110 / 215
フランジェシカ中編
しおりを挟む
「オリバーったら、あとで説教ね」
「ほんとだな。勝手に個人情報ばらまきやがって」
「自分は女ばかり追いかけてる変態なくせに」
「それなのにリタの気持ちには気づかないドン感ぶり」
「全く救いようのない奴だな」
「ええ、全くよ」
僕らが悪態をついていると。
「え、えっと。その、オリバーとは仲悪かったのか?なんか悪いことしたか?」
とレイはオロオロしだした。
やはり悪い奴ではないのかもしれない。
「いいや。すみません。それで?PVPをしたいと?」
「あ、ああ!!いいのか!?」
僕が質問をすると満面の笑みを浮かべて返事をしてくる。口は悪いが真っ直ぐな人なのかもしれない。
「まぁ一度だけなら。」
「ほんとか!?ありがとう!!」
なんだか調子狂う人だな。真っ直ぐお礼を言われると照れる。
「ところで「俺」って。女性ですよね?」
フランジェシカは申し訳なさそうに聞いてみる。
「んん?あぁ、俺は女だぞ?昔っからこの口調だから20歳になっても治らなくてな!!あ!!リアルの年は内緒な!!あっはっはっは!!あ、でもため口でいいぞ?俺はその辺ゲームの中ではあんまり気にしないからな!!」
「「……」」
まさかの年上だった。まぁよく見れば年上か。口調が少し馬鹿っぽかったので同世代くらいかと思った。
見れば見るほどこの人は黙っていたら綺麗なおねぇさんだ。少し肌が黒いからギャル系にみえる。犬耳をつけていることから獣人だとわかる。
「あ、じゃあやろっか。?」
「おう!!よろしく頼む!!」
まぶしい笑顔だった。
初めにめんどくさいから嘘ついたこと深くお詫びします。心の中で。
僕はメニュー画面からPVPを選ぶ。
「今LVいくつ?」
「ん?25だ。だが遠慮はいらないぞ?」
初めて5日で25はすごいな。
これが新規プレイヤーの救済措置効果か。
僕は自分のLVをいじる。
PVPは様々な仕様があってLVを相手に合わせて下げることが出来る。あげることはできないが。
「おい!?何をしているんだ?」
「何ってLVを下げているんだよ、よし。これで僕も25だ」
「余計なことをするな!!年下に遠慮されたくない」
「その年下の可愛いわがままだと思ってよ」
「む。そうか。年下のわがままを聞いてやるのも、年上の務めか」
僕の切り替えしにしぶしぶ納得する。
訂正だ。
この人はいい人だ。
「でもスキルはなくならないから、ハンデは大きいよ?」
「構わん!!それくらい!!」
「READY」
レイは大盾と片手剣を構え、僕も剣を構える。
ステータスはほぼ五分。
恐らくスピードは僕の勝ち。パワーはレイの勝ちだろう。
「GO!!」
レイはずっしりと盾を構えたまま、突撃してきた。
それは悪手じゃないか?僕は側面に走る。レイは立ち止まらずそのまま横を向く。僕は姿勢を低くして突っ込み、レイの視線の死角に入ろうと盾の正面に立つ。
「シールドバッシュ!」
レイは掛け声と共に盾を前に突っ込んでくる。
それも悪手だ。
僕は走っていた勢いを殺さず横に飛ぶ。そのまま腰に掛けてあったナイフを抜き、レイの左腕目掛け投げる。
「ッックッ!?」
刺さる!!
と思った瞬間レイは一度盾を離し、ナイフをよける。
僕は魔力脚で大盾をけ飛ばす。
そのまま切りかかったがレイは転がりながら盾を掴み構える。
反射神経と、目はいいな。PSプレイヤースキルが高い。LVが上がればかなりの強敵になりそうだ。
「さすが俊足だな。速くてまで追うのがやっとだ」
「まだまだこんなもんじゃなないよ?」
僕は体を左右に振りながら突っ込む。
「ッックッソッ!?」
レイは今度は動かずに盾をずらしうまく剣を捌くが、攻撃には転じられないようだ。だが盾の使い方がうまい。
僕も全くダメージを与えられない。
試しに正面から魔力脚で蹴ってみる。
「シールドバッシュ!!」
死角からの攻撃にも関わらずレイは攻撃を返してくる。僕は体制を崩し、一度後ろに下がる。が、素早く距離を詰められてしまう。
この人うまいな。戦いなれている。
「おい!!なぜスキルを使わない!?私をなめているのか!?」
レイが怒る。
「違うんだ。楽しくって。こんな戦い方がうまい人とは家族以外で久々でさ」
僕は素直にほめる。
「そ…そうか。な、なら仕方ないな!!私も楽しいぞ!!お前は身のこなしと言い、剣捌きと言い素人ではないな!!」
顔を真っ赤にしながらしゃべるレイ。この人20歳なのに褒められてないのかな?
