4 / 6
4話
しおりを挟む
行動で示せってどういうこと?
「なに…言ってんの?」
あ…声が掠れてら。
「だから高瀬が俺にしたいことをしてみせればいい」
あっさりと成宮が言い放つ。俺のしたいこと…。
どうする?
俺はどうしていいのかわからずその場に固まった。
「なに?やっぱり俺のことそういう意味で好きじゃねぇの?」
成宮の言葉が冷たく感じる。俺はグッと唇を噛み締めると身体を起こし、成宮の制服を掴むと勢いよく引っ張り、成宮の唇に自分のそれを重ねた。
触れるだけのキス。最初で最後のキス。
あぁ、これで本当に嫌われたな。
俺はそのまま成宮に抱き着いた。これで本当に最後にすればいい。
だから…だから少しだけ触れさせて…
「なぁ、やっぱり俺と寝てねぇの?」
成宮の言葉にギシリと身体が固まる。俺は油の切れたロボットのようにギギギと動き成宮から離れた。
「なぁ、どうなんだよ」
成宮に腕を掴まれて逃げられない。
「そうだよ。したいと思うよ。悪いかよ」
もうやけになっていた。
「ぶはっ、やっぱ考えるんだ」
成宮はすごく楽しそうに笑う。俺は成宮から逃げたくて、離れたくて腕を振りほどき
「もういいだろ。もう俺にかまうなよ!頼むからもうずっと無視し続けててくれ!」
一気に吐き出した。これ以上俺を追い込まないでくれ。
成宮が俺を好きになることないってわかってるんだから…
「ヤダね。ガッコ終わったら俺の家に来いよ。望み通りにしてやるから」
成宮ははっきりという。これは命令。俺に拒否権はない。俺は血が出るんじゃないかってぐらいキツク唇を噛み締めた。
「教室に戻るぞ」
成宮は俺の腕を掴み立たせると教室に戻るために屋上を後にした。
二人で教室に入ったら
「高ちゃん、どうしたのその顔」
「なに?成にやられたのか?」
なんてみんなが心配して聞いてくる。
「俺じゃねぇよ。おバカ不良3人組だっての」
成宮がそんなことを言っている。
ってかなんで犯人を知ってるわけ?
「まさかそのままにしてきたのか?」
俺のことなんてそっちのけでそんな話になってるし。
「んなわけないだろ。きっちり倍返しにしてきたに決まってる」
はい~?一体何の話だ?倍返しって?
「あ~、高ちゃんここに座って」
ボケーっとしてたら急に腕を引っ張られ椅子に座らされた。
「えっ?なに?」
状況がわからなくて聞き返したら
「ん?あぁ、ケガの手当て。ちゃんと消毒しとかないとさ」
その言葉と共に色々と手当てをされた。別に良かったんだけどな…
「はい、終わり」
傷の手当てを終えた工藤が教えてくれる。
「あ…ありがとう」
俺はお礼を口にして立ち上がる。
「高ちゃん?」
工藤が不思議そうに名前を呼んでくるけど
「…ごめん…」
俺はポツリ呟きまた教室を飛び出した。
「あっ、ちょ、高ちゃん」
驚いたまま工藤が俺を呼ぶけどそれを無視した。
結局、俺は午後の授業もサボってずっと屋上にいた。
「はぁ…さいてぇ…」
成宮の考えてることがわからない。一体何なんだよ…
俺をどうしたいんだよ…
「おい、帰るぞ」
そんな言葉が後ろから飛んできた。振り返れば不機嫌な顔して不機嫌なオーラを纏った成宮が俺の分のカバンも持って立っていた。
俺は色々と言い訳を考えたけど諦めて成宮と帰ることを選んだ。
お互い何も言わず、会話のないまま成宮の家まで帰った。
「なに…言ってんの?」
あ…声が掠れてら。
「だから高瀬が俺にしたいことをしてみせればいい」
あっさりと成宮が言い放つ。俺のしたいこと…。
どうする?
俺はどうしていいのかわからずその場に固まった。
「なに?やっぱり俺のことそういう意味で好きじゃねぇの?」
成宮の言葉が冷たく感じる。俺はグッと唇を噛み締めると身体を起こし、成宮の制服を掴むと勢いよく引っ張り、成宮の唇に自分のそれを重ねた。
触れるだけのキス。最初で最後のキス。
あぁ、これで本当に嫌われたな。
俺はそのまま成宮に抱き着いた。これで本当に最後にすればいい。
だから…だから少しだけ触れさせて…
「なぁ、やっぱり俺と寝てねぇの?」
成宮の言葉にギシリと身体が固まる。俺は油の切れたロボットのようにギギギと動き成宮から離れた。
「なぁ、どうなんだよ」
成宮に腕を掴まれて逃げられない。
「そうだよ。したいと思うよ。悪いかよ」
もうやけになっていた。
「ぶはっ、やっぱ考えるんだ」
成宮はすごく楽しそうに笑う。俺は成宮から逃げたくて、離れたくて腕を振りほどき
「もういいだろ。もう俺にかまうなよ!頼むからもうずっと無視し続けててくれ!」
一気に吐き出した。これ以上俺を追い込まないでくれ。
成宮が俺を好きになることないってわかってるんだから…
「ヤダね。ガッコ終わったら俺の家に来いよ。望み通りにしてやるから」
成宮ははっきりという。これは命令。俺に拒否権はない。俺は血が出るんじゃないかってぐらいキツク唇を噛み締めた。
「教室に戻るぞ」
成宮は俺の腕を掴み立たせると教室に戻るために屋上を後にした。
二人で教室に入ったら
「高ちゃん、どうしたのその顔」
「なに?成にやられたのか?」
なんてみんなが心配して聞いてくる。
「俺じゃねぇよ。おバカ不良3人組だっての」
成宮がそんなことを言っている。
ってかなんで犯人を知ってるわけ?
「まさかそのままにしてきたのか?」
俺のことなんてそっちのけでそんな話になってるし。
「んなわけないだろ。きっちり倍返しにしてきたに決まってる」
はい~?一体何の話だ?倍返しって?
「あ~、高ちゃんここに座って」
ボケーっとしてたら急に腕を引っ張られ椅子に座らされた。
「えっ?なに?」
状況がわからなくて聞き返したら
「ん?あぁ、ケガの手当て。ちゃんと消毒しとかないとさ」
その言葉と共に色々と手当てをされた。別に良かったんだけどな…
「はい、終わり」
傷の手当てを終えた工藤が教えてくれる。
「あ…ありがとう」
俺はお礼を口にして立ち上がる。
「高ちゃん?」
工藤が不思議そうに名前を呼んでくるけど
「…ごめん…」
俺はポツリ呟きまた教室を飛び出した。
「あっ、ちょ、高ちゃん」
驚いたまま工藤が俺を呼ぶけどそれを無視した。
結局、俺は午後の授業もサボってずっと屋上にいた。
「はぁ…さいてぇ…」
成宮の考えてることがわからない。一体何なんだよ…
俺をどうしたいんだよ…
「おい、帰るぞ」
そんな言葉が後ろから飛んできた。振り返れば不機嫌な顔して不機嫌なオーラを纏った成宮が俺の分のカバンも持って立っていた。
俺は色々と言い訳を考えたけど諦めて成宮と帰ることを選んだ。
お互い何も言わず、会話のないまま成宮の家まで帰った。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
6
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる