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17話
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『大ちゃんじゃないとダメなんだよね。あのツンデレ』
ある日、煌太さんから連絡が来たなと思ったらこの言葉だった。
あぁ、やっぱりか…。
なんて俺は思う。勉強したいことは色々あるけれど、肝心の話は先生や身内じゃダメだという。そいう所は融通が利かない神谷らしいところだ。
「ごめんね、大ちゃん。今回のことで色々と問題を抱えてるのはわかってるんだけどね。あの子はどうしても、永尾くんや今後のことの話になると口を噤んじゃうか、大ちゃんとじゃなきゃ話し合えないっていうんだよね。顧問の2人も何度か足を運んで彼と話をしてるんだけどさ…」
俺が時間を調整しながら煌太さんの元へと出向いたら苦笑気味に言われた。
「後藤先生と呉崎先生も神谷に会いに行ってたんですか?」
それに関して俺は知らなかった。
「うん、あの2人は顧問だからね。やっぱり気になることもあるし、聞いておかなきゃいけないこともあるみたいだからねぇ」
煌太さんは溜め息交じりに教えてくれる。
「でも、ちゃんと神谷とは話し合えなかったってことですか」
神谷のことだから頑なに話さなかったんだろうな。
「そう、顧問の2人がね行くと神谷くんは黙っちゃうからね。全然、話せなくて、顧問2人がお手上げ状態。僕たちも彼とは普通の事しか話せないから、大ちゃんにしか頼めないんだ」
ごめんねって謝れる。
「いや、大丈夫。神谷が誰にも話さないのは予定通りだから」
俺は溜め息交じりに答えた。
「なんか大ちゃんがまた化け物扱いされちゃうね」
煌太さんが小さく笑う。
「化け物にならないと聖が守れないから。神谷とは、俺も話し合わないとダメだと思ってるから明日にでも行ってくる」
俺は神谷に会いに行くと告げる。
「うん、ごめんね。ゆいちゃんはやっぱり、ちょと不安定になってるね。発情が終わった後でまた少し不安定になってるけど、会うつもりはないんだよね?」
煌太さんが聖の状況を教えてくれる。
「そうですね。不安定になってる聖をほっておくことはできないけど、今俺があいつに会えば永尾を刺激することになりかねないんで会えないですね。聖だけじゃなく、小泉や絹笠に被害を行くのを防ぐには永尾を刺激ないことが第一ですから。会ってやるのが一番なんだけど…」
自分の中にある複雑な思い。
聖が不安定になってるのはわかってるだから本当はゆっくりと会ってやった方がいいのはわかってる。
だけど、俺が聖と会っていれば永尾を刺激するのもわかる。
神谷に会うなといった俺がのうのうと聖と会っているなんて永尾がったらキレるだろう。
そうなったら、あいつは自棄になって聖や生徒会にいる小泉と絹笠にまで八つ当たりしかねない。
それを防ぐために俺は聖に無理を言って学校以外では会わないと告げたのだ。
あいつが寂しさと不安で精神的に不安定になるのをわかっていながら…。
「大ちゃんも決めたことは頑として譲らないからね。しょうがないかぁ」
苦笑しながら言われる言葉に
「こればっかりは、どうしても譲れないですね。聖を守る為なら俺はどんな手も使いますよ。もう少しだけ聖をお願いします。あいつに家族の愛情を与えてやって欲しい。俺が傍にいられない分だけ…」
自分はどんな手を使ってでも聖唯斗を守ると告げれば少しだけ驚いた顔を見せたが
「やっぱり大ちゃんは大ちゃんだねぇ」
なんて笑われた。
「俺は何も変わっちゃないですよ。やっと本当の意味で手に入れたあいつを自分から手放すつもりはないし、この件が終わったら俺はあいつがもうヤダって音を上げるぐらいには甘やかしてやる気でいるんで」
そう、今回の一件が終わったら俺は聖唯斗を目一杯甘やかしてやるって決めている。俺がずっとあいつに寂しい思いをさせてきたお詫びじゃないけど、あいつの気持ちをちゃんと聞いてやるためのことだから…。
「ゆいちゃんがまた大ちゃんから抜け出せなくなちゃうね。でも、ゆいちゃんの不安定が治るのは大ちゃんの傍にいるときだけだもんね。終わったらちゃんと甘えさせてあげるんだよぉ」
俺の言葉に笑いながら煌太さんは言う。発情の暴走前から聖を見てきたからわかることだ。他人に興味を持たないあいつが俺にだけくっ付いてる理由をこの人は自分で気が付いた。あいつの心の問題が俺に関係してると。
「変に発情が起きないことだけを願いますよ俺は…」
あいつの精神的不安で暴走に近いときがあるからそれだけは避けたいと思う。が、きっと無理だろうなと思う自分もちゃんといる。
「う~ん。それは多分、無理だと思うから諦めた方がいいよ。薬はちゃんと用意しとくからね」
なんてやっぱりあっさりと言われた。もう笑うしかない。
「明日、神谷に会って話をします。神谷の所に行ったら伝えてください。今後のことを話そうと…」
俺は時間を確認して煌太さんに告げると
「わかった。ちゃんと伝えとくよ。ごめんね忙しい時に」
そう返事をしてくれた。
「いや、大丈夫。じゃぁ、戻るから聖の事お願いします」
俺はそう頭を下げて本当に風紀委員室に戻る為に部屋を出た。
神谷ともだが、永尾とも話をしないといけない。
だが、永尾はいまだに冷静さをかけてる。
まったくあのバカはいつになったら本来の自分を取り戻すんだ…
俺は今後のことも考えながら大きく溜息をついて風紀委員室へと戻る為に足を進めた。
ある日、煌太さんから連絡が来たなと思ったらこの言葉だった。
あぁ、やっぱりか…。
なんて俺は思う。勉強したいことは色々あるけれど、肝心の話は先生や身内じゃダメだという。そいう所は融通が利かない神谷らしいところだ。
「ごめんね、大ちゃん。今回のことで色々と問題を抱えてるのはわかってるんだけどね。あの子はどうしても、永尾くんや今後のことの話になると口を噤んじゃうか、大ちゃんとじゃなきゃ話し合えないっていうんだよね。顧問の2人も何度か足を運んで彼と話をしてるんだけどさ…」
俺が時間を調整しながら煌太さんの元へと出向いたら苦笑気味に言われた。
「後藤先生と呉崎先生も神谷に会いに行ってたんですか?」
それに関して俺は知らなかった。
「うん、あの2人は顧問だからね。やっぱり気になることもあるし、聞いておかなきゃいけないこともあるみたいだからねぇ」
煌太さんは溜め息交じりに教えてくれる。
「でも、ちゃんと神谷とは話し合えなかったってことですか」
神谷のことだから頑なに話さなかったんだろうな。
「そう、顧問の2人がね行くと神谷くんは黙っちゃうからね。全然、話せなくて、顧問2人がお手上げ状態。僕たちも彼とは普通の事しか話せないから、大ちゃんにしか頼めないんだ」
ごめんねって謝れる。
「いや、大丈夫。神谷が誰にも話さないのは予定通りだから」
俺は溜め息交じりに答えた。
「なんか大ちゃんがまた化け物扱いされちゃうね」
煌太さんが小さく笑う。
「化け物にならないと聖が守れないから。神谷とは、俺も話し合わないとダメだと思ってるから明日にでも行ってくる」
俺は神谷に会いに行くと告げる。
「うん、ごめんね。ゆいちゃんはやっぱり、ちょと不安定になってるね。発情が終わった後でまた少し不安定になってるけど、会うつもりはないんだよね?」
煌太さんが聖の状況を教えてくれる。
「そうですね。不安定になってる聖をほっておくことはできないけど、今俺があいつに会えば永尾を刺激することになりかねないんで会えないですね。聖だけじゃなく、小泉や絹笠に被害を行くのを防ぐには永尾を刺激ないことが第一ですから。会ってやるのが一番なんだけど…」
自分の中にある複雑な思い。
聖が不安定になってるのはわかってるだから本当はゆっくりと会ってやった方がいいのはわかってる。
だけど、俺が聖と会っていれば永尾を刺激するのもわかる。
神谷に会うなといった俺がのうのうと聖と会っているなんて永尾がったらキレるだろう。
そうなったら、あいつは自棄になって聖や生徒会にいる小泉と絹笠にまで八つ当たりしかねない。
それを防ぐために俺は聖に無理を言って学校以外では会わないと告げたのだ。
あいつが寂しさと不安で精神的に不安定になるのをわかっていながら…。
「大ちゃんも決めたことは頑として譲らないからね。しょうがないかぁ」
苦笑しながら言われる言葉に
「こればっかりは、どうしても譲れないですね。聖を守る為なら俺はどんな手も使いますよ。もう少しだけ聖をお願いします。あいつに家族の愛情を与えてやって欲しい。俺が傍にいられない分だけ…」
自分はどんな手を使ってでも聖唯斗を守ると告げれば少しだけ驚いた顔を見せたが
「やっぱり大ちゃんは大ちゃんだねぇ」
なんて笑われた。
「俺は何も変わっちゃないですよ。やっと本当の意味で手に入れたあいつを自分から手放すつもりはないし、この件が終わったら俺はあいつがもうヤダって音を上げるぐらいには甘やかしてやる気でいるんで」
そう、今回の一件が終わったら俺は聖唯斗を目一杯甘やかしてやるって決めている。俺がずっとあいつに寂しい思いをさせてきたお詫びじゃないけど、あいつの気持ちをちゃんと聞いてやるためのことだから…。
「ゆいちゃんがまた大ちゃんから抜け出せなくなちゃうね。でも、ゆいちゃんの不安定が治るのは大ちゃんの傍にいるときだけだもんね。終わったらちゃんと甘えさせてあげるんだよぉ」
俺の言葉に笑いながら煌太さんは言う。発情の暴走前から聖を見てきたからわかることだ。他人に興味を持たないあいつが俺にだけくっ付いてる理由をこの人は自分で気が付いた。あいつの心の問題が俺に関係してると。
「変に発情が起きないことだけを願いますよ俺は…」
あいつの精神的不安で暴走に近いときがあるからそれだけは避けたいと思う。が、きっと無理だろうなと思う自分もちゃんといる。
「う~ん。それは多分、無理だと思うから諦めた方がいいよ。薬はちゃんと用意しとくからね」
なんてやっぱりあっさりと言われた。もう笑うしかない。
「明日、神谷に会って話をします。神谷の所に行ったら伝えてください。今後のことを話そうと…」
俺は時間を確認して煌太さんに告げると
「わかった。ちゃんと伝えとくよ。ごめんね忙しい時に」
そう返事をしてくれた。
「いや、大丈夫。じゃぁ、戻るから聖の事お願いします」
俺はそう頭を下げて本当に風紀委員室に戻る為に部屋を出た。
神谷ともだが、永尾とも話をしないといけない。
だが、永尾はいまだに冷静さをかけてる。
まったくあのバカはいつになったら本来の自分を取り戻すんだ…
俺は今後のことも考えながら大きく溜息をついて風紀委員室へと戻る為に足を進めた。
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