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23話
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「気付かないわけないだろ。俺は唯斗と一緒にいる時間が多いから、そういうのにはちゃんと気付いてる」
大我の言葉にそうだよなって妙に納得しちゃった。
大我は俺が自分でも気が付いてない自分の変化に気付くぐらいには俺のことを見てくれてたんだった。俺が自棄を起こしてるあの時からずっと…俺を守るかのように見てくれていたんだった。
「でも、俺、大我と遊びに行きたいって思ってるからな」
これだけはちゃんと伝えておかないとダメだよな。
「わかってる。だからあのイベントの約束しただろ?」
って、笑いながら言われちゃったよ。
「うん、絶対だからな」
俺は念押ししといた。だってあれは本気で行きたいって思ったイベントだから。青い世界が見たいって思ったんだ。
「わかってる。ちゃんと連れて行くから楽しみにしてろ」
笑いながら頭を撫でられた。なんだか恥ずかしいけど、嬉しかったんだ。大我がちゃんと約束を守ってくれるってわかったから。
「ゆいの場合は幼少期の出来事が原因で、行きたいのに行きたくないって思うんだと思うんだよな」
なんて、大我から出てきた言葉に驚いた。
「なんで、知ってんのぉ~。俺がいつも葛藤してるやつを…」
そこまで気づかれてるなんて思わないじゃん普通さぁ。
ホントに大我さんは一体どこまで俺のこと知ってるんですかね?
「ん~、中学の頃に自棄起こしてる唯斗くんがポツリポツリと話してくれたからなぁ。まぁ、本人は全くそんなこと覚えてないんですけどね」
なんて、やっぱりな言葉が返って来て俺はガックリと項垂れた。
「やっぱり俺って色々とやらかしてるんだ…」
こうやって改めて聞くと、俺って一体どれだけ大我に迷惑かけてたんだろうって思う。
「まぁ、色々とな。甘えて記憶を失くすぐらいだし、色々とやらかしてるな」
なんて言われれば、俺は一体どれだけのことを大我にやらかして来たんだろうか?って思う。
「覚えてないならそれでいい。それだけ唯斗は俺を必要としてくれてたってことなんだからな」
一人で自分の考えに浸ってたらぐしゃって大我に頭を撫でられて我に返った。
「そうやって大我が甘やかすから俺が抜け出せなくなったんだからな」
少しだけ膨れて言えば
「今度からはみんなが甘やかすことになるから覚悟しろよ」
なんて恐ろしいことを言われた。
「えぇ~!!それは怖いよ」
本気で怖いと思った。これ以上、甘やかされたら本気で俺、死ぬんじゃないだろうか?
「そりゃぁゆい、俺と家族になるんだから、もれなく俺の家族がおまけでついてくるんだぞ?みんなが甘やかさないわけがないだろ」
なんて言いながら笑われた。そうでした、この人たちはこういう人たちでした。家族でも何でもない俺に大我と変わらない愛情をくれる人たちでした。
「どうしよぉ大我ぁ。俺、確実に死ぬ。大我たちに裏切られたら俺、今度こそ生きてけない」
大我に裏切られただけでも生きてけないのに、みんなにまで裏切られたら本気で俺は立ち直れないし、誰も信じられなくなる。
「情けなくて不細工になってる。俺は裏切らないから大丈夫だ。唯斗以外いらないしな」
小さく笑いながらうにょ~んって軽く両頬を引っ張られた。
「いひゃい、いひゃいよぉ」
強く摘ままれてるわけじゃないけど、ついそんな言葉が出た。感覚的に?痛いって言葉が出ただけ。
「あはは。不細工なのが余計に不細工になったな」
俺の頬を餅みたいにコネながら大我が笑う。
「うるちゃい、大我ら、やっちぇるんだりょ」
くそっ、ちゃんと喋れないから変な言葉になってるし。
「そんな不細工な顔してる唯斗も好きだからいいんだよ」
大我はそんなことを言いながら親指で俺の目元を拭っていく。
「やっぱり腫れたな。いつも以上に涙腺がぶっ壊れてたかしょうがないか」
「ん、今日はダメだよ。悲しいことも嬉しいこともたくさんあって、涙が止まんないもん」
大我の言葉に自分の気持ちを告げれば
「それは仕方がない。今回のことが終わるまで涙腺はぶっ壊れたままかもな」
あっさりとまた怖いことを言ってくれた。
「泣きすぎて頭が痛くなるかも」
うん、これも嘘じゃない。
「かもじゃなくて、痛いの間違いだろゆいは」
またしても大我に見抜かれてたや。
「だって…本当に一杯泣いたんだもん」
本気でいつも以上に泣いたから頭が微妙に痛い。
「そんな唯斗くんはしばらくそこのソファの上で横になって目を冷やしてなさい。もう少し、俺はみんなと話を詰めるから」
大我がそんなことを言いながら俺をソファに寝かせると目の上にタオルと小さな保冷剤を乗せて冷やし始めた。
「俺は?いなくてもいいの?」
俺はいなくても大丈夫なのかって確認すれば
「必要になったら呼ぶから大丈夫。それまでここで休んでろ」
クシャリと頭を撫でてくれた。
「ん、わかった」
俺は素直に返事をして目を冷やすためにそっと目を閉じた。
目を冷やしながら俺は寝ちゃったんだけどね。
起きたら話合いが終わってた。
俺ってどれだけ寝てたんだろう?
みんなに笑われちゃったよ。
トホホ…
大我の言葉にそうだよなって妙に納得しちゃった。
大我は俺が自分でも気が付いてない自分の変化に気付くぐらいには俺のことを見てくれてたんだった。俺が自棄を起こしてるあの時からずっと…俺を守るかのように見てくれていたんだった。
「でも、俺、大我と遊びに行きたいって思ってるからな」
これだけはちゃんと伝えておかないとダメだよな。
「わかってる。だからあのイベントの約束しただろ?」
って、笑いながら言われちゃったよ。
「うん、絶対だからな」
俺は念押ししといた。だってあれは本気で行きたいって思ったイベントだから。青い世界が見たいって思ったんだ。
「わかってる。ちゃんと連れて行くから楽しみにしてろ」
笑いながら頭を撫でられた。なんだか恥ずかしいけど、嬉しかったんだ。大我がちゃんと約束を守ってくれるってわかったから。
「ゆいの場合は幼少期の出来事が原因で、行きたいのに行きたくないって思うんだと思うんだよな」
なんて、大我から出てきた言葉に驚いた。
「なんで、知ってんのぉ~。俺がいつも葛藤してるやつを…」
そこまで気づかれてるなんて思わないじゃん普通さぁ。
ホントに大我さんは一体どこまで俺のこと知ってるんですかね?
「ん~、中学の頃に自棄起こしてる唯斗くんがポツリポツリと話してくれたからなぁ。まぁ、本人は全くそんなこと覚えてないんですけどね」
なんて、やっぱりな言葉が返って来て俺はガックリと項垂れた。
「やっぱり俺って色々とやらかしてるんだ…」
こうやって改めて聞くと、俺って一体どれだけ大我に迷惑かけてたんだろうって思う。
「まぁ、色々とな。甘えて記憶を失くすぐらいだし、色々とやらかしてるな」
なんて言われれば、俺は一体どれだけのことを大我にやらかして来たんだろうか?って思う。
「覚えてないならそれでいい。それだけ唯斗は俺を必要としてくれてたってことなんだからな」
一人で自分の考えに浸ってたらぐしゃって大我に頭を撫でられて我に返った。
「そうやって大我が甘やかすから俺が抜け出せなくなったんだからな」
少しだけ膨れて言えば
「今度からはみんなが甘やかすことになるから覚悟しろよ」
なんて恐ろしいことを言われた。
「えぇ~!!それは怖いよ」
本気で怖いと思った。これ以上、甘やかされたら本気で俺、死ぬんじゃないだろうか?
「そりゃぁゆい、俺と家族になるんだから、もれなく俺の家族がおまけでついてくるんだぞ?みんなが甘やかさないわけがないだろ」
なんて言いながら笑われた。そうでした、この人たちはこういう人たちでした。家族でも何でもない俺に大我と変わらない愛情をくれる人たちでした。
「どうしよぉ大我ぁ。俺、確実に死ぬ。大我たちに裏切られたら俺、今度こそ生きてけない」
大我に裏切られただけでも生きてけないのに、みんなにまで裏切られたら本気で俺は立ち直れないし、誰も信じられなくなる。
「情けなくて不細工になってる。俺は裏切らないから大丈夫だ。唯斗以外いらないしな」
小さく笑いながらうにょ~んって軽く両頬を引っ張られた。
「いひゃい、いひゃいよぉ」
強く摘ままれてるわけじゃないけど、ついそんな言葉が出た。感覚的に?痛いって言葉が出ただけ。
「あはは。不細工なのが余計に不細工になったな」
俺の頬を餅みたいにコネながら大我が笑う。
「うるちゃい、大我ら、やっちぇるんだりょ」
くそっ、ちゃんと喋れないから変な言葉になってるし。
「そんな不細工な顔してる唯斗も好きだからいいんだよ」
大我はそんなことを言いながら親指で俺の目元を拭っていく。
「やっぱり腫れたな。いつも以上に涙腺がぶっ壊れてたかしょうがないか」
「ん、今日はダメだよ。悲しいことも嬉しいこともたくさんあって、涙が止まんないもん」
大我の言葉に自分の気持ちを告げれば
「それは仕方がない。今回のことが終わるまで涙腺はぶっ壊れたままかもな」
あっさりとまた怖いことを言ってくれた。
「泣きすぎて頭が痛くなるかも」
うん、これも嘘じゃない。
「かもじゃなくて、痛いの間違いだろゆいは」
またしても大我に見抜かれてたや。
「だって…本当に一杯泣いたんだもん」
本気でいつも以上に泣いたから頭が微妙に痛い。
「そんな唯斗くんはしばらくそこのソファの上で横になって目を冷やしてなさい。もう少し、俺はみんなと話を詰めるから」
大我がそんなことを言いながら俺をソファに寝かせると目の上にタオルと小さな保冷剤を乗せて冷やし始めた。
「俺は?いなくてもいいの?」
俺はいなくても大丈夫なのかって確認すれば
「必要になったら呼ぶから大丈夫。それまでここで休んでろ」
クシャリと頭を撫でてくれた。
「ん、わかった」
俺は素直に返事をして目を冷やすためにそっと目を閉じた。
目を冷やしながら俺は寝ちゃったんだけどね。
起きたら話合いが終わってた。
俺ってどれだけ寝てたんだろう?
みんなに笑われちゃったよ。
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