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ここはどこですかね、大我さん
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朝、目が覚めて驚いた。
だって、そこは俺が知らない場所だったから。
「えっと…俺ってどこに迷い込んだんだ?それとも誰かに拉致られた?」
寝起きでまだ働かない頭を使ってグルグルと考えるけど、やっぱりわからない。
「もう一度寝よう」
考えてもわからないのなら、寝て現実逃避しよう。そう考えて、俺はもう一度、布団の中に潜って寝ることに決めた。
「まだ、寝てるわよ」
「ご飯どうしようか?」
「多分、寝直したんだと思うから、起こせばいいって」
「えぇ~ダメよ」
「可愛そうじゃない」
なんて話声が聞こえて二度寝した俺の頭が徐々に覚醒し始めていく。
「イヤ、起こしてでも飯食わさねぇと食わねぇからこいつ」
「でもぉ」
「こんなにぐっすりなのに?」
「大丈夫だって、もうすぐ起きる」
なんて、大我と女の人たちの声。誰だろう?聞いたことがある気がするんだけど…
「唯斗、起きろ、時間だぞ」
「ダメよ大ちゃん」
「せっかく寝てるのにぃ」
俺を起こす声と、それを止める声で、俺は完全に目が覚めた。
「ここどこ?」
起きて早々におはようよりもこの言葉はあれだとは思うけど、そっちのが気になってたんだ。
「俺の実家」
「はぁぁぁ???」
大我の言葉に変な声が出た。何にも聞いてなんだけど?
「ごめんね、ゆいちゃん」
「ちょっと大我に用事があったからゆいちゃんも連れてきてもらっちゃった」
なんて、謝るのは大我のお母さんの2人。ゆきママとみきママだ。
「あー、うん、それはいんだけど、どうやってここに?」
そう、俺は一体どうやってここに来たんだろ言うか?
「パパたちに迎えに行ってもらってここに来たのよ」
「ゆいちゃんはぐっすり寝てたから知らなくて当り前よ」
なんて説明されてびっくり。
「俺って、全然起きなかったの?」
それはそれで情けないというか恥ずかしいというか…
「もう、見事にぐっすりだったな」
なんて、大我からやっぱりな言葉が出てなんかちょっとショック。
「ほら、それより起きたなら飯食うぞ。昨夜もまともに食べてないんだからなお前」
なんて、大我に布団をはぎ取られ、ベッドから降ろされちゃった。
「行こう、ゆいちゃん」
「ご飯が冷めちゃうわ」
なんて、2人のママに連れられて部屋を出てキッチンへと向かうこととなった。
キッチンに行って俺は驚いた。
だって、そこにはコウちゃんやヒロさんまでいて、それに劉くんとかいて、結局は全員集合って感じ。あっパパさんたちはいなかったけどね。
「ゆいちゃんおはよぉー」
なんて、劉くんが嬉しそうに走ってきて足に抱き着いてきた。
「おはよう劉くん。またおっきくなったねぇ」
そんな劉くんと同じ目線になるようにしゃがんで頭を撫でれば嬉しそうに笑う。笑う顔が大我に似てるなって思っちゃった。
「ほら、劉。ゆいちゃんがご飯食べれないよ」
劉くんの頭を撫でてたらコウちゃんに言われて
「あー、そうだった。ゆいちゃんご飯食べよぉ」
なんて、俺は劉くんに引っ張られて俺専用の席に座らされた。
「ほら、熱いから気をつけろよ」
俺が座ったらヒロさんがコーヒーの入ったカップを置いてくれた。
「ありがとう、言ってくれれば自分でやるのに」
って言ったら、
「ゆいは客で来てるんだ、座ってればいんだよ」
なんてヒロさんに言われちゃった。
「そうよ、ゆいちゃん。ゆいちゃんはゆっくりしてていいのよぉ」
「そうそう、そういうのは私たちがやるんだから」
って、今度はママたちに言われちゃった。
「あれ?大我は?」
さっきまでいたのに、もういなくなってら。
「ごめんね、今、大ちゃんって忙しいのよ」
「ムリを言って来てもらったからねぇ」
って、ママたちが謝る。
「なにをやってるのか俺が聞いても平気?」
本当に大我が何をやってるのか知らないんだ俺。
「あー、またゆいちゃんは聞かされてなかったんだねぇ」
俺の言葉にコウちゃんが苦笑を浮かべて言うから俺は素直に頷いた。
「ゆいに説明するの大変だぞ。大我以外のことに興味ないから…」
なんてヒロさんまでも言う。でもそれ否定できないから反論しようがない。
「ねぇ、ゆいちゃん。僕が結婚式の時に来てた服を覚えてる?」
急にコウちゃんにそう聞かれて
「うん、あれスッゴイカッコよかった。コウちゃんに似合ってて」
俺は素直に思ってことを口にしたら
「あれね、大ちゃんが僕の為に用意してくれたんだよ」
クスリと笑い言われた言葉に唖然とした。
「はっ?大我が?はい?どういうこと?」
あんまり突然なことに頭が付いてこない。
「正確に言うなら大我がデザインした服な」
はい?
