異世界召喚された地味子、王宮から追い出されたので特殊固有スキルでエロと共に暴れ回る。

駄犬X

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スタンピード編

はじめてのおつかい。

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 美裸達は、シルガモレル達の提案でフリンナ王国からの海路ではなく、ペニンスジール帝国を抜けて陸路で東を目指す事にした。

 三国の国境線がある三叉路を帝国側へと進んでいると旅商人?の一行が盗賊達の襲撃を受けていた。

 幸いな事に盗賊達は旅商人達の前に登場したばかりだ。緊張の走る旅商人一行の後ろから、警戒する事なくスタスタと美裸達が通る。

「オイコラッ!!テメェら動くんじゃねぇッ!!俺達が見えてねぇのかッ!?」

 恫喝されても全く無反応のまま歩いていく美裸とだいふく、エリス、コニー、とぺろす。そんな美裸達を慌てて止めに入る旅商人一行。

「…キミ達、それ以上前に出ない方が良い…アイツら盗賊は女子供でも容赦ないからな…」

 その言葉に先頭を歩いていたエリスが立ち止まる。

「…美裸、どうする?ざっと見て50人ほどいるけど…?」
「エリスさんや~お好きにしなされや~(笑)」
「みら、コニーがやっていいか?」
「存分に暴れてちょうだいな~(笑)。何も分ってないそこのダメ盗賊さん達に思い知らせてあげて~(笑)」

 その言葉を聞いたコニーはエリスを見上げる。

「…良いよ?コニー、やっちゃって(笑)!!」
「わかった、ちょっとあそんでくる」

 そう言うとコニーは盗賊に向かって突進していく。それを見た旅商人達が慌てる。

「…ぉっ、おいっ、キミ達っ、さっき行った事が聞こえてなかったのか?アイツらは盗賊で危険なんだよっ!!早くあの子を呼び戻しなさいっ!!」

 しかし、そんな忠告にも美裸とエリスは微動だにしない。それどころかだいふくとぺろすに撃ち漏らしを逃がさないように指示を出す。

「わたしらに楯突くナメたヤツらには生き残るなんて選択肢は許さないからね~(笑)」
「あの盗賊達もわたしらに会うなんてツイてないね~(笑)」

 笑いながら話す美裸とエリスに再度忠告をしようとした旅商人達は、盗賊達に突っ込んだコニーを見て驚愕した。

「さんだーはりけーんっっ!!」

 雄叫びを上げつつ突進したコニーは盗賊達の真正面から『サンダーハリケーン』を喰らわせた。

 コニーの雷撃と呪いの回転攻撃が盗賊達を一気に吹っ飛ばす。そして吹っ飛んだ盗賊達をだいふくの『ダークサイクロップスビーム』が撃ち抜き、ぺろすの『ヘルフレイムバースト』が焼き尽くした。

 盗賊退治は1分かからず終了した。



「…いや、まさかキミ達があんなに強いとは…盗賊達を一気に殲滅するとは思わなかったよ…」
「まぁ、そうですよね。わたし達、見た目で損してますからね~(笑)」

 旅商人達と話しつつ笑うエリス。商人は男性3人、女性2人、少年1人という構成だ。男性2人と女性2人はそれぞれ夫婦で一人身の男性の子が少年だと話してくれた。

「ところで商人さん達はどこへ向かってるんですかね~?」
「交易でペニンスジール帝国に向かってるんだよ。ベニンスジール帝国とウラスジール王国が停戦したんでやっと帝国へ向かおうとしていた矢先に盗賊が出て来てね…」
「そう言えばシルガモレル帝が停戦の話してたね~。どうして急に停戦になったんですか?」

 エリスに問われた商人の一人が答える。

「どうやら世界中のあちこちでかなり強力なモンスターが出るようになったらしいんだよ。それで戦争どころじゃなくなったらしい…」
「…そう言う事でしたか~。強力なモンスターが突然ですか~…」

 そう言いつつ美裸はエリスを見る。

「…マンチラー島以降、どんどん強いのが出て来たよね?わたしもこの前、そこの黒ニュウリンの森でリザードマン?に遭遇したけど…」
「コニーもでっかいつよいアリ、たおしたぞ?」
「…しかもフードを被った変なヤツらも現れたよね~…」

 考える美裸を見てエリスが言う。

「そう言えばヒューガーさんがわたし達を探してたよね?もしかして…」
「…あり得るね~…マンスジーでも出て来てる可能性はあるよね~…」

 そう言いながらスキルを発動させて考えていた美裸がエリスを見る。

「エリス、ちょっとおつかい頼まれてくれるかな~(笑)?」
「…おつかいって何(笑)?」
「念の為にマンスジー領内を確認して来て欲しいんだよね~。もし強いのがいたら殲滅しといて欲しいナリ~(笑)」
「それは良いけどさ、何で美裸は行かないの?」
「わたしはあの国に戻りたくないんだよね~。いまだに思い出すとムカつくし~(笑)」
「あぁ、そう言う事ね(笑)。分かった、わたしが行って確認してくるよ」
「あ、わざわざ歩いて行かなくても良いよ~。マンスジー領内も見えるようになってるからね~(笑)」
「え?マジで(笑)?」
「みら、すごい!!どんどんつよくなる!!」

 驚くコニーを見て笑いながらエリスがミラに問う。

「…ちなみに聞くけど…レベルどこまで上がったのよ…?」
「…328ですけど~(笑)。全能力が底上げされて更に強力になってまーす(笑)」
「…みら、どこまでれべる上がるんだ?コニー、おいつけない…」
「…だよね…。わたしも追い付ける気がしないよ…」

 ドン引きするコニーとエリスの後ろで、会話を聞いていた商人達もドン引きしていた…。

「…この世界にそんなレベルの人間、いるんだ…」

 商人の息子が呟きながら顔を引きつらせていた…。



 旧マンスジーに行きたくない美裸はここでだいふく、コニーとぺろすはエリスの帰りを待つ事にした。

「エリスが戻って来るまで分かりやすい所で待ってるからね~」
「…分かりやすい所ってどこ?こんな所で野営でもするの?」
「エリスさんや~、わたしが野宿なんかする訳ないですがな~(笑)」

 そう言って笑いながら美裸はトコトコとエリスが焼け野原にした黒ニュウリンの森に向かう。

「ここらでいいかな~(笑)」

 そう言うと美裸は旧マンスジー王国から貰って来た離宮を取り出して元の大きさに戻した。

「えええェェェッ!!そんなモノどこで貰ってきたのよッ!?」
「マンスジー王国に落ちてたから貰って来たんですけど~(笑)」
「…美裸、それ落ちてたって言わないんだけど…」
「あははっ(笑)!!みら、すごいっ!!でっかい家だしたっ(笑)!!」

 美裸が出した離宮を見て笑い転げるコニー。エリスも商人達も顔を引き攣らせていた。更に美裸は離宮の周辺の森だけ再生させて離宮を隠した。

「ここで待ってるからね~。もし危険になったら手伝いに向かうからね~」
「分かった。ヒューガーさんと入れ違いになると困るから普通に歩いて行ってくるよ」

 そう言ったエリスは今やスキルのおかげで普通に走っても常人よりも遥かに速い。そして体力にも自信があった。

 しかしそんなエリスを見上げてコニーが言う。

「えりす、ぺろすつれていく。せんとう前につかれるのダメ」
「ばぅっ」

 ぺろすがエリスの前に出てきてしゃがんだ。

「解った。コニー、ぺろす借りていくよ」

 と言う事でエリスはぺろすに乗って旧マンスジーに様子を見に行く事になった。しかしエリスは思った。ここから美裸が攻撃出来るならわたしがおつかい行く必要あるのかな…?

 そう思いつつも、ヒューガーと入れ違いになると悪いのでエリスはぺろすに乗って旧マンスジーに向かった。

 エリスとぺろすが出発した後、時間は既に昼だったので美裸達は旅商人達とお昼を食べて離宮で休憩させてあげる事にした。



 ぺろすにまたがり疾走するエリスが元の三叉路まで戻ると、タイミング良くヒューガーとメガネの侍女が徒歩で北上してくるのが見えた。

 エリスはレベルが大幅に上がった為に視力まで常人を超えていた。かなり離れていたがぺろすに乗っているのですぐに二人に接近する。

 しかし二人が見えない位置から急速接近した為、警戒したヒューガーが戦闘態勢に入っており、エリスは危うく攻撃される所だった。

「…エリスのお嬢ちゃんか…全く、驚かせるなよ…?」

 そう言いつつ、持っていた剣を鞘に納めるヒューガー。

「…いや~、三叉路の所で二人が見えたんでここまで来たんですよ…」

 ぺろすから降りてそう話すエリスに二人とも驚いた。この地点から三叉路までは10キロ以上はある。フリンナ王宮で確かに美裸達のレベルが異常に上がっているのを『鑑定眼』スキルで見たヒューガーだったがにわかには信じられなかった。

 しかしこの距離でヒューガー達が見えたと聞いた事でなんとなくではあったが、その実力が上がっているであろう事を感じた。

「…ところで二人はどこに向かってたんですか?」
「この前、フリンナ王宮でも言っただろう?お前らを探しに向かってたんだよ」
「あぁ、そうでしたね。ところで侍女さんはどうして一緒に来てるんですか?」

 メガネの侍女をチラッと見て問うエリス。

「エリスさん、お久しぶりです。わたしは元々マンスジーのスパイ専門ハンターのフェメリア・スニークという者です。よろしく…」
「えええぇぇッ!?ス、スパイだったんですかッ!?」

 エリスはメガネ侍女の正体を聞いて驚いた。アナルアン王女の最後を見届けたのは美裸だけだったのでエリスはフェメリアの事を知らなかったのだ。


「スパイとして情報収集などをしていたんですよ」
「…そうでしたか。完全に侍女さんだと思ってましたよ…。あ、わたしはエリス・オルディナです、よろしくお願いします…」

 エリスが自己紹介をしていると、ヒューガーが話に入ってきた。

「合流出来たのは良いんだが何故、エリスのお嬢ちゃんと従魔のケルベロスだけなんだ?他の二人と従魔のスライムはどうした?」 

 ヒューガーから問われたエリスがその理由を正直に答える。美裸がいまだにマンスジーに対して良い思っていない事だ。

「…ふむ。そうか…。会いたがってるヤツがいるんだがなぁ…」
「それでヒューガーさんは何故わたし達を探してたんですか?」
「その事なんだが実はな…」

 ヒューガーは旧マンスジー王国の遺跡や鉱山でモンスターが暴走して溢れ出すスタンピード現象について話した。しかも倒しても倒しても現れて、更に少しづつ強くなっている事を説明する。

「…あぁ、そう言う事だったんですか。実はわたし達もフリンナ王宮を破壊する前だったんですが…」

 そう言いつつ、エリスはマンチラー島で遭遇した強力なモンスターと、マンスジー、ベニンスジール、ウラスジールの各森でのモンスターの話をした。

「それで美裸におつかいを頼まれたんですよ。マンスジーで強力モンスターが現れているか確認して来いって…」
「…そうか。それは良いんだがエリスのお嬢ちゃんだけで大丈夫なのか?」
「えぇ、大丈夫です。とりあえず確認、殲滅出来そうならやります。危険そうなら一旦退いて待機、美裸達が応援に来ますので…」

 自信を持ってそう答えるエリスを見るヒューガー。鑑定眼スキルで見るとエリスのレベルは92まで上がっていた。

 そして弓スキル、タガースキルに加えて火炎魔法と岩石魔法を習得している。しかも『魔力造成』などの補助スキルなども獲得。今や称号まで付いているのだ。レベル15でスキルもなく何も出来なかったあのお嬢ちゃんが…。

 ヒューガーが感慨にふける。

「…分った。エリスのお嬢ちゃん、頼むぞ?」
「えぇ、ヒューガーさん行きましょう!!」

 力強く答えるエリス。しかしその瞬間、マンスジー領内から激しい轟音と共に土埃が空高く舞い上がった。

 驚いた3人は急いでマンスジー王都へと向かった。
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