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スタンピード編
炸裂。
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3人が話しているとマンスジー領内から轟音と共に土埃が舞い上がった。
「…あれはッ!?古代闘技場遺跡かッ…!?」
「ヒューガーさん、どうされましたか?」
言葉を失うヒューガーにフェメリアが問う。その隣でエリスは轟音と土埃が舞い上がる方向をじっと見ていた。
「…まさか…古代闘技場遺跡のゴースト系モンスターは完全に殲滅したはず…また何か出て来たのか…?」
独り言のように呟くヒューガーにエリスが報告する。
「ヒューガーさん、古代闘技場遺跡から死霊剣闘士が出てきています!!早く戻りましょうッ!!」
「…なんだとッ!?ゾンビグラディエーター!?…まさか…完全焼却したはずだぞッ!?倒したゾンビソルジャーが復活したのか!?」
「ヒューガーさんっ!!考えるのは後です!!早く戻りましょうっ!!」
フェメリアに促されてハッとするヒューガー。見るとエリスはぺろすに乗って既に数キロ先を走っていた。
必死にその後を追う二人だったが、ぺろすの移動速度は通常の犬型モンスターを遥かに超えている。徒歩の二人が追い付けるはずがなかった…。
すぐに古代闘技場遺跡に到着したエリスはぺろすに乗ったまま指示を出す。
「ぺろす!!調査員の人達を助けるよッ!!」
「ばうっ!!」
ぺろすは一声吠えるとエリスを乗せたまま再び高速移動する。死霊剣闘士達を体当たりで吹っ飛ばし、逃げ惑う調査員達を3つの頭でそれぞれ咥えると、エリスが助け出した二人を乗せてぺろすはすぐにそこから退避する。
古代闘技場から少し離れた安全な場所に調査員5人を下ろすと、再びエリスとぺろすは死霊剣闘士の中へと突っ込んで行く。死霊剣闘士達を体当たりで吹っ飛ばすぺろす。その背の上からエリスは弓で死霊剣闘士達を高速連射の矢で射抜いていく。
残り5人も無事に救い出し、先に助けた5人のいる場所へ合流した。
「…ありがとう!!助かったよ!!」
ぺろすに驚きつつも、調査員達はエリスにお礼を言う。そこへようやくヒューガーとフェメリアが到着した。二人は息を切らせて苦しそうだ。
「…ぉ、お嬢ちゃん…その従魔、速すぎるぜ…」
「…ぁ、スイマセン、お二人を置いて行っちゃって…」
そう言いつつもどんどん湧いてくる死霊剣闘士を見たエリスがぺろすに迎撃を指示する。その間に息を整えたヒューガーが調査員達に状況を聞いた。
「どうなってる!?あそこは俺達が完全に殲滅して完全焼却したはずだぞ?」
「…はい、安全になった古代闘技場の調査を再開した所、突然地鳴りと共にアレが現れまして…」
調査員達が死霊軍団を見る。沸いてくる死霊剣闘士を『ヘルフレイムバースト』で焼き尽くし、成仏させていくぺろす。ぺろすの後ろでヒューガー達の話を聞きつつ、エリスも『キャノンエクスプロード』を引き絞り矢を放っ。
風を切り裂く鋭い音と共に一体の死霊剣闘士の頭を矢が貫通した瞬間、死霊剣闘士達を巻き込んで大爆発を起こした。
それを見たヒューガーと調査員達が呆気に取られた。
「…オイオイ、冗談だろ?エリスのお嬢ちゃん、あんな武器まで持ってたのか…」
「…ヒューガーさん、美裸さん達は一人一人が異常に強いんですよ。わたしもフリンナ王国であの方達の非常識な強さを散々見てきましたからね…もう何を見ても驚きませんよ…」
フェメリアの話に、ヒューガーはエリスのレベルが90を超えている事を実感した。
調査員はフェメリアに任せてヒューガーも参戦する。中央からぺろすがヘルフレイムバースト、右側からエリスがキヤノンエクスロードで攻撃、そして左翼側にヒューガーが周る。
「…死霊剣闘士、レベル48…あと残り300ほどか…」
ヒューガーはスキル『鑑定眼』でモンスター情報を確認した後、腰に装備していた剣を抜く。そして膝を付くと左腕に剣を乗せ、まるでライフルで敵を狙うように構えて呟いた。
「…『ガンブレイド気闘術、三式。散華気銃砲』!!」
ヒューガーが叫ぶと剣が割れて変形する。瞬間、剣の中から飛び出した銃身から透明の弾丸が発射された。
ヒューガーのスキル、ガンブレイド気闘術は特殊な銃剣を使い気を送り込んで攻撃するスキルである。銃砲撃と剣撃で一式から四式まであり、近接攻撃と遠距離攻撃の両方が出来る。
散華気銃砲の気の弾丸が着弾した瞬間、散弾し小爆発を起こし死霊剣闘士をミンチの様に爆散させた。
3方向からの攻撃に死霊剣闘士はあっという間にその数を減らしていく。古代闘技場の入り口まで死霊剣闘士を押し込み、地上に溢れていたモンスターを殲滅する直前に突如、異変が起こった。
大きな地鳴りと共に地上が激しく揺れる。
「…これはッ!?何が起こっている!?」
驚くヒューガーにエリスが叫ぶ。
「ヒューガーさんッ!!危険なヤツが遺跡地下から上がって来てます!!一旦、後退しましょうッ!!」
頷くヒューガーに続いて、エリスとぺろすもそこから退避してフェメリア達と合流する。大きな地鳴りと振動は止まず激しさを増していく。
そしてエリス、ぺろす、ヒューガー、フェメリア、調査員達の前で、古代闘技場遺跡を破壊しながら現れたのは5メートルを超す、巨大リビングアーマーだった…。
◇
巨大リビングアーマーの出現と共に、再び死霊剣闘士が地下から沸いてくる。
「…オイオイ、冗談は勘弁してくれよ…」
呟くヒューガーの後ろでフェメリアが急いで対応策を出した。
「ヒューガーさん、幸いなことにアイツらは市街地には向かっていません。まずはあの巨大リビングアーマーの鑑定をして下さい!!」
「…ぁ、あぁ、分かった。すぐに鑑定する」
「エリスさんとぺろすはヒューガーさんの鑑定の間、死霊剣闘士の牽制をお願いします!!」
「分かりました!!」
「ばぅっ!!」
すぐにヒューガーは巨大リビングアーマーをしばらく見る。その間にエリスとぺろすは死霊剣闘士達を迎撃する為に前に出た。
まずはぺろすのヘルフレイムバーストで死霊剣闘士達の前衛を焼き払う。エリスもキャノンエクスプロードで矢を打ち込んでいく。
瞬間、バーストと大爆発で再び湧いて来た死霊剣闘士500体を半分減らした。
「…鑑定が終わった…」
そう呟いたヒューガーの顔は強張っていた。
「ヒューガーさん、鑑定結果をお願いします」
冷静なフェメリアに鑑定の結果を促されたヒューガーが搾り出す様に声を出した。
「…巨大リビングアーマー、レベル68…死霊剣闘士、レベル53だ…」
ヒューガーは自身のレベルを超えるリビングアーマーに恐怖を覚えた。今までレベル60を超えるモンスターなどこの世界で数体しか確認していない。
その個体でさえ60が精々だった。
今、目の前に出現した巨大リビングアーマーはそれを軽く超えているのだ。ヒューガーは手が震えるのを止められなかった。
そんなヒューガーに作戦を提案するフェメリア。
「ヒューガーさん、あの巨大リビングアーマーはエリスさんとぺろすに任せましょう。ヒューガーさんは死霊剣闘士を牽制して下さい」
「…お、おうッ!!お嬢ちゃん達とすぐに入れ替わる…」
そう言うとヒューガーはエリス達の下へ走る。フェメリアの作戦を伝えるとすぐに死霊剣闘士達の牽制に入った。
「…全力で行くぞ。ガンブレイド気闘術、四式…機雷気榴弾!!」
叫んだヒューガーは死霊剣闘士達の手前の地面に向かって範囲を展開するとどんどん気弾を撃ち込んでいく。その範囲に死霊剣闘士達が足を踏み入れた瞬間、上に向かって爆発が起きた。
ヒューガーが死霊剣闘士達を牽制している間、エリスはぺろすに巨大リビングアーマーの牽制を指示する。
「ぺろす、あのでっかいのがこっちに来ないように牽制してて!!特にあの一つ目の所ね!!」
「ばうっ!!」
エリスはリビングアーマーを知らなかったが、赤く光る一つ目の部分にエネルギーが集まっているのを感じていた。
ぺろすはリビングアーマーがレーザーを出す前にその顔面にヘルフレイムバーストを喰らわせる。その間にエリスはフェメリアの元に戻った。
「フェメリアさん、どうするんですか?」
「エリスさん、魔法を使って下さい。巨大火炎弾、出せますよね?マンチラー島でやってたアレです」
「え、えぇ、出来ますけど…あんなのぶっ放して…良いんですかね?」
「躊躇してる暇はありません。今、アレを倒せるのはエリスさんとぺろすしかいませんよ?」
フェメリアの言葉にしばらく考えたエリスは決意する。
「…わかりました。わたしがやります…」
そう言うとエリスは牽制をしているヒューガーとぺろすの後ろに立つ。
「ヒューガーさん、わたしが魔法を発動したらすぐに退避して下さい。ぺろすもね」
「…ぁ、あぁ…分かった…」
「ばうっ!!」
エリスの静かな気迫にヒューガーは戸惑いつつ答える。そしてエリスはヒューガーとぺろすの後ろで目を閉じた。
深呼吸をしてイメージする。いきなりデカいのを出してやり過ぎるとこの辺り一帯が焦土になってしまう。そうなると市街地や農地まで巻き込んでしまうだろう。エリスはまずバランスボールサイズの火炎弾をいくつかイメージする。そしてエリスはカッと目を開いた。
その瞬間、バランスボール大の火炎弾が上空に現れた。それを見上げて呆気にとられるヒューガー。
「…オイオイ、冗談だろ…?」
そんなヒューガーに後ろに下がる様に前から押していくぺろす。
「…あ、あぁ、そうだったな。すぐ退避だ!!」
すぐにヒューガ―とぺろすがその場から退避する。ぺろすの攻撃が止まった事で赤く目を光らせて一歩、進もうとしたリビングアーマーにエリスのメテオキャノン、バランスボール大が炸裂する。
一発、喰らって仰け反る巨大リビングアーマー。続いて二発目で胸部に喰らって更によろけた。メテオキャノン一発でリビングアーマーの頭部は半壊、胸部の鎧も大穴が開いた。
いけるッ!!
そう確信したエリスは3、4の火炎弾を召喚する。そのメテオキャノンの連続弾によって巨大リビングアーマーは一撃も攻撃する事なくエリスの火炎魔法によって完全に潰された。
その光景に言葉が出ないヒューガーと調査員達。
…あの何も出来なかったエリスのお嬢ちゃんが…まさか…ここまでとは…。
引きった苦笑いのヒューガーの後ろにいたフェメリアは、フリンナ王国で散々、美裸達の非常識な力を見ていたので驚く事もなかった。
続いてエリスはタガーを抜くと、残っていた死霊剣闘士に向かって突進して行く。エリスはスキル『ファントムキラー』で一瞬にして死霊剣闘士を次々と細切れにして昇天させた。
その瞬間、エリスはレベルが95にアップした。その動きが全く見えなかったヒューガーの顔は引きつっていた…。
「…あれはッ!?古代闘技場遺跡かッ…!?」
「ヒューガーさん、どうされましたか?」
言葉を失うヒューガーにフェメリアが問う。その隣でエリスは轟音と土埃が舞い上がる方向をじっと見ていた。
「…まさか…古代闘技場遺跡のゴースト系モンスターは完全に殲滅したはず…また何か出て来たのか…?」
独り言のように呟くヒューガーにエリスが報告する。
「ヒューガーさん、古代闘技場遺跡から死霊剣闘士が出てきています!!早く戻りましょうッ!!」
「…なんだとッ!?ゾンビグラディエーター!?…まさか…完全焼却したはずだぞッ!?倒したゾンビソルジャーが復活したのか!?」
「ヒューガーさんっ!!考えるのは後です!!早く戻りましょうっ!!」
フェメリアに促されてハッとするヒューガー。見るとエリスはぺろすに乗って既に数キロ先を走っていた。
必死にその後を追う二人だったが、ぺろすの移動速度は通常の犬型モンスターを遥かに超えている。徒歩の二人が追い付けるはずがなかった…。
すぐに古代闘技場遺跡に到着したエリスはぺろすに乗ったまま指示を出す。
「ぺろす!!調査員の人達を助けるよッ!!」
「ばうっ!!」
ぺろすは一声吠えるとエリスを乗せたまま再び高速移動する。死霊剣闘士達を体当たりで吹っ飛ばし、逃げ惑う調査員達を3つの頭でそれぞれ咥えると、エリスが助け出した二人を乗せてぺろすはすぐにそこから退避する。
古代闘技場から少し離れた安全な場所に調査員5人を下ろすと、再びエリスとぺろすは死霊剣闘士の中へと突っ込んで行く。死霊剣闘士達を体当たりで吹っ飛ばすぺろす。その背の上からエリスは弓で死霊剣闘士達を高速連射の矢で射抜いていく。
残り5人も無事に救い出し、先に助けた5人のいる場所へ合流した。
「…ありがとう!!助かったよ!!」
ぺろすに驚きつつも、調査員達はエリスにお礼を言う。そこへようやくヒューガーとフェメリアが到着した。二人は息を切らせて苦しそうだ。
「…ぉ、お嬢ちゃん…その従魔、速すぎるぜ…」
「…ぁ、スイマセン、お二人を置いて行っちゃって…」
そう言いつつもどんどん湧いてくる死霊剣闘士を見たエリスがぺろすに迎撃を指示する。その間に息を整えたヒューガーが調査員達に状況を聞いた。
「どうなってる!?あそこは俺達が完全に殲滅して完全焼却したはずだぞ?」
「…はい、安全になった古代闘技場の調査を再開した所、突然地鳴りと共にアレが現れまして…」
調査員達が死霊軍団を見る。沸いてくる死霊剣闘士を『ヘルフレイムバースト』で焼き尽くし、成仏させていくぺろす。ぺろすの後ろでヒューガー達の話を聞きつつ、エリスも『キャノンエクスプロード』を引き絞り矢を放っ。
風を切り裂く鋭い音と共に一体の死霊剣闘士の頭を矢が貫通した瞬間、死霊剣闘士達を巻き込んで大爆発を起こした。
それを見たヒューガーと調査員達が呆気に取られた。
「…オイオイ、冗談だろ?エリスのお嬢ちゃん、あんな武器まで持ってたのか…」
「…ヒューガーさん、美裸さん達は一人一人が異常に強いんですよ。わたしもフリンナ王国であの方達の非常識な強さを散々見てきましたからね…もう何を見ても驚きませんよ…」
フェメリアの話に、ヒューガーはエリスのレベルが90を超えている事を実感した。
調査員はフェメリアに任せてヒューガーも参戦する。中央からぺろすがヘルフレイムバースト、右側からエリスがキヤノンエクスロードで攻撃、そして左翼側にヒューガーが周る。
「…死霊剣闘士、レベル48…あと残り300ほどか…」
ヒューガーはスキル『鑑定眼』でモンスター情報を確認した後、腰に装備していた剣を抜く。そして膝を付くと左腕に剣を乗せ、まるでライフルで敵を狙うように構えて呟いた。
「…『ガンブレイド気闘術、三式。散華気銃砲』!!」
ヒューガーが叫ぶと剣が割れて変形する。瞬間、剣の中から飛び出した銃身から透明の弾丸が発射された。
ヒューガーのスキル、ガンブレイド気闘術は特殊な銃剣を使い気を送り込んで攻撃するスキルである。銃砲撃と剣撃で一式から四式まであり、近接攻撃と遠距離攻撃の両方が出来る。
散華気銃砲の気の弾丸が着弾した瞬間、散弾し小爆発を起こし死霊剣闘士をミンチの様に爆散させた。
3方向からの攻撃に死霊剣闘士はあっという間にその数を減らしていく。古代闘技場の入り口まで死霊剣闘士を押し込み、地上に溢れていたモンスターを殲滅する直前に突如、異変が起こった。
大きな地鳴りと共に地上が激しく揺れる。
「…これはッ!?何が起こっている!?」
驚くヒューガーにエリスが叫ぶ。
「ヒューガーさんッ!!危険なヤツが遺跡地下から上がって来てます!!一旦、後退しましょうッ!!」
頷くヒューガーに続いて、エリスとぺろすもそこから退避してフェメリア達と合流する。大きな地鳴りと振動は止まず激しさを増していく。
そしてエリス、ぺろす、ヒューガー、フェメリア、調査員達の前で、古代闘技場遺跡を破壊しながら現れたのは5メートルを超す、巨大リビングアーマーだった…。
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巨大リビングアーマーの出現と共に、再び死霊剣闘士が地下から沸いてくる。
「…オイオイ、冗談は勘弁してくれよ…」
呟くヒューガーの後ろでフェメリアが急いで対応策を出した。
「ヒューガーさん、幸いなことにアイツらは市街地には向かっていません。まずはあの巨大リビングアーマーの鑑定をして下さい!!」
「…ぁ、あぁ、分かった。すぐに鑑定する」
「エリスさんとぺろすはヒューガーさんの鑑定の間、死霊剣闘士の牽制をお願いします!!」
「分かりました!!」
「ばぅっ!!」
すぐにヒューガーは巨大リビングアーマーをしばらく見る。その間にエリスとぺろすは死霊剣闘士達を迎撃する為に前に出た。
まずはぺろすのヘルフレイムバーストで死霊剣闘士達の前衛を焼き払う。エリスもキャノンエクスプロードで矢を打ち込んでいく。
瞬間、バーストと大爆発で再び湧いて来た死霊剣闘士500体を半分減らした。
「…鑑定が終わった…」
そう呟いたヒューガーの顔は強張っていた。
「ヒューガーさん、鑑定結果をお願いします」
冷静なフェメリアに鑑定の結果を促されたヒューガーが搾り出す様に声を出した。
「…巨大リビングアーマー、レベル68…死霊剣闘士、レベル53だ…」
ヒューガーは自身のレベルを超えるリビングアーマーに恐怖を覚えた。今までレベル60を超えるモンスターなどこの世界で数体しか確認していない。
その個体でさえ60が精々だった。
今、目の前に出現した巨大リビングアーマーはそれを軽く超えているのだ。ヒューガーは手が震えるのを止められなかった。
そんなヒューガーに作戦を提案するフェメリア。
