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~第一幕~
潜む牙 Chapter.2
しおりを挟むアメリカ・ダゴタ州──。
かつては文明都市の一端と栄えたこの地は、闇暦顕現時の洗礼によって〝在るべき姿〟へと還っていた。
見渡す限り茫漠たる荒野が拓け、西欧人種によってもたらされた穢れは瓦解した墓石と大地に呑まれている。そこには〈ノースダコタ〉や〈サウスダコタ〉といった州境界は無く、ただひたすらに広大な〈ダコタ〉が新生している。
元来、この地に根を張る〈精霊〉達は、旧暦終末の現世破壊に乗って逆襲を繰り広げた。
単に混乱の光景だけならば、他国同様に〈怪物〉による暴虐と変わらないだろう。
さりながら、理念が異なる。
そもそもが、この地は彼等の地であった。
白人によって蹂躙された故郷を奪還したに過ぎない。
そう、これは侵略ではない。
奪還だ。
こうして回帰的大自然が情景として闇の世界に蘇った。
闇暦には珍しい神聖なる領域〈聖域〉として……。
雄大と聳える岸壁へと立ち、少女は星を見上げた。
慢性的な墨空が支配する現世魔界に於いて、星の瞬きは瘴気の滞留でくすみ喘ぐ。
しかし、この少女の瞳には旧暦と変わらぬ鮮明さと映えた。
荒涼たる強風が吹き昇る。
大自然の息吹が、黒房に束ねたもみあげを梳き撫でた。
纏う鹿革のジャケットが靡き、褐色の肌を高い露出に刻む。
仲間はいない。
家族もいない。
遠き時代のうねりに消えた。
然れど、部族の誇りは強く受け継がれている。
たった独りの〝大衆長〟だ。
勇敢にして誇り高きアメリカン・インディアン〈スー族〉の少女──それが、彼女〝ラリィガ〟であった。
「よぉ、ラリィガ」
不意の呼び掛けにも振り返らず、少女は背後の相手を察知する。
「シュンカマニトゥ? 何?」
「まぁた飽きずに夜空なんざを見上げてよぉ……」
呆れながらにシュンカマニトゥは脇へと歩み添う。
四足獣であった。
コヨーテだ。
しかしながら、その内面は違う。
姿形は寸分狂わず動物の〝コヨーテ〟ながらも、人間同様の知性と心を宿している。
スー族──牽いては〈アメリカン・インディアン〉の伝承に語り継がれた魔性だ。
或いは、彼等の〈神〉でもある。
いずれにせよ〈精霊〉の類──即ち〈獣精〉であった。
「闇暦とかいう世界になっても、星々は変わらねぇな」
ラリィガに倣い、シュンカマニトゥも夜空を仰ぎ眺める。
「アレもか?」
「うん?」
ラリィガが指差す先を注視する。
巨大な単眼を据えた黒い月が居た。
「ああ、アレは違うな。闇暦になってから現れた」
「だろうね」
「ある意味、アレも〈大いなる神秘〉だがな」
ラリィガは旧暦時代の情景を知らない。
それでも、あの不条理は異質に感じていた。
理由も自覚できぬ漠然とした感想だが、何故だが忌々しく憎々しい。無粋な叙情壊しだ。
「ろくに陽も射さないんじゃ〈天日干し肉〉も作れやしない」
辟易を嘆息に乗せ、ラリィガは眼下へと関心を逃がす。
雄大と広がる荒野には一条の川が青く流れる。その生命源へと縋るように、所々に細々とした緑が存在を繋いでいた。
闇暦ながらも、この地はダークエーテルに侵されていない。水質のみならず、地表にも魔気が無かった。
おそらく〈精霊〉の加護だろう。
さすがに〈聖域〉だ。
その果てから黒い侵食が遅々と近付いて来るのが見えた。
不躾な来訪者共だ。
ニューヨークからの侵攻であった。
その名は〈牙爪獣群〉──比較的近年になって旗揚げした新興勢力だ。
「来たね」
動揺すら見せずに平静然と受け止めるラリィガ。
と、突然、明後日の方向から、慌てふためいた男が降って来た!
「おい、大変だぜ! また〈牙爪獣群〉の連中が──」
「もう見えてるよ」
少女は関心薄く簡潔に応えた。
敵影を眺めたまま振り向きもしない。
「ありゃ? こりゃまた……オイラの〈伝令役〉としての面子が、まる潰れだな」
小柄な〈アメリカン・インディアン〉の男であった。
とはいえ〝人間〟ではない。
風采を見れば明らかだ。
その背中からは、八本の〝蜘蛛の脚〟が生えているのだから。
彼もまた〈アメリカン・インディアン〉に広く伝わる存在であった。
名を〈イクトミ〉と云う。
そのまま〈蜘蛛〉の意だ。
旧暦時代から、部族間を跳び繋いで伝令するのが役割であった……が、どうにも頼りにはならない。
臆病で、滑稽で、弱い。
おまけに好色ときたものだ。
いま現在とて、熱い欲情が生足に注がれているのをラリィガは感じている。
薄ら寒い生理的嫌悪。
いつもなら蹴り飛ばしている。
今回は遊んでいる余裕が無いだけだ。
「ったく、しつけぇな……毎回毎回、遠路遙々と。性懲りも無ぇ」
襲来を見据えるシュンカマニトゥが、辟易と零す。
ニューヨークとダコタの距離は、決して近くはない。
その間には、ペンシルヴァニア州・オハイオ州・イリノイ州・アイオワ州……等々の他州が密集に隔てている。当然、それら各州には〈怪物〉が〈領主〉として君臨し、私軍を率いた小競り合いを展開しているはずだ。
にも拘わらず〈牙爪獣群〉は、此処への侵攻を繰り返していた。
その事実が物語るのは二点──。
ひとつは、他国と睨み合いを展開しながらも余力を行使できる程に、強力な勢力という事。
もうひとつは……そこまでして固執する目的と価値を乱しているという事だ。
それを、彼女──ラリィガは独りで退け続けていた。
「行くよ! シュンカマニトゥ!」
「あいよ!」
腰から下げた片手戦斧を手にすると、少女は臆せずに跳んだ!
標高二〇メートルはあろうかという断崖絶壁を!
すかさず後追いに跳ぶ獣!
ただ一人残されたイクトミは、臆病風に身を沈めて見送るだけであった……「御気をつけて~」と。
正面から叩きつける風圧!
息さえ詰まる暴風に晒されながらも、彼女は苦悶の声すら洩らさない!
「我に繋がる総てのものよ!」
部族に伝わる教義を叫んだ!
それは、森羅万象との繋がりを示す理念──〈精霊信仰〉の真髄!
「シュンカマニトゥ!」
凛たる指示に応えるが如く神獣は霊体と化し、軽く宙を旋回に踊る!
そして、少女の身体へと飛び込んだ!
憑霊!
途端、肉体に変質が走る!
メキメキと骨身が軋み、力の迸りを刻んだ!
微々と膨れ上がる体格は、臥る筋肉の覚醒か!
ザワザワと生え繁る黒き体毛──否、獣毛と称すべき野性味!
それは素地の褐色を上腕や腿といった部位だけを艶かしく残し、宛ら部位鎧の如く纏われていく!
鬣と荒れ伸びる黒髪!
獣性を露呈する相貌!
然も〈獣〉!
現形態の彼女は、正しく〈獣人〉であった!
着地までの数秒で変身は完了する!
巨弾と地表を抉る逞しさが、大地の爆砕を散らした!
地平の先を睨み据える鬼気!
敵は未だ視認できる距離にない。
だが、雌獣は殺意に地を蹴った!
正面突撃の奇襲!
主導権は取らせない!
斯くして惨劇は幕を開けた!
単獣と群獣の入り乱れる狂宴であった!
決着は一時間程度か。
荒涼と吹き荒ぶ風に、ラリィガは戦意の高揚を鎮めた。
その傍には、憑霊を解いた〈コヨーテ〉──シュンカマニトゥが従える。
やがて、ひょこひょこと合流した臆病者は「うへぇ? こりゃスゲェや!」と驚嘆を染めた。
地平の見通しに拓けた大地は、血肉の散乱に汚されている。
「心配要らねぇよ。戦いの痕跡は、それほど経たねぇ内に大自然へと還る。赤き血は大地に染み飲まれ、肉片は怪鳥の餌と啄まれてな」と、コヨーテ。
「いや、そいつよりも……オイラが驚いてるのは、その強さだよ。よくも嬢ちゃん一人で、これだけの獣群を、まぁ……」
「主力は見定めたからね。そいつらから真っ先に叩き潰していった」
「主力を?」
「いくら大群勢って言っても、実質に〝核〟と機能するのは数人の主戦力だ。そいつらを殺げば、残るは凡百な烏合の衆……苦も無いよ」
毎度定石としている彼女特有の戦術だ。
事実、圧倒的な強さの前に〈牙爪獣群〉の派遣隊は蜘蛛の子を散らすかのように瓦解した。
然もあらん。
そもそも、ラリィガと彼等では格が違う。
神たる獣精〈シュンカマニトゥ〉を従え、その力を憑霊させる──その特異性も、確かにある。
が、根本的に違うのだ。
何故ならば……。
「今宵は、随分と容赦なく叩き伏せましたね」
穏やかな声音に戦姫は振り向いた。
大きなパイプで紫煙を燻らせながら白い野牛に乗り揺れた黒髪の美女──予想通りの来訪者だ。
取り立てて意表は突かれない。
「やあ」と、フランクな挨拶だけでいい。
そういう関係だ。
「苛立ちでもありましたか?」
軽く惨劇痕を見渡し、黒髪美女は訊うた。
然れども、その抑揚に感慨は含まれていない。
優麗とした物腰に〈聖なるパイプ〉を嗜むだけだ。
「まぁね……コイツら、しつこいから飽きてきた」
「確かに。襲撃期間が短くはなってきていますね」
「前回は二日前だ。最初の頃は一週間に一度程度だったが、段々短くなってきてやがる。ラリィガじゃなくても辟易するよ」と、四足獣からの補足。
「あのよ? オイラ、思うんだが……」怖ず怖ずと蜘蛛男が口を挟む。「いっそ、こっちから討って出るってのは、どうかな? ダメかね?」
「ニューヨークへ……ですか?」
粛然とした麗女の確認に、若干の畏縮を孕みつつも「ああ」と頷いた。
「真っ向から〈牙爪獣群〉と構える……と?」
「このままじゃ終わりが見えねぇ……最悪ならジリ貧だよ。その疲弊を突かれたら、それこそ隣接する〈ミネソタ州〉や〈アイオワ州〉からも侵攻されるかもしれないだろ?」
白野牛の淑女は「フム?」と思案を巡らせた。確かに一理はある。
だが……。
「その間、この〈ダコタ〉はガラ空きになりますが? それこそ隣