山と戦わなければならないのか。
文字を読むのが苦手で契約書一枚でくじけそうになっている自分を奮い立たせ、頭から文章を読んだ。
「依頼人、ア、カート……、ヒ、ペ……」
やっとの思いで最後まで読みきったが、普段の生活で耳にしない単語が多く、しかし読めると言ってしまった以上意味を聞くこともためらわれて、これなら素直にキースチァに読んでもらえばよかったと後悔した。
内容が半分もわかった気がしないが、前に詰めた内容と報酬の額は同じだったし、わからないことがあれば現地でアカートに聞けばいいだろう。
依頼人と直接やり取りをすれば問題はないはずだ。そう思って署名することに決める。
契約書の下部にはすでにディヒトバイの名前が書かれていた。
――Dichtbij Wolf van den Bosch.
ごつごつとしていて直線の多い、けれど見やすい字を見て彼の字らしいとクエルチアは目を細めた。
長く傭兵を続けているのであれば契約書を交わすことも多かっただろう。
書き慣れた様子の字を見て、クエルチアは少し緊張した。
読み書きできるようになったのはここ数年のことだ。
それまでは読み書きなど縁のない生活をしていた。
持ち慣れないペンを持ち、一つ一つ綴りを思い出しながら上手く力の入らない手でなんとか自分の名前を書く。
――Quercia Cervotti.
ぶるぶると震える線で、字の高さも大きさも揃っていないが、今の自分に書けるのはこれが精一杯だ。
「う、ううん……」
契約書の本文とディヒトバイの署名、それらと自分の署名を見比べてクエルチアは項垂れた。
自分のものだけがひどく不恰好に見える。
なぜできると言ってしまったのだろうと後悔の念に襲われていると、いつの間にかそばにいたキースチァに声をかけられた。
「できた?」
「すみません、字が下手で……」
クエルチアは答えながら、渋々といった様子で契約書をキースチァに手渡した。
キースチァは契約書を満足げに見ながらうんうんと頷いた。
「大丈夫、大丈夫! 君が同意したことがわかればいいのさ。それに、無事に事が運べばこんなもの要らないんだからね。アカートが仕事柄こういうのにうるさいだけで……」
キースチァに言われ、そういえばとアカートの職業を思い出す。
「代書屋さん、でしたっけ」
「そうそう、代書屋。普段はだらけてるけど、字だけは腹が立つほど上手いんだよね。それでご飯食べてるんだから当たり前なんだけどさ。そうだ、アカートから字を習ってみれば? 厳しいけど上手くなるよ」
「……か、考えておきます」
「なんてね、冗談だよ。頼めば引き受けてくれるとは思うけどね。彼、ここにいるときは所在なさげだし」
キースチァはいたずらそうに笑いながら言うと、突然声の調子を落とし、ところで、と話を変えた。
「ディヒトバイの調子は大丈夫なのかい? さっき来てもらったとき、元気なさそうだったからさ」
キースチァの心配に、自分のことではないがなぜかどきりとした。
考えながらクエルチアは言葉を紡ぐ。
「……正直なところ、わからないです。今日も話してませんし……。でも、断るつもりの依頼を受けて、それを投げ出すことはしないでしょう。そんなことをしていたら傭兵稼業も長く続けられません。傭兵も信頼がなければ次に繋がりませんから」
「俺もそう思ってるんだけどね。でも、怪我でもしたら大変だし……」
心配そうなキースチァを元気付けるようにクエルチアは口を開いた。
「大丈夫です。魔鎧があるなら大抵の人間の相手は造作もありません。ディヒトさんの調子が悪くても、俺一人で十分ですよ」
クエルチアの言葉にキースチァは微笑んだ。
「ふふ、ありがとう。すまないね、疑うような物言いをしてしまって」
「そんなことないです」
「頼りにしてるよ」
「はい。じゃあ、これで」
クエルチアは椅子から立ち上がり、部屋の入り口に向かう。
キースチァも後をついてきた。
「階段は暗いから、足元に気をつけてね。おやすみ」
「ありがとうございます。おやすみなさい」
部屋の外まで出てきたキースチァに見送られながらクエルチアは階段に向かった。
薄暗い階段に注意しながら階段を降りる。三階につけばあとは自室で寝るだけだ。
「あっ!」
階段ホールから廊下にさしかかろうという頃、聞き慣れない声が上がった。
声のしたほうを見ると、何かを脇に抱えたアカートが降りてくるところだった。
「丁度いいところに! 待った、待ってくれ!」
手でクエルチアを止まるよう促しながらアカートは駆け寄ってきた。
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