「ジィジの教わったんだ」
「そうか!!お年寄りは大事にしろよ!!」
いい人やん。この人絶対いい人やん。
そう言いながら剣を振るってくる。今度は剣と剣のぶつかり合いだ。
軽く4、5回斬り合う。
うん。こっちは素人だ。なんか鉄パイプ振り回しているように見えてしまう。
「なぁ。楽しいのはわかるがそろそろ本気を出してくれないか?」
見抜かれていたか。あんまり手を抜いても失礼だしな。
「じゃあお言葉に甘えて。家族にしか見せてない奥義を見せてあげる」
「奥義だと!?かっこいいじゃねぇか!!是非見せてくれ!!早く!!」
子供か。はしゃぎすぎだ。
だがこのLVで果たして何秒もつか。この技スキルLV低いとこっちもダメージあるんだよなぁ。
「じゃあ行くよ?」
そう言い、僕は「雷神衣威」を身にまとい、かまいたちを出す。
「なっっ!?」
レイは驚きながら、かまいたちを防ぐが盾を伝い、雷で一瞬動きが止まる。その隙に僕は先ほどと同じように死角に入り右に飛ぶ。
「その手は通じん!!「シールドバッシュ」」
再びシールドバッシユを、今度は斜めにしてくる。
だが僕は素早く逆に飛び、剛力で剣を振るう。レイは僕を見失っている隙に右腕が飛ぶ。
「え?うわ!!」
レイはが驚いている隙に足払いをし、転んだ彼女の喉元に剣を突き付ける。
「まだやる?」
「やるかよ。降参だ」
こうして僕は勝利を収めたのだった。
「いきなり絡んで悪かったな。でも楽しかったぜ!!またやろう!!」
「PVPはあんまり好きじゃないけど。まぁまた機会があったらね」
そう言って握手し、僕らは別れた。もちろんフレ交換はしておいた。
姉妹クラン以外で初めてのプレイヤーのフレンドだ。大事にしなきゃな。不良っぽいけど。
そう言って僕らは森に出発するのだった。
「あったあった。これこれ。セージの葉。それと花もね。これを集めて?」
僕はフランジェシカの指示通りのものを集める。
「これを何に使うか聞いていい?」
「もちろんこれでミドルポーションを造るのよ」
フランジェシカはプレイヤー初のミドルポーションを造るそうだ。
出来たら売ってもらおう。
「ほんとだな。勝手に個人情報ばらまきやがって」
「自分は女ばかり追いかけてる変態なくせに」
「それなのにリタの気持ちには気づかないドン感ぶり」
「全く救いようのない奴だな」
「ええ、全くよ」
僕らが悪態をついていると。
「え、えっと。その、オリバーとは仲悪かったのか?なんか悪いことしたか?」
とレイはオロオロしだした。
やはり悪い奴ではないのかもしれない。
「いいや。すみません。それで?PVPをしたいと?」
「あ、ああ!!いいのか!?」
僕が質問をすると満面の笑みを浮かべて返事をしてくる。口は悪いが真っ直ぐな人なのかもしれない。
「まぁ一度だけなら。」
「ほんとか!?ありがとう!!」
なんだか調子狂う人だな。真っ直ぐお礼を言われると照れる。
「ところで「俺」って。女性ですよね?」
フランジェシカは申し訳なさそうに聞いてみる。
「んん?あぁ、俺は女だぞ?昔っからこの口調だから20歳になっても治らなくてな!!あ!!リアルの年は内緒な!!あっはっはっは!!あ、でもため口でいいぞ?俺はその辺ゲームの中ではあんまり気にしないからな!!」
「「……」」
まさかの年上だった。まぁよく見れば年上か。口調が少し馬鹿っぽかったので同世代くらいかと思った。
見れば見るほどこの人は黙っていたら綺麗なおねぇさんだ。少し肌が黒いからギャル系にみえる。犬耳をつけていることから獣人だとわかる。
「あ、じゃあやろっか。?」
「おう!!よろしく頼む!!」
まぶしい笑顔だった。
初めにめんどくさいから嘘ついたこと深くお詫びします。心の中で。
僕はメニュー画面からPVPを選ぶ。
「今LVいくつ?」
「ん?25だ。だが遠慮はいらないぞ?」
初めて5日で25はすごいな。
これが新規プレイヤーの救済措置効果か。
僕は自分のLVをいじる。
PVPは様々な仕様があってLVを相手に合わせて下げることが出来る。あげることはできないが。
「おい!?何をしているんだ?」
「何ってLVを下げているんだよ、よし。これで僕も25だ」
「余計なことをするな!!年下に遠慮されたくない」
「その年下の可愛いわがままだと思ってよ」
「む。そうか。年下のわがままを聞いてやるのも、年上の務めか」
僕の切り替えしにしぶしぶ納得する。
訂正だ。
この人はいい人だ。
「でもスキルはなくならないから、ハンデは大きいよ?」
「構わん!!それくらい!!」
「READY」
レイは大盾と片手剣を構え、僕も剣を構える。
ステータスはほぼ五分。
恐らくスピードは僕の勝ち。パワーはレイの勝ちだろう。
「GO!!」
レイはずっしりと盾を構えたまま、突撃してきた。
それは悪手じゃないか?僕は側面に走る。レイは立ち止まらずそのまま横を向く。僕は姿勢を低くして突っ込み、レイの視線の死角に入ろうと盾の正面に立つ。
「シールドバッシュ!」
レイは掛け声と共に盾を前に突っ込んでくる。
それも悪手だ。
僕は走っていた勢いを殺さず横に飛ぶ。そのまま腰に掛けてあったナイフを抜き、レイの左腕目掛け投げる。
「ッックッ!?」
刺さる!!
と思った瞬間レイは一度盾を離し、ナイフをよける。
僕は魔力脚で大盾をけ飛ばす。
そのまま切りかかったがレイは転がりながら盾を掴み構える。
反射神経と、目はいいな。PSプレイヤースキルが高い。LVが上がればかなりの強敵になりそうだ。
「さすが俊足だな。速くてまで追うのがやっとだ」
「まだまだこんなもんじゃなないよ?」
僕は体を左右に振りながら突っ込む。
「ッックッソッ!?」
レイは今度は動かずに盾をずらしうまく剣を捌くが、攻撃には転じられないようだ。だが盾の使い方がうまい。
僕も全くダメージを与えられない。
試しに正面から魔力脚で蹴ってみる。
「シールドバッシュ!!」
死角からの攻撃にも関わらずレイは攻撃を返してくる。僕は体制を崩し、一度後ろに下がる。が、素早く距離を詰められてしまう。
この人うまいな。戦いなれている。
「おい!!なぜスキルを使わない!?私をなめているのか!?」
レイが怒る。
「違うんだ。楽しくって。こんな戦い方がうまい人とは家族以外で久々でさ」
僕は素直にほめる。
「そ…そうか。な、なら仕方ないな!!私も楽しいぞ!!お前は身のこなしと言い、剣捌きと言い素人ではないな!!」
顔を真っ赤にしながらしゃべるレイ。この人20歳なのに褒められてないのかな?
「ジィジの教わったんだ」
「そうか!!お年寄りは大事にしろよ!!」
いい人やん。この人絶対いい人やん。
そう言いながら剣を振るってくる。今度は剣と剣のぶつかり合いだ。
軽く4、5回斬り合う。
うん。こっちは素人だ。なんか鉄パイプ振り回しているように見えてしまう。
「なぁ。楽しいのはわかるがそろそろ本気を出してくれないか?」
見抜かれていたか。あんまり手を抜いても失礼だしな。
「じゃあお言葉に甘えて。家族にしか見せてない奥義を見せてあげる」
「奥義だと!?かっこいいじゃねぇか!!是非見せてくれ!!早く!!」
子供か。はしゃぎすぎだ。
だがこのLVで果たして何秒もつか。この技スキルLV低いとこっちもダメージあるんだよなぁ。
「じゃあ行くよ?」
そう言い、僕は「雷神衣威」を身にまとい、かまいたちを出す。
「なっっ!?」
レイは驚きながら、かまいたちを防ぐが盾を伝い、雷で一瞬動きが止まる。その隙に僕は先ほどと同じように死角に入り右に飛ぶ。
「その手は通じん!!「シールドバッシュ」」
再びシールドバッシユを、今度は斜めにしてくる。
だが僕は素早く逆に飛び、剛力で剣を振るう。レイは僕を見失っている隙に右腕が飛ぶ。
「え?うわ!!」
レイはが驚いている隙に足払いをし、転んだ彼女の喉元に剣を突き付ける。
「まだやる?」
「やるかよ。降参だ」
こうして僕は勝利を収めたのだった。
「いきなり絡んで悪かったな。でも楽しかったぜ!!またやろう!!」
「PVPはあんまり好きじゃないけど。まぁまた機会があったらね」
そう言って握手し、僕らは別れた。もちろんフレ交換はしておいた。
姉妹クラン以外で初めてのプレイヤーのフレンドだ。大事にしなきゃな。不良っぽいけど。
そう言って僕らは森に出発するのだった。
「あったあった。これこれ。セージの葉。それと花もね。これを集めて?」
僕はフランジェシカの指示通りのものを集める。
「これを何に使うか聞いていい?」
「もちろんこれでミドルポーションを造るのよ」
フランジェシカはプレイヤー初のミドルポーションを造るそうだ。
出来たら売ってもらおう。
10
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる