31 / 46
31.たこ焼きハプニング
しおりを挟む
新しいクラスになり一ヵ月が過ぎ、カレンダー通りの休みの人間にとっては長期連休となるゴールデンウイークがやってきた。
当然、俺達のように部活もしていない学生にとっては、基本的には有意義な休みの期間だ。それなりに宿題はあるものの、俺も穂香も前半でサクサク片付た。その後は、基本的に二人でイチャイチャして過ごすのが、基本パターンになっていた。
そんな長期休暇も残り二日となった。今日の天気予報では、最高気温が三十度近くなるいうことだ。日中は半袖で十分なほどで汗ばむ陽気になるだろう。
今日は浩介が家からたこ焼き機を持ってくる。みんなでたこ焼きパーティーをするのだ。メンバーはいつもの四人に、新学期になってから仲良くなった、玲と杉並 守だ。
守は元々浩介の友人で、今回一緒のクラスになった。身長は男子の中でも低い方で、まだ160センチに届いていない。更に線が細くて華奢な体型だ。かなり童顔で子供っぽい感じだが、女性陣から言わせると可愛らしい顔らしい。
ばっちりメイクして女装をさせれば映えるんじゃないかとか、クラスの女子が盛り上がっていたのを聞いたことがある。頑張れ、守。
特に玲に関しては、可愛いもの好きセンサーにヒットしたのか、よく守の方を見ている。ただ、男なので気軽に撫でたり抱きしめたりはできないのだろう。
時々、悶々としていることがあるようだ。まぁ、玲の好みはわかった気がする。
「あ、みんな来たみたいだね」
玄関のチャイムが鳴ったのを聞いて穂香が立ち上がった。俺も続いて玄関に行く。
玄関を開けると四人とも揃っていた。守と玲に関しては、わかっていても驚いているようだ。
「オッス、たこ焼き機、二台持ってきたぜ~」
「こんにちは。穂香さんは相変わらずの新妻感がいいですね」
「こんにちは。わっ、ほんとに一ノ瀬さんがいる。なんかすごいね」
「おいおい、穂香が私服でエプロンとか眼福にも程があるだろう。ちょっと写真撮っていいかい?」
なんかみんな言いたいこと言って入ってくるが、まともなのは男だけだな。特に最後の玲、こいつを家に入れて大丈夫なのか心配になってきた。
「はいはい、みんな中に入ってね。玲、写真はダメよ。あなた何に使うつもりなの?」
同感だ。そして、ここは俺の部屋のはずだが、仕切っているのは穂香だ。こういう時の俺の立場は、段々弱くなっているのを肌で感じる。
「そりゃあ、コレクションに加えるのさ。お~ここが二人の愛の巣か」
「ダメに決まってるでしょ。あと、変な事言ってないで早く入って」
穂香が玲の背中を押して、リビングの方へ連れて行った。賑やかになるのは間違いないが、いつもより疲れそうだな。
さて、たこ焼きパーティーと言っても、焼く数に対してたこの割合は二割しか用意していない。穂香と菜摘で、変わり種を色々用意してあるらしい。チーズ、ツナマヨ、コーン、えび、ウインナー、お餅など、種類が揃えてあるそうだ。
「さあ、始めましょ。みんな好きなの焼いていってね」
たこ焼き以外にも唐揚げやサラダがあるから、結構頑張らないと食べきれないかもしれないな。作ってくれた穂香と菜摘に感謝だ。ちなみに、玲は料理苦手らしい。
俺は自分でたこ焼き焼くなんて初めてしたが、なかなか面白いものだ。最初はボロボロだったが、慣れてきたら意外と綺麗に丸く焼けるんだな。みんな思い思いに焼いては食べを繰り返していた。
ふと菜摘を見ると、自分用にミニトマトみたいなものを投入していた。
ん?ミニトマトなんてあったか?
そんな風に思って別に気にしていなかったのだが、焼き上がる頃それは起こった。
「お、ナツ。そのまん丸のやつ一個もらうぜ~」
全部丸いぞ、浩介。今、菜摘が作っていたものは、確かに綺麗な球体だったが。
浩介がそう言いながら一個取って、口の中に入れて噛むと、いきなり浩介の顔が歪んだ。
「ウッ……アガッ……」
「あっ、浩介さん!それは無理です!」
菜摘が珍しく大きな声を出して、隣に座っていた浩介の頭を抱きかかえると、
「もらいますから、吐いてください」
そう言って俺達が見ている目の前で口付けをした。
正確には、口移しで浩介が口に含んだ物を受け取った。と、言うべきか。
ただ、いきなり目の前でキスシーンを見せられた俺達は、思わず手に持っていたものを落とし固まっていた。
穂香は「なっちゃん大胆……」と呟きながらも、視線は二人をしっかりとらえている。
守は両手で顔を覆い、指の隙間からこっそり見ていた。恥ずかしがり屋の女子みたいだなお前。
玲は守とは逆に、「おおおお!」みたいな感じで食い入るように見入っていた。
反応的に守と玲の性別が逆じゃないのか?とも思ってしまう。
「ふぅ……浩介さん、これはハバネロですから無理です。次からは確認してから食べてください」
あのプチトマトみたいなやつはハバネロだったのか。そりゃ、菜摘以外には無理だ。
ハバネロ丸ごと食べてケロッとしている菜摘もすごいが。どんな味覚してるんだ?
一息ついた菜摘がこちらを向くと、今したことを思い出したのか、ポッと頬を赤く染めて俯いた。
菜摘がこういう風に照れてるのは初めて見る。
「あっ……すいません。見苦しいものをお見せしました」
菜摘はそう言うが、周りはそうは思っていない。
横で辛さに悶えている浩介はカッコ悪いけどな。
「なっちゃんの風間くんへの愛を感じたよ」
「私は菜摘のデレ顔でお腹いっぱいだよ。な、守?」
「ぼ、僕はキスシーンなんて初めて見たから、ドキドキするよ」
玲が守の首に腕を回して抱きかかえるようにしている。あの二人あんなに仲良かったのか?
それとも今のに興奮した勢いか?
まぁ、仲良いのはいいことだ。
「ところで、浩介は大丈夫か?」
余程辛かったのか、まだ復活していない。
「あ、ああ、何とか……辛すぎると痛いんだな。ナツ、助かったぜ、ありがとな」
「元はと言えば、浩介さんが横取りするからいけないんですよ?」
「う……すまん……俺が悪かった……あ~まだ辛い」
浩介は菜摘に謝りながら麦茶を飲み干した。一杯では足らずに二杯目も一気に飲んだ。
「まぁ、浩介。お前のお陰で俺達は良いものを見せてもらったわけだし、ナイスファイトだ」
「むぅ、私だけ微妙に納得いきません……ところで、守さんと玲さんは、いつの間にそんなに仲良くなったのですか?」
菜摘の言葉に全員が守と玲を見る。
二人は先ほどと同じ姿勢だ。
「え?ああ、これは……先ほどの菜摘のキスシーンに興奮してつい……」
「ぼ、僕は……玲さんに捕まえられて動けなかっただけだよ」
一応事実なのだろうが、菜摘に言われて二人とも顔が赤い。
その後、二人は俺たち全員に帰る時間までからかわれていた。
特に菜摘は普段から玲にやられている分、多くの言葉が刺さっていたな。
その日の夜、
「あの二人、良い雰囲気だったね」
「ああ、そうだな」
「なっちゃんも凄かったね。私たちもあんな感じなのかな~」
穂香が俺にもたれ掛かったまま、天井を見つめて言った。
「どうだろうな。人がしてる場面なんて初めて見たし、自分がしてるのは見た事ないしな」
自分のキスシーンなんて鏡に映すか、ビデオで撮らないと見られないからな。俺は見たくない派だ。
「自分のはなんか恥ずかしいから見たくないかも」
そんな会話してると、自然とキスしたくなるわけで……俺達はお互いの口を塞ぎながら、いつものように夜を過ごしていった。
当然、俺達のように部活もしていない学生にとっては、基本的には有意義な休みの期間だ。それなりに宿題はあるものの、俺も穂香も前半でサクサク片付た。その後は、基本的に二人でイチャイチャして過ごすのが、基本パターンになっていた。
そんな長期休暇も残り二日となった。今日の天気予報では、最高気温が三十度近くなるいうことだ。日中は半袖で十分なほどで汗ばむ陽気になるだろう。
今日は浩介が家からたこ焼き機を持ってくる。みんなでたこ焼きパーティーをするのだ。メンバーはいつもの四人に、新学期になってから仲良くなった、玲と杉並 守だ。
守は元々浩介の友人で、今回一緒のクラスになった。身長は男子の中でも低い方で、まだ160センチに届いていない。更に線が細くて華奢な体型だ。かなり童顔で子供っぽい感じだが、女性陣から言わせると可愛らしい顔らしい。
ばっちりメイクして女装をさせれば映えるんじゃないかとか、クラスの女子が盛り上がっていたのを聞いたことがある。頑張れ、守。
特に玲に関しては、可愛いもの好きセンサーにヒットしたのか、よく守の方を見ている。ただ、男なので気軽に撫でたり抱きしめたりはできないのだろう。
時々、悶々としていることがあるようだ。まぁ、玲の好みはわかった気がする。
「あ、みんな来たみたいだね」
玄関のチャイムが鳴ったのを聞いて穂香が立ち上がった。俺も続いて玄関に行く。
玄関を開けると四人とも揃っていた。守と玲に関しては、わかっていても驚いているようだ。
「オッス、たこ焼き機、二台持ってきたぜ~」
「こんにちは。穂香さんは相変わらずの新妻感がいいですね」
「こんにちは。わっ、ほんとに一ノ瀬さんがいる。なんかすごいね」
「おいおい、穂香が私服でエプロンとか眼福にも程があるだろう。ちょっと写真撮っていいかい?」
なんかみんな言いたいこと言って入ってくるが、まともなのは男だけだな。特に最後の玲、こいつを家に入れて大丈夫なのか心配になってきた。
「はいはい、みんな中に入ってね。玲、写真はダメよ。あなた何に使うつもりなの?」
同感だ。そして、ここは俺の部屋のはずだが、仕切っているのは穂香だ。こういう時の俺の立場は、段々弱くなっているのを肌で感じる。
「そりゃあ、コレクションに加えるのさ。お~ここが二人の愛の巣か」
「ダメに決まってるでしょ。あと、変な事言ってないで早く入って」
穂香が玲の背中を押して、リビングの方へ連れて行った。賑やかになるのは間違いないが、いつもより疲れそうだな。
さて、たこ焼きパーティーと言っても、焼く数に対してたこの割合は二割しか用意していない。穂香と菜摘で、変わり種を色々用意してあるらしい。チーズ、ツナマヨ、コーン、えび、ウインナー、お餅など、種類が揃えてあるそうだ。
「さあ、始めましょ。みんな好きなの焼いていってね」
たこ焼き以外にも唐揚げやサラダがあるから、結構頑張らないと食べきれないかもしれないな。作ってくれた穂香と菜摘に感謝だ。ちなみに、玲は料理苦手らしい。
俺は自分でたこ焼き焼くなんて初めてしたが、なかなか面白いものだ。最初はボロボロだったが、慣れてきたら意外と綺麗に丸く焼けるんだな。みんな思い思いに焼いては食べを繰り返していた。
ふと菜摘を見ると、自分用にミニトマトみたいなものを投入していた。
ん?ミニトマトなんてあったか?
そんな風に思って別に気にしていなかったのだが、焼き上がる頃それは起こった。
「お、ナツ。そのまん丸のやつ一個もらうぜ~」
全部丸いぞ、浩介。今、菜摘が作っていたものは、確かに綺麗な球体だったが。
浩介がそう言いながら一個取って、口の中に入れて噛むと、いきなり浩介の顔が歪んだ。
「ウッ……アガッ……」
「あっ、浩介さん!それは無理です!」
菜摘が珍しく大きな声を出して、隣に座っていた浩介の頭を抱きかかえると、
「もらいますから、吐いてください」
そう言って俺達が見ている目の前で口付けをした。
正確には、口移しで浩介が口に含んだ物を受け取った。と、言うべきか。
ただ、いきなり目の前でキスシーンを見せられた俺達は、思わず手に持っていたものを落とし固まっていた。
穂香は「なっちゃん大胆……」と呟きながらも、視線は二人をしっかりとらえている。
守は両手で顔を覆い、指の隙間からこっそり見ていた。恥ずかしがり屋の女子みたいだなお前。
玲は守とは逆に、「おおおお!」みたいな感じで食い入るように見入っていた。
反応的に守と玲の性別が逆じゃないのか?とも思ってしまう。
「ふぅ……浩介さん、これはハバネロですから無理です。次からは確認してから食べてください」
あのプチトマトみたいなやつはハバネロだったのか。そりゃ、菜摘以外には無理だ。
ハバネロ丸ごと食べてケロッとしている菜摘もすごいが。どんな味覚してるんだ?
一息ついた菜摘がこちらを向くと、今したことを思い出したのか、ポッと頬を赤く染めて俯いた。
菜摘がこういう風に照れてるのは初めて見る。
「あっ……すいません。見苦しいものをお見せしました」
菜摘はそう言うが、周りはそうは思っていない。
横で辛さに悶えている浩介はカッコ悪いけどな。
「なっちゃんの風間くんへの愛を感じたよ」
「私は菜摘のデレ顔でお腹いっぱいだよ。な、守?」
「ぼ、僕はキスシーンなんて初めて見たから、ドキドキするよ」
玲が守の首に腕を回して抱きかかえるようにしている。あの二人あんなに仲良かったのか?
それとも今のに興奮した勢いか?
まぁ、仲良いのはいいことだ。
「ところで、浩介は大丈夫か?」
余程辛かったのか、まだ復活していない。
「あ、ああ、何とか……辛すぎると痛いんだな。ナツ、助かったぜ、ありがとな」
「元はと言えば、浩介さんが横取りするからいけないんですよ?」
「う……すまん……俺が悪かった……あ~まだ辛い」
浩介は菜摘に謝りながら麦茶を飲み干した。一杯では足らずに二杯目も一気に飲んだ。
「まぁ、浩介。お前のお陰で俺達は良いものを見せてもらったわけだし、ナイスファイトだ」
「むぅ、私だけ微妙に納得いきません……ところで、守さんと玲さんは、いつの間にそんなに仲良くなったのですか?」
菜摘の言葉に全員が守と玲を見る。
二人は先ほどと同じ姿勢だ。
「え?ああ、これは……先ほどの菜摘のキスシーンに興奮してつい……」
「ぼ、僕は……玲さんに捕まえられて動けなかっただけだよ」
一応事実なのだろうが、菜摘に言われて二人とも顔が赤い。
その後、二人は俺たち全員に帰る時間までからかわれていた。
特に菜摘は普段から玲にやられている分、多くの言葉が刺さっていたな。
その日の夜、
「あの二人、良い雰囲気だったね」
「ああ、そうだな」
「なっちゃんも凄かったね。私たちもあんな感じなのかな~」
穂香が俺にもたれ掛かったまま、天井を見つめて言った。
「どうだろうな。人がしてる場面なんて初めて見たし、自分がしてるのは見た事ないしな」
自分のキスシーンなんて鏡に映すか、ビデオで撮らないと見られないからな。俺は見たくない派だ。
「自分のはなんか恥ずかしいから見たくないかも」
そんな会話してると、自然とキスしたくなるわけで……俺達はお互いの口を塞ぎながら、いつものように夜を過ごしていった。
0
あなたにおすすめの小説
友達の妹が、入浴してる。
つきのはい
恋愛
「交換してみない?」
冴えない高校生の藤堂夏弥は、親友のオシャレでモテまくり同級生、鈴川洋平にバカげた話を持ちかけられる。
それは、お互い現在同居中の妹達、藤堂秋乃と鈴川美咲を交換して生活しようというものだった。
鈴川美咲は、美男子の洋平に勝るとも劣らない美少女なのだけれど、男子に嫌悪感を示し、夏弥とも形式的な会話しかしなかった。
冴えない男子と冷めがちな女子の距離感が、二人暮らしのなかで徐々に変わっていく。
そんなラブコメディです。
キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。
たかなしポン太
青春
僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。
助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。
でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。
「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」
「ちょっと、確認しなくていいですから!」
「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」
「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」
天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。
異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー!
※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。
※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。
【完結】イケメンが邪魔して本命に告白できません
竹柏凪紗
青春
高校の入学式、芸能コースに通うアイドルでイケメンの如月風磨が普通科で目立たない最上碧衣の教室にやってきた。女子たちがキャーキャー騒ぐなか、風磨は碧衣の肩を抱き寄せ「お前、今日から俺の女な」と宣言する。その真意とウソつきたちによって複雑になっていく2人の結末とは──
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
付き合う前から好感度が限界突破な幼馴染が、疎遠になっていた中学時代を取り戻す為に高校ではイチャイチャするだけの話
頼瑠 ユウ
青春
高校一年生の上条悠斗は、同級生にして幼馴染の一ノ瀬綾乃が別のクラスのイケメンに告白された事を知り、自身も彼女に想いを伝える為に告白をする。
綾乃とは家が隣同士で、彼女の家庭の事情もあり家族ぐるみで幼い頃から仲が良かった。
だが、悠斗は小学校卒業を前に友人達に綾乃との仲を揶揄われ、「もっと女の子らしい子が好きだ」と言ってしまい、それが切っ掛けで彼女とは疎遠になってしまっていた。
中学の三年間は拒絶されるのが怖くて、悠斗は綾乃から逃げ続けた。
とうとう高校生となり、綾乃は誰にでも分け隔てなく優しく、身体つきも女性らしくなり『学年一の美少女』と謳われる程となっている。
高嶺の花。
そんな彼女に悠斗は不釣り合いだと振られる事を覚悟していた。
だがその結果は思わぬ方向へ。実は彼女もずっと悠斗が好きで、両想いだった。
しかも、綾乃は悠斗の気を惹く為に、品行方正で才色兼備である事に努め、胸の大きさも複数のパッドで盛りに盛っていた事が発覚する。
それでも構わず、恋人となった二人は今まで出来なかった事を少しずつ取り戻していく。
他愛の無い会話や一緒にお弁当を食べたり、宿題をしたり、ゲームで遊び、デートをして互いが好きだという事を改めて自覚していく。
存分にイチャイチャし、時には異性と意識して葛藤する事もあった。
両家の家族にも交際を認められ、幸せな日々を過ごしていた。
拙いながらも愛を育んでいく中で、いつしか学校では綾乃の良からぬ噂が広まっていく。
そして綾乃に振られたイケメンは彼女の弱みを握り、自分と付き合う様に脅してきた。
それでも悠斗と綾乃は屈せずに、将来を誓う。
イケメンの企てに、友人達や家族の助けを得て立ち向かう。
付き合う前から好感度が限界突破な二人には、いかなる障害も些細な事だった。
静かに過ごしたい冬馬君が学園のマドンナに好かれてしまった件について
おとら@ 書籍発売中
青春
この物語は、とある理由から目立ちたくないぼっちの少年の成長物語である
そんなある日、少年は不良に絡まれている女子を助けてしまったが……。
なんと、彼女は学園のマドンナだった……!
こうして平穏に過ごしたい少年の生活は一変することになる。
彼女を避けていたが、度々遭遇してしまう。
そんな中、少年は次第に彼女に惹かれていく……。
そして助けられた少女もまた……。
二人の青春、そして成長物語をご覧ください。
※中盤から甘々にご注意を。
※性描写ありは保険です。
他サイトにも掲載しております。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる