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~第一幕~
はじまりの幻夢 Chapter.2
しおりを挟むエジプト領地支配権を掌握した〈ギリシア勇軍〉が首都カイロの領事館と定めたのは、闇暦にて新規建築された神殿であった。
とはいえ、エジプト特有の建築様式ではない。
ギリシア様式たる〈パルテノン神殿〉だ。
多々在るイスラム教祈祷聖堂〈モスク〉を改修再利用する案も無くはなかったが、さすがに見送られた。
宗教的な道徳概念に依る理由ではない。
そうした聖域は〈崇拝神〉の絶対的庇護下に在るからだ。
軽視に手を着けようものなら〈神力〉対〈神力〉の図式に陥り、こちらにもどんな影響が及ぶか分からない。下手をすれば攻城戦紛いの超常決戦も有り得るであろう。速やかに制圧したい思惑から、内戦状況の勃発は好ましくない。藪を突いて戦力を疲弊するぐらいなら文字通り『障らぬ神に──』だ。
そうしたリスクから新規建築する案に落ち着く。
「忌々しいものだな」
墨空に君臨する黒月を睨み据え、現エジプト領主・ペルセウスは毒を零した。
この異常世界の発端となった魔気〈ダークエーテル〉は永続的に空を染め上げ、陽光も聖威も遮蔽に斥ける。
決して明けぬ常闇が構築する世界──それが〈闇暦〉であった。
「天界への帰路は断たれ、こうしてエジプトの統治を担う……か。ゼウスからの勅命とはいえ晴れぬものだ」
「貴方なら適任と見積もられたからでしょう」
背後からの声に振り返れば、豪奢なソファで寛ぐ美女の姿。
卓上の葡萄酒を勝手知ったるで嗜んでいた。
艶やかな赤と波打つ長髪に、色白く細身の肢体。薄布木地のシックなドレスは要所に装飾具の金を煌めかせながらも極端な露出度が豊満な女を強調して目の毒ではある。
「……何だ、メディアか」
「御挨拶ね? あの爆発から救ってあげたのは誰かしら?」
「ああ、解っているさ……感謝しているよ、オマエの転移魔法にはな」
自嘲めいた謝辞を挨拶として正面へと相席するペルセウス。
紀元前に於けるスメンクカーラーの暴走からペルセウスとヘラクレスを救いだしたのは、彼女〝メディア〟であった。
ギリシア神話に語られる高位魔女だ。
叔母に当たる〝キルケ〟もまた高位魔女であるのだから血筋としてはサラブレッドと呼べる。
彼女の転移魔法により両勇者は総てを呑み潰す白光から瞬時にして逃れられる事が出来た。
絶体絶命の窮地にてギリギリながら援軍として間に合ったのである。
「今月増産分の雑兵〈竜牙戦士〉を納品しに来たわ」
「助かる。こればかりは魔術生産だからな……本国の魔術師陣営に頼るしかない」
「このエジプトにも魔術師団を抱えればいいじゃない? 何なら有能そうな魔術師を何人か選抜しておきましょうか?」
「いや、可能な限りはギリシア防衛に回したい。現状に於いてエジプトは安定を見せているが、ギリシアはそうではない。常時、激戦の渦中に在るからな」
ペルセウスは淡い一顧を刻み、晴れぬ憂慮を訊ねてみた。
「で? ギリシアの様子は?」
「進展無し。大怪物〈テュポン〉率いる魔獣勢と、神話時代より復活した〈巨神族〉を交え、三つ巴の膠着状態よ」
「如何に〈ミノタウロス退治の英雄〉とはいえ司令官を任された〝テセウス〟も大変だな」
同じ〈ギリシア神話英雄〉の苦労を偲んで思わず苦笑う。
と、再び精悍は一転に引き締まった。
「やはり俺が戻った方が良くないか?」
「そうなれば、このエジプトの防衛力が低下する」と、肩竦めに諌めるメディア。「わざわざゼウスが貴方……そして、ヘラクレスという一騎当千を揃って此処へ据えたのは、二人だけでも一国戦力に匹敵すると評価しているから」
「それは承知しているが……」
「……貴方が〈エジプト領主〉と派遣された理由は解っているでしょう?」
「……ああ」
暗い抑揚のペルセウス。
思い出すに苦い。
かつて紀元前に消滅した脅威──。
スメンクカーラーが暴走させた呪力解放によって、その存在は消滅した。
が、何時復活しても、おかしくない魔性だ。
況してや現世魔界と化した〈闇暦〉では……。
その為に据えられた監視役にして、最強の防波堤というワケである。
「オリンポスの神々──いや〈大神ゼウス〉は〈終末の日〉が起きるや否や我々〈神話英雄〉を挙って下界に派遣した。現状のように下界が完全遮蔽される前に尖兵として送り込んだ。我々が果たすべき使命は、この闇暦世界を制圧打破して正常な世を取り戻す事。それを為さなければ、我々とて天界には帰れない──この暗雲結界を晴らさねば」
「ま、帰り道への切符を担保にされた使役とも言えるけどねー?」
楽観的に砕けた態度へ軽く皮肉を乗せて、メディアはシフォンケーキを摘まんだ。
的を射た直球にペルセウスは淡い苦笑を返す。
この女の奔放さだから許される。
四角四面な性分たる自分では、到底、口に出せない。
(それにしても……だ)胸中を巡る黙想は再び面持ちを引き締める。(本国ギリシアと同等の戦力をエジプトに割く──それほど危険視しているという事か……アレを)
そして、その使命を負わされた。
正直、肩の荷は重い。
「ところで、ヘラクレスは?」
「さて……な。アイツは根っからの気儘だ。街中をふらつく毎日だよ。それでも他国へ放蕩しないだけマシだがな」
「ふぅん? 相変わらず手の掛かる孫だこと」
あまりにも正論な指摘をされたペルセウスは、ばつ悪く首を振るしかなかった。
石廊に反響する発砲音も空しく!
遠慮無く銃弾をブチ込むも、ヴァレリアとクリスの抵抗は呪怪に対して意味を為さなかった!
分厚い包帯が鎧と機能したか……或いは、そもそも痛覚や恐怖が欠落しているのか……ともかくミイラ男が沈黙する様子は無い。
ただひたすらに無駄弾の浪費だ。
立ち回りを考慮して室内へと誘い込んだが、旗色は芳しくない。
「チィ……だったら!」
休憩に転がしてあった荷物道具から鉈を掴み取ると、ヴァレリアは怪奇目掛けて臆せず駆け出した!
「ヴァレリア? 待て!」
予期せぬ愚策に面食らうクリス!
その動揺も見えぬかのように美影は迷い無く間合いへ飛び込んだ!
「喰らいやがれ!」
振り下ろされる刃!
即興的な剣は生理的忌避を刻む頭部を脳天からカチ割った!
が──「……ォォォオオオ」──効かない!
衝撃に詰まる瞬間こそ止まったが、そのまま何事も無かったかのように活動を継続する。
「クソッタレ! 頭部破壊でくたばる分、まだデッドの方が楽かよ」
歯噛みに巡らせた。
判っていた特性ではあるが……。
(再生死体という点では、どちらも同じだ。しかし、両怪物には決定的な相違点がある。ひとつは〝単獣〟か〝群獣〟かという点。デッドの厄介な性質は尋常ではない物量押しに間違いないが、逆に言えば単体としては然ほど脅威にはならない。対して〈ミイラ男〉は基本的に単体で活動するものの、その諸々妖しげな超常性質は常識外の脅威……とりわけタフネスさは〈怪物〉の内でも指折りだろうさ。二人掛かりとはいえ遠慮したい相手だ)
分析の暇、横凪ぎの豪腕が棍棒と叩きつける!
一転して俊敏な動きであった!
奇襲同然の一撃を、まんまと喰らってしまう!
「カハッ!」
詰まる息に弾き飛ばされる!
怪力を特性とする怪物だけあってアバラ数本は逝った──刹那にそう判断したものの不思議な事にそうした痛みは感じない。
何故か?
「グゥ!」
「クリス!」
痛撃が叩きつける瞬間にはヴァレリアを庇うべく間へと割って入っていた!
逞しい筋骨は華奢な肢体の庇い抱き、その背に無遠慮な暴力を刻み込まれる!
しかし、吹っ飛びながらもクリスは次の瞬間に備えた!
宙で体勢を回転させると、ヴァレリアを慣性の内側へと運ぶ!
二人諸共、石壁に叩きつけられる……が、ヴァレリアのダメージは少ない。せいぜい軽い打撲と擦り傷程度だ。肉の盾──本格的な痛打は総て男が引き受ける。
「痛てて……この跳ね馬! ちったぁ考えろ! 効くワケねぇだろ!」
「知ってる!」
「あぁん?」
「無駄弾を消費しまくるよりはマシだ! 弾丸補填はバカにならねぇんだぞ! この闇暦じゃあな!」
「だからって、オマエが突っ込むな! そういうのは俺の役目だ!」
「アタシは借りを作らねぇ主義だ!」
「もっと〈女〉を大事にしろってんだよ! 怪我したら、どうする!」
「うっ……」
「……いいか? そのために組んだんだからな」
思わず悄った。
「……いつか大怪我すんぞ」
「あ?」
「アタシみたいな跳ねっ返りを庇ってたら、いつか大怪我するからな!」
「上等だよ」と、不敵な笑みで男が立ち上がる。「オマエは俺が守る」
予想外にフェミニストぶりを誇示しやがる。
ただの女好きのクセに……。
だが生憎、こういうのは慣れていない。
だから、ばつ悪く悄った。
そうするしか……知らない。
「……ォォォオオオ」
耳障りな呻きが現実へと強制帰還させる。
「ヘッ、てっきり愚鈍かと思っていたが……間合いでの対応力は、かなり機敏じゃねえかよ?」
「もうひとつ厄介な特徴があるぜ?」
「何だ? ヴァレリア?」
「コイツには、人間同等の〝知能〟が──即ち〝判断力〟があるって点だ。愚鈍な印象に反してな。場当たりな捕食本能に狂う〈デッド〉とは決定的に異なる差違さ」
重い一歩が踏み込まれた。
ズシャリと……。
間合いが迫る。
歩を止める様子は無い。
細糸と張り詰めた緊迫は更に慄然めいて絞まった。
(何考えているか読めねぇな……)
ヴァレリアの観察分析が走る。
こちらを見据えていないはずは無いのだ。
さりながら過剰な乾燥を刻む醜怪な表情からは機微を盗み取る事が出来ない。
(仕掛けるしかねぇだろうよ)
滑らせる目が状況を脳へ教え込む。
(室内幅は一〇メートル弱──ギリ立ち回れているが、バケモンとの攻防を立ち回るに狭い事には変わりない。況してや、アイツの巨躯が邪魔立てる。いっそ素通りに駆け逃げるか? いや、あの愚鈍さからすれば成功率は高いが──)
始末しなければ追われる……どこまでも。
例え、王墓の外へ逃げ仰せたとしても!
例え、街中であっても!
コイツは粘着質に執念深い。
そういう〈怪物〉だ。
始末するしか活路は無い!
視線は相棒を求めた。
曇り無き勇敢は迫る脅威を警戒に睨み据えていたが、微かに陰りが窺えるのは決して恐怖からではないだろう。おそらく先のダメージが鈍く蝕んでいる。
と、勝手知ったるコイツの嗜好からヴァレリアは妙策を閃いた。
「クリス! オマエ、酒持ってるよな!」
「あぁ? 何だ? こんな時に!」
「奢れ」
「何だァ?」
「奢れ!」
正直、何の意味があるのか解らない。
解らない……が、凛然とした美貌は確固たる意思を秘めていた。
充分だ。
ならば乗る選択しかない。
「ほらよ」と、ベルトホルダーの携帯酒瓶を投げ渡す。
五〇〇ミリリットルのウィスキー──多少は心細くはあるものの、まずは充分だ。無い物ねだりを言える状況でもない。
「左右」
「分かった」
ヴァレリアの一言に簡潔な作戦会議を終える。
そして、迷いなく敵へと駆け詰めた!
同時に!
広角に!
「……ォォォオオ」
応戦対象の選択に躊躇が生まれる!
右の男か?
左の女か?
なまじい〝知能〟が裏目に出た。
捕食本能依存のデッドならば生じなかったであろう。ヤツラは〝最後の視認対象〟に場当たりで喰らいつくだけだ。
クリスからのハンドガン射撃!
これで確定した!
「……ォォォオオ」
男を狙って体を捻れば、左側は手薄な背後と開いた。
その隙をヴァレリアは駆け抜ける!
そして、そのまま壁を足場と蹴り跳ね、中空からの奇襲へと転じた!
ヤツの意識はクリスへと傾いている!
隙だらけだ!
先の脳天目掛けて叩きつける酒瓶!
冷却の飛沫に硝子片が砕け散り、アルコールは包帯巻かれの巨躯を濡らした。
「……ォォォオオオ」
呻きに揺らぐ巨体。
ダメージではない。
不覚の奇襲に混乱しただけだ。
が、ヴァレリアにしてみれば計算通り。
着地の片膝から立ち上がると、悠々と仕上げに振り向いた。
「ゴクローサン……歴史の長旅は疲れたろう?」
「……ォォォオオオ」
片手構えのハンドガン。
狙いは頭部──先の斬撃痕。
「労いだ。一杯やってけ」
発砲!
内部からの引火は異形を薪と勢いを育て、みるみると火だるまに染め嘗めた!
「ォォォオオオオオオォォォ…………」
躍り朽ちる断末魔が孕むのは、はたして苦悶か……それとも呪詛か…………。
どちらでもいい。
特に罪悪感も憐憫も涌かない。
キナ臭さが拡散して鼻腔を曇らせた。
燃え崩れた人形を前に、ヴァレリアとクリスは疲労感を殺して立ち尽くす。
「乾燥死体だけあって、よく燃える……か。簡単過ぎて盲点だったな。ま、これだけ包帯グルグル巻いてりゃ、そりゃそうか」
「包帯じゃねぇよ」
「あん?」
「いや、巻いているって意味では〝包帯〟だが……俗に言う〝包帯〟じゃねえ。こいつは〝経帷子〟さ」
「経帷子? って事は……経文をグルグル巻いてるって事か? 全身に?」
「ああ」と、関心薄い回答を置いてヴァレリアは燃え滓を摘まみ拾う。古布には違いなかったが、やはり経文が薄墨の如く滲んでいた。
「何だって、そんな酔狂な?」
「一般的には誤認されているが、そもそも〈ミイラ〉と〈ミイラ男〉は似て異なる。ミイラの場合は埋葬死体の保存目的だから〝包帯〟だが〈ミイラ男〉の場合は〈罰〉であり〈呪い〉だ」
「罰?」
「何らかの理由──或いは禁忌行為──によってエジプト神や王家にとって不敬不遜とされた者が、生きながらに埋葬された成の果てなのさ。そうした経緯から〈不死怪物〉として未来永劫の苦しみに生かされる神罰か、或いは当人の強い未練固執によって再生を果たす。だから『ミイラ製造』の手法を応用しながらも生きながらに埋葬される。それはつまり神罰を与えるのは、同じ〈オシリス神〉だからだ」
「だから〝グルグル〟か?」
「ああ。だが、さっきも言った通り罰──それも残酷な罰だ。そんな経緯だから、当然、存在自体が禍々しい。神罰だけでなく、己の呪怨も含めて……な。そうした禍々しさを発散させないまま内に綴じ込めるべく〝経帷子〟で全身を巻くのさ」
「怪物個体そのものが〝呪念の封印〟ってワケか」
「解釈としては、その通りだ。この〈ミイラ男〉って怪物は存在自体が〈呪い〉であり、また、その〝入れ物〟なのさ」
「けどよ? 何だって〈怪物〉に新生させる? そこまで忌む罪人なら、そのまま殺しちまった方が合理的だろう? 後腐れが無ぇ。こうして〈怪物〉としてウロつかれた方が傍迷惑ってモンだ」
「理由は幾つかある。まず〝オシリス神の庇護に預かれないようにする〟事……それ自体が〝罰〟だ」
「何で?」
「古代エジプト人にとって〈死者の国〉は〝絶対的な畏怖〟であると同時に〝神の恩赦〟だからさ。それを拒絶されたって事は〝未来永劫、行き場も無いまま彷徨する魂と堕ちた〟という事を意味する。転生も叶わぬ恐ろしい罰だよ」
「もうひとつは?」
「文字通り〈怪物〉と堕ちる事さ。が、この辺は解釈が分かれる」
「と、言うと?」
「まず〝神罰〟とする説──次に〝呪怨によって自ら変貌した〟とする説──最後が〝他者の意図によって強制的に〈怪物〉と新生された〟とする説────どれが正解かは不明なのさ。ま、そりゃそうだ。当人達は何も語らない」
「最後のが気になるな? 誰だよ?」
「知るかよ。おそらくケース・バイ・ケースだろ」
「ふ~ん? にしても〈発掘調査隊〉のヤツラも大変だな?」
「何が?」
「いや、毎回毎回、何処の王墓にもコイツが徘徊してやがる。実践派の俺達〈トレジャーハンター〉ですら一苦労なんだから、非戦闘集団のアイツ等の場合は、さぞ……」
「だから〈竜牙戦士〉なんだろうが。発掘調査隊には、必ず〈竜牙戦士〉が警護に同行させられる。何たって〈ギリシア勇軍〉御抱えの組織なんだからな。それも兼ねての駐在配置なのさ」
「ああ、そうか……そうだったな。こりゃまた羨ましい特典で」
とは言いつつも感慨を帯びない皮肉にクリスは肩を竦めた。
その一方で、ヴァレリアは胸中に涌いた不自然さを咬むのである。
「……だが、確かに妙だな」
「あ? 何がだ?」
「根本的な疑問になるが……何故コイツがいる?」
「そりゃ〈王家の墓〉だからだろう?」
「そうじゃねぇ。そもそも〈ミイラ男〉が活動している事自体が不自然なんだよ」
「そうか? 時代は闇暦だぜ? 古今東西の〈怪物〉が実在してるんだ。別におかしくないだろ?」
「いいか? この〈ミイラ男〉ってのは〈デッド〉とは違う。さっきも説明したが、同じ再生死体とは言っても根源が全然異なるのさ。魔気〈ダークエーテル〉の干渉で動き出すワケじゃない。コイツの根源は、あくまでも〈呪い〉だ」
「つまり〈ダークエーテル〉の干渉で受動的に再生したワケじゃない……って?」
「起因としては、この異常世界の理が多少影響しているかもしれないが──超常環境の顕現とかな──けれど、それだけだ。でなきゃ〈ミイラ男〉じゃなく〈デッド〉として再生している。少なくとも〝コイツ等を〈ミイラ男〉として確立させている〈呪い〉が背景に存在し、その支配力によって再活動させられている〟と見て間違いないだろうさ」
「なるほどねぇ? で、誰だ?」
「……知るかよ」
疲労感に蝕まれていなければ、このカボチャ頭をブッ飛ばしていたところだ。
さりながら、ヴァレリアは晴れぬ黙考に浸るのであった。
それは熟考すればするほど不自然な法則である。
(何故〈ミイラ男〉は外へ出ない?)
不自然だ。
無言の回答とばかりに、懐中の〈黄金羽根〉が煌めきを息吹と鳴いた。
人知れずに……。
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