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25話
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「怒ってないか?」
俺が大我に抱き着いたままで、ずっと無言でいた。どれだけそうしてたのかな?急に大我がポツリと呟くように聞いてきた。
「怒るって、何を?」
なんに対して怒るのかがわからなくて聞き返した。それに俺は別に何も怒ってないし。
「いや、結局は俺が勝手に決めたようなもんだから…」
大我の言葉にあぁって納得した。今回のことを大我がほとんど勝手に決めていったから俺が怒ってないかって心配になったんだ。俺はそれがおかしくてクスって笑っちゃった。
「えーっ、俺的には凄く助かってるんですけど?俺じゃ決められないことばっかりだったもん」
うん、これは本当のこと。俺一人じゃ絶対に決められなかったことだ。大我がいてくれたからこそこんなにも話が早くまとまったんだ。
「そうだとしても、唯斗の気持ちを決めずに話を進めていったから良かったのかって思ったんだ」
大我っていつもそうだな。俺のこと考えて先に突っ走っていって後でこれでよかったのか?って自問自答を繰り返して俺に聞くんだ。まぁ、それには理由があって、俺が自分で考えられる状態じゃないときが多いから、大我が代わりに考えて行動してくれてるんだけど…。大我自身は後悔してないけど、俺的にはよかったのか?って悩むんだ。
「イヤだったら途中で頭がハッキリしてるときに文句言ってるって。俺は大我だったら俺にとっての最善の方法を決めてくれるって思ってるから大丈夫。だから怒ってもないし、イヤでもない」
本当こういうところは変わらないな。
「唯斗が怒ってないならいい」
「安心して思いっきり寝ちゃうぐらいだから大丈夫」
大我の言葉に素直に答えたら笑われちゃった。
「でも、唯斗には三枝さんに連絡してもらわないとダメだからな」
「あー、そっか。それは俺が自分でしないとダメなのかぁ」
大我の言葉に不満げに言ったらペシペシと手を軽く叩かれた。
「俺は唯斗から連絡させますって三枝さんに言ったからな。さすがにそれは唯斗本人じゃなきゃダメだろ」
俺の言葉に苦笑気味で答えられた。
「うん、それはわかってるんだけど、大我がした方が早く終わりそうなんだもん」
自分の事だから自分でしなきゃいけないのはわかってるんだ俺も。だけど、俺よりも大我の方が断然早く済む気がする。
「それは却下だな。ちゃんと傍に入るから唯斗がやりなさい」
「ちえぇ。残念」
俺の意見はあっさり却下された。でも、本気で大我にやってもらおうと思ってるわけじゃないからいいんだけどさ。
「ゆいはどのタイミングで神尾って名乗る気でいるんだ?」
不意に話を変えられた。
「えーっ、暫くはずっと内緒。生徒会長の椅子に座ってる間は聖のままかな。会長を後輩に明け渡したら別に困らないからそれから考える」
今回のことが終わったら俺は聖から神尾に変わるんだった。卒業まで黙ってるっていうのも面白いかもしれないけど。
「まぁ、それはゆいの好きなタイミングでいいと思うから俺はなにも言わない」
大我的にはただ聞いただけってやつだな。
「だって、俺がいつの間にか姓が変わってるってみんなが知ったら驚くと思わないか?みんなの驚く顔が見てみたいなぁ~って思うわけですよ大我さん」
これは俺のちょっとしたイタズラかもしれない。
「普段はそういうこと考えないやつがそういうことをすればみんなはビックリするだろうな」
他人に興味を持たない俺がそいうことをすればみんなは間違いなく驚くだろう。
「俺と大我の秘密でいいんだもん」
俺は大我が傍にいてくれれば他のやつなんて興味がない。それは今も変わらない。元々他人に興味を持ってないのは子供の頃の出来事が原因なんだし、その原因を作ったのはまさに今回の2人なんだ。
「ゆいがいいならそれでいいよ俺は」
大我もそういうところは拘ってないから俺の好きなようにさせてくれる。だって、大我も俺も公表しなくてもいいって思ってるから。自分たちがわかってればそれでいいと思ってるからなお互いに。
「やっぱり大我のそういうところ優しいし好きだぁ」
俺が大蛾に抱き着く手に力を込めた。
「っ、お前…」
「ごめんて…悪気はないです…」
大我の呟きに俺は素直に謝った。原因は間違いなく俺自身だから。忘れてたわけじゃないけど、俺は自分の感情が高ぶると発情の時と変わらないフェロモンを無意識に発してしまう。しかも、大我に関することがあると余計にだったりする。今回は特に酷いかも。自分が落ち込んでた分だけ余計に大我に飢えてるのかも…。
うん、やっぱり俺は大我のやさしさに飢えてるんだ…
大我の愛情に飢えてるんだ…
って自覚したらヤバいかも…
ごめん、大我、後でちゃんと反省します…
俺が大我に抱き着いたままで、ずっと無言でいた。どれだけそうしてたのかな?急に大我がポツリと呟くように聞いてきた。
「怒るって、何を?」
なんに対して怒るのかがわからなくて聞き返した。それに俺は別に何も怒ってないし。
「いや、結局は俺が勝手に決めたようなもんだから…」
大我の言葉にあぁって納得した。今回のことを大我がほとんど勝手に決めていったから俺が怒ってないかって心配になったんだ。俺はそれがおかしくてクスって笑っちゃった。
「えーっ、俺的には凄く助かってるんですけど?俺じゃ決められないことばっかりだったもん」
うん、これは本当のこと。俺一人じゃ絶対に決められなかったことだ。大我がいてくれたからこそこんなにも話が早くまとまったんだ。
「そうだとしても、唯斗の気持ちを決めずに話を進めていったから良かったのかって思ったんだ」
大我っていつもそうだな。俺のこと考えて先に突っ走っていって後でこれでよかったのか?って自問自答を繰り返して俺に聞くんだ。まぁ、それには理由があって、俺が自分で考えられる状態じゃないときが多いから、大我が代わりに考えて行動してくれてるんだけど…。大我自身は後悔してないけど、俺的にはよかったのか?って悩むんだ。
「イヤだったら途中で頭がハッキリしてるときに文句言ってるって。俺は大我だったら俺にとっての最善の方法を決めてくれるって思ってるから大丈夫。だから怒ってもないし、イヤでもない」
本当こういうところは変わらないな。
「唯斗が怒ってないならいい」
「安心して思いっきり寝ちゃうぐらいだから大丈夫」
大我の言葉に素直に答えたら笑われちゃった。
「でも、唯斗には三枝さんに連絡してもらわないとダメだからな」
「あー、そっか。それは俺が自分でしないとダメなのかぁ」
大我の言葉に不満げに言ったらペシペシと手を軽く叩かれた。
「俺は唯斗から連絡させますって三枝さんに言ったからな。さすがにそれは唯斗本人じゃなきゃダメだろ」
俺の言葉に苦笑気味で答えられた。
「うん、それはわかってるんだけど、大我がした方が早く終わりそうなんだもん」
自分の事だから自分でしなきゃいけないのはわかってるんだ俺も。だけど、俺よりも大我の方が断然早く済む気がする。
「それは却下だな。ちゃんと傍に入るから唯斗がやりなさい」
「ちえぇ。残念」
俺の意見はあっさり却下された。でも、本気で大我にやってもらおうと思ってるわけじゃないからいいんだけどさ。
「ゆいはどのタイミングで神尾って名乗る気でいるんだ?」
不意に話を変えられた。
「えーっ、暫くはずっと内緒。生徒会長の椅子に座ってる間は聖のままかな。会長を後輩に明け渡したら別に困らないからそれから考える」
今回のことが終わったら俺は聖から神尾に変わるんだった。卒業まで黙ってるっていうのも面白いかもしれないけど。
「まぁ、それはゆいの好きなタイミングでいいと思うから俺はなにも言わない」
大我的にはただ聞いただけってやつだな。
「だって、俺がいつの間にか姓が変わってるってみんなが知ったら驚くと思わないか?みんなの驚く顔が見てみたいなぁ~って思うわけですよ大我さん」
これは俺のちょっとしたイタズラかもしれない。
「普段はそういうこと考えないやつがそういうことをすればみんなはビックリするだろうな」
他人に興味を持たない俺がそいうことをすればみんなは間違いなく驚くだろう。
「俺と大我の秘密でいいんだもん」
俺は大我が傍にいてくれれば他のやつなんて興味がない。それは今も変わらない。元々他人に興味を持ってないのは子供の頃の出来事が原因なんだし、その原因を作ったのはまさに今回の2人なんだ。
「ゆいがいいならそれでいいよ俺は」
大我もそういうところは拘ってないから俺の好きなようにさせてくれる。だって、大我も俺も公表しなくてもいいって思ってるから。自分たちがわかってればそれでいいと思ってるからなお互いに。
「やっぱり大我のそういうところ優しいし好きだぁ」
俺が大蛾に抱き着く手に力を込めた。
「っ、お前…」
「ごめんて…悪気はないです…」
大我の呟きに俺は素直に謝った。原因は間違いなく俺自身だから。忘れてたわけじゃないけど、俺は自分の感情が高ぶると発情の時と変わらないフェロモンを無意識に発してしまう。しかも、大我に関することがあると余計にだったりする。今回は特に酷いかも。自分が落ち込んでた分だけ余計に大我に飢えてるのかも…。
うん、やっぱり俺は大我のやさしさに飢えてるんだ…
大我の愛情に飢えてるんだ…
って自覚したらヤバいかも…
ごめん、大我、後でちゃんと反省します…
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