「どういうことぉ???」
俺の叫び声が部屋の中に響いた。
「あー、うん。ビックリするよねぇ。僕もビックリしたもん。まさかひろくんの実家が子供服のブランドを立ち上げてる会社だなんて聞いてないよって僕も思った。中学の頃からずっとひろくんと一緒にいたのにね、全然知らなかった」
「イヤ、親父とお袋が趣味から始めたことだって俺は知ってるからな。俺は継ぐことないし、言う必要ないかって思ってたんだ」
コウちゃんとヒロさんの説明を聞きながらもポカーンってしちゃった。
「でも、大ちゃんが継ぐとは言ってないわよ」
「あの子も何を考えてるかわからないから」
なんて、ママたちもそんなこと言う。
あー、うん、色々と情報が入りすぎて頭が付いてこない。
「なんで、唯斗はこんなに呆けてるんだ?」
なんて、呆れ声が聞こえてギロッて俺は反射的に大我を睨んじゃった。
「な、なんだよ」
俺が睨んだことで大我がたじろぐ。
「どーゆーこと?説明を求む。説明しろ!」
どう聞いていいかわからないから大我にそう言ってた。
「あー、これのことか?」
手に持ってる紙を俺に見せて聞いてくるから俺はコクコクと何度も頷いた。
「説明の前に、はいこれでいいのか?」
手に持っていた髪をママたちに渡しながら聞いてる。
「きゃー!大ちゃんサイコー!」
「これよこれ!これであの子たちの服が作れるわー!」
ママたちはそれを確認してなんかスッゴイ興奮してる。
「ゆいはご飯食べたら説明してやるよ」
俺の隣に座りながら大我が言うから俺は素直に頷いた。こういう時の大我は本当にちゃんと説明してくれるからだ。
みんなで、ご飯を食べてから俺はさっきまで寝ていた部屋へと大我と一緒に戻ってきた。
「ここは?」
普通に俺が寝てた場所だけど、ここはどこなんだろうか?
「唯斗にはまだ説明してなかったけど、ここは俺の実家。両親4人と兄貴たち家族と、将来的に俺たちが住めるようにって新しく建てた場所。
「はい?聞いてないってそれ」
「だって言ってないし。色々と予定が狂ったからしょうがない」
俺の言葉に答える大我の言葉を聞きあっ、って声をあげちゃった。
「本当は卒業してから言うつもりだったんだ。一緒に暮らそうって。だけど、前もって唯斗にはいっとく。卒業したらここで暮らすからな。これ、決定事項だからゆいに拒否権なし」
大我の言葉に泣きそうになった。でも、その言葉を早めることになったのは俺自身が原因。それに俺自身は拒否るつもりはない。
「で、さっきのあれは何?」
その説明をしてもらうと聞けば机の中からスケッチブックを取り出し俺に渡してきた。
「見ていいぞ」
っていうからそれを開いて見ていって驚いた。そこにあるのは服のデザインで、何度か見たことのあるモノが幾つかあったから…。そう、さっきもこの中にある一枚のデザインに服を劉くんが着ていたのだ。
「これって、服のデザインだよな?これ、劉くんが着てただろ?」
俺がそのページを見せて聞けば
「俺の実家、拓輝の方の両親は子供のモデルを育成する会社。俺の両親の方はそんな子供たちに着せる服を作る会社。っていえばわかるか?」
なんて聞かれて首を横に振るほどバカじゃない。
「要するに大我の実家は子供に関する会社を運営してるってことなんだよな?で、大我はその会社のデザイナー的なことをしてると?」
俺が確認の意味を込めて聞けば
「そういうこと。あの人たちのアイデアが切れる頃になると俺に連絡が来るんだ。SOSってさ」
大我は当たりだと言わんばかりに頷く。
「将来はどうするんだ?」
ついそんなことを聞いてしまった。
「さぁ?まだ考えてない。まぁ、しばらくは実家を手伝う気で入るけどな」
そう教えてくれた。
この後、大我に色々と実家のこととか教えてもらって、ヒロさんに寮まで送ってもらった。
でもさ、寮の自分の部屋に戻ってから気が付いたんだよね。
この間、大我にプレゼントしてもらった服。今日見せてもらったスケッチブックに描いてあったデザインと同じだったって…。
あの、大我さん、あなたは一体どれだけ俺を驚かせれば気がすむんですかね?
本当、大我が俺にくれる愛情が大きすぎて俺は抜け出せない。
クソぉ、大我め!
覚えてろよ!絶対に今度は俺が驚かす番だからな!!
って、いっつも大我に驚かされてるから無理かも…
くそぉ。
Fin
*あとがきを…
神尾家の秘密が暴露された話。これで大我の秘密が一つ明らかになった。はず?
第3部でこれをちゃんと書くかはまだ考えてませんが、内容的には第3部の内容なんで…。笑って逃げます。
だって、そこは俺が知らない場所だったから。
「えっと…俺ってどこに迷い込んだんだ?それとも誰かに拉致られた?」
寝起きでまだ働かない頭を使ってグルグルと考えるけど、やっぱりわからない。
「もう一度寝よう」
考えてもわからないのなら、寝て現実逃避しよう。そう考えて、俺はもう一度、布団の中に潜って寝ることに決めた。
「まだ、寝てるわよ」
「ご飯どうしようか?」
「多分、寝直したんだと思うから、起こせばいいって」
「えぇ~ダメよ」
「可愛そうじゃない」
なんて話声が聞こえて二度寝した俺の頭が徐々に覚醒し始めていく。
「イヤ、起こしてでも飯食わさねぇと食わねぇからこいつ」
「でもぉ」
「こんなにぐっすりなのに?」
「大丈夫だって、もうすぐ起きる」
なんて、大我と女の人たちの声。誰だろう?聞いたことがある気がするんだけど…
「唯斗、起きろ、時間だぞ」
「ダメよ大ちゃん」
「せっかく寝てるのにぃ」
俺を起こす声と、それを止める声で、俺は完全に目が覚めた。
「ここどこ?」
起きて早々におはようよりもこの言葉はあれだとは思うけど、そっちのが気になってたんだ。
「俺の実家」
「はぁぁぁ???」
大我の言葉に変な声が出た。何にも聞いてなんだけど?
「ごめんね、ゆいちゃん」
「ちょっと大我に用事があったからゆいちゃんも連れてきてもらっちゃった」
なんて、謝るのは大我のお母さんの2人。ゆきママとみきママだ。
「あー、うん、それはいんだけど、どうやってここに?」
そう、俺は一体どうやってここに来たんだろ言うか?