「ヒューガーさん、あの巨大リビングアーマーはエリスさんとぺろすに任せましょう。ヒューガーさんは死霊剣闘士を牽制して下さい」
「…お、おうッ!!お嬢ちゃん達とすぐに入れ替わる…」
そう言うとヒューガーはエリス達の下へ走る。フェメリアの作戦を伝えるとすぐに死霊剣闘士達の牽制に入った。
「…全力で行くぞ。ガンブレイド気闘術、四式…機雷気榴弾!!」
叫んだヒューガーは死霊剣闘士達の手前の地面に向かって範囲を展開するとどんどん気弾を撃ち込んでいく。その範囲に死霊剣闘士達が足を踏み入れた瞬間、上に向かって爆発が起きた。
ヒューガーが死霊剣闘士達を牽制している間、エリスはぺろすに巨大リビングアーマーの牽制を指示する。
「ぺろす、あのでっかいのがこっちに来ないように牽制してて!!特にあの一つ目の所ね!!」
「ばうっ!!」
エリスはリビングアーマーを知らなかったが、赤く光る一つ目の部分にエネルギーが集まっているのを感じていた。
ぺろすはリビングアーマーがレーザーを出す前にその顔面にヘルフレイムバーストを喰らわせる。その間にエリスはフェメリアの元に戻った。
「フェメリアさん、どうするんですか?」
「エリスさん、魔法を使って下さい。巨大火炎弾、出せますよね?マンチラー島でやってたアレです」
「え、えぇ、出来ますけど…あんなのぶっ放して…良いんですかね?」
「躊躇してる暇はありません。今、アレを倒せるのはエリスさんとぺろすしかいませんよ?」
フェメリアの言葉にしばらく考えたエリスは決意する。
「…わかりました。わたしがやります…」
そう言うとエリスは牽制をしているヒューガーとぺろすの後ろに立つ。
「ヒューガーさん、わたしが魔法を発動したらすぐに退避して下さい。ぺろすもね」
「…ぁ、あぁ…分かった…」
「ばうっ!!」
エリスの静かな気迫にヒューガーは戸惑いつつ答える。そしてエリスはヒューガーとぺろすの後ろで目を閉じた。
深呼吸をしてイメージする。いきなりデカいのを出してやり過ぎるとこの辺り一帯が焦土になってしまう。そうなると市街地や農地まで巻き込んでしまうだろう。エリスはまずバランスボールサイズの火炎弾をいくつかイメージする。そしてエリスはカッと目を開いた。
その瞬間、バランスボール大の火炎弾が上空に現れた。それを見上げて呆気にとられるヒューガー。
「…オイオイ、冗談だろ…?」
そんなヒューガーに後ろに下がる様に前から押していくぺろす。
「…あ、あぁ、そうだったな。すぐ退避だ!!」
すぐにヒューガ―とぺろすがその場から退避する。ぺろすの攻撃が止まった事で赤く目を光らせて一歩、進もうとしたリビングアーマーにエリスのメテオキャノン、バランスボール大が炸裂する。
一発、喰らって仰け反る巨大リビングアーマー。続いて二発目で胸部に喰らって更によろけた。メテオキャノン一発でリビングアーマーの頭部は半壊、胸部の鎧も大穴が開いた。
いけるッ!!
そう確信したエリスは3、4の火炎弾を召喚する。そのメテオキャノンの連続弾によって巨大リビングアーマーは一撃も攻撃する事なくエリスの火炎魔法によって完全に潰された。
その光景に言葉が出ないヒューガーと調査員達。
…あの何も出来なかったエリスのお嬢ちゃんが…まさか…ここまでとは…。
引きった苦笑いのヒューガーの後ろにいたフェメリアは、フリンナ王国で散々、美裸達の非常識な力を見ていたので驚く事もなかった。
続いてエリスはタガーを抜くと、残っていた死霊剣闘士に向かって突進して行く。エリスはスキル『ファントムキラー』で一瞬にして死霊剣闘士を次々と細切れにして昇天させた。
その瞬間、エリスはレベルが95にアップした。その動きが全く見えなかったヒューガーの顔は引きつっていた…。
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