「パパたちに迎えに行ってもらってここに来たのよ」
「ゆいちゃんはぐっすり寝てたから知らなくて当り前よ」
なんて説明されてびっくり。
「俺って、全然起きなかったの?」
それはそれで情けないというか恥ずかしいというか…
「もう、見事にぐっすりだったな」
なんて、大我からやっぱりな言葉が出てなんかちょっとショック。
「ほら、それより起きたなら飯食うぞ。昨夜もまともに食べてないんだからなお前」
なんて、大我に布団をはぎ取られ、ベッドから降ろされちゃった。
「行こう、ゆいちゃん」
「ご飯が冷めちゃうわ」
なんて、2人のママに連れられて部屋を出てキッチンへと向かうこととなった。
キッチンに行って俺は驚いた。
だって、そこにはコウちゃんやヒロさんまでいて、それに劉くんとかいて、結局は全員集合って感じ。あっパパさんたちはいなかったけどね。
「ゆいちゃんおはよぉー」
なんて、劉くんが嬉しそうに走ってきて足に抱き着いてきた。
「おはよう劉くん。またおっきくなったねぇ」
そんな劉くんと同じ目線になるようにしゃがんで頭を撫でれば嬉しそうに笑う。笑う顔が大我に似てるなって思っちゃった。
「ほら、劉。ゆいちゃんがご飯食べれないよ」
劉くんの頭を撫でてたらコウちゃんに言われて
「あー、そうだった。ゆいちゃんご飯食べよぉ」
なんて、俺は劉くんに引っ張られて俺専用の席に座らされた。
「ほら、熱いから気をつけろよ」
俺が座ったらヒロさんがコーヒーの入ったカップを置いてくれた。
「ありがとう、言ってくれれば自分でやるのに」
って言ったら、
「ゆいは客で来てるんだ、座ってればいんだよ」
なんてヒロさんに言われちゃった。
「そうよ、ゆいちゃん。ゆいちゃんはゆっくりしてていいのよぉ」
「そうそう、そういうのは私たちがやるんだから」
って、今度はママたちに言われちゃった。
「あれ?大我は?」
さっきまでいたのに、もういなくなってら。
「ごめんね、今、大ちゃんって忙しいのよ」
「ムリを言って来てもらったからねぇ」
って、ママたちが謝る。
「なにをやってるのか俺が聞いても平気?」
本当に大我が何をやってるのか知らないんだ俺。
「あー、またゆいちゃんは聞かされてなかったんだねぇ」
俺の言葉にコウちゃんが苦笑を浮かべて言うから俺は素直に頷いた。
「ゆいに説明するの大変だぞ。大我以外のことに興味ないから…」
なんてヒロさんまでも言う。でもそれ否定できないから反論しようがない。
「ねぇ、ゆいちゃん。僕が結婚式の時に来てた服を覚えてる?」
急にコウちゃんにそう聞かれて
「うん、あれスッゴイカッコよかった。コウちゃんに似合ってて」
俺は素直に思ってことを口にしたら
「あれね、大ちゃんが僕の為に用意してくれたんだよ」
クスリと笑い言われた言葉に唖然とした。
「はっ?大我が?はい?どういうこと?」
あんまり突然なことに頭が付いてこない。
「正確に言うなら大我がデザインした服な」
はい?
「どういうことぉ???」
俺の叫び声が部屋の中に響いた。
「あー、うん。ビックリするよねぇ。僕もビックリしたもん。まさかひろくんの実家が子供服のブランドを立ち上げてる会社だなんて聞いてないよって僕も思った。中学の頃からずっとひろくんと一緒にいたのにね、全然知らなかった」
「イヤ、親父とお袋が趣味から始めたことだって俺は知ってるからな。俺は継ぐことないし、言う必要ないかって思ってたんだ」
コウちゃんとヒロさんの説明を聞きながらもポカーンってしちゃった。
「でも、大ちゃんが継ぐとは言ってないわよ」
「あの子も何を考えてるかわからないから」
なんて、ママたちもそんなこと言う。
あー、うん、色々と情報が入りすぎて頭が付いてこない。
「なんで、唯斗はこんなに呆けてるんだ?」
なんて、呆れ声が聞こえてギロッて俺は反射的に大我を睨んじゃった。
「な、なんだよ」
俺が睨んだことで大我がたじろぐ。
「どーゆーこと?説明を求む。説明しろ!」
どう聞いていいかわからないから大我にそう言ってた。
「あー、これのことか?」
手に持ってる紙を俺に見せて聞いてくるから俺はコクコクと何度も頷いた。
「説明の前に、はいこれでいいのか?」
手に持っていた髪をママたちに渡しながら聞いてる。
「きゃー!大ちゃんサイコー!」
「これよこれ!これであの子たちの服が作れるわー!」
ママたちはそれを確認してなんかスッゴイ興奮してる。
「ゆいはご飯食べたら説明してやるよ」
俺の隣に座りながら大我が言うから俺は素直に頷いた。こういう時の大我は本当にちゃんと説明してくれるからだ。
みんなで、ご飯を食べてから俺はさっきまで寝ていた部屋へと大我と一緒に戻ってきた。
「ここは?」
普通に俺が寝てた場所だけど、ここはどこなんだろうか?
「唯斗にはまだ説明してなかったけど、ここは俺の実家。両親4人と兄貴たち家族と、将来的に俺たちが住めるようにって新しく建てた場所。
「はい?聞いてないってそれ」
「だって言ってないし。色々と予定が狂ったからしょうがない」
俺の言葉に答える大我の言葉を聞きあっ、って声をあげちゃった。
「本当は卒業してから言うつもりだったんだ。一緒に暮らそうって。だけど、前もって唯斗にはいっとく。卒業したらここで暮らすからな。これ、決定事項だからゆいに拒否権なし」
大我の言葉に泣きそうになった。でも、その言葉を早めることになったのは俺自身が原因。それに俺自身は拒否るつもりはない。
「で、さっきのあれは何?」
その説明をしてもらうと聞けば机の中からスケッチブックを取り出し俺に渡してきた。
「見ていいぞ」
っていうからそれを開いて見ていって驚いた。そこにあるのは服のデザインで、何度か見たことのあるモノが幾つかあったから…。そう、さっきもこの中にある一枚のデザインに服を劉くんが着ていたのだ。
「これって、服のデザインだよな?これ、劉くんが着てただろ?」
俺がそのページを見せて聞けば
「俺の実家、拓輝の方の両親は子供のモデルを育成する会社。俺の両親の方はそんな子供たちに着せる服を作る会社。っていえばわかるか?」
なんて聞かれて首を横に振るほどバカじゃない。
「要するに大我の実家は子供に関する会社を運営してるってことなんだよな?で、大我はその会社のデザイナー的なことをしてると?」
俺が確認の意味を込めて聞けば
「そういうこと。あの人たちのアイデアが切れる頃になると俺に連絡が来るんだ。SOSってさ」
大我は当たりだと言わんばかりに頷く。
「将来はどうするんだ?」
ついそんなことを聞いてしまった。
「さぁ?まだ考えてない。まぁ、しばらくは実家を手伝う気で入るけどな」
そう教えてくれた。
この後、大我に色々と実家のこととか教えてもらって、ヒロさんに寮まで送ってもらった。
でもさ、寮の自分の部屋に戻ってから気が付いたんだよね。
この間、大我にプレゼントしてもらった服。今日見せてもらったスケッチブックに描いてあったデザインと同じだったって…。
あの、大我さん、あなたは一体どれだけ俺を驚かせれば気がすむんですかね?
本当、大我が俺にくれる愛情が大きすぎて俺は抜け出せない。
クソぉ、大我め!
覚えてろよ!絶対に今度は俺が驚かす番だからな!!
って、いっつも大我に驚かされてるから無理かも…
くそぉ。
Fin
*あとがきを…
神尾家の秘密が暴露された話。これで大我の秘密が一つ明らかになった。はず?
第3部でこれをちゃんと書くかはまだ考えてませんが、内容的には第3部の内容なんで…。笑って逃げます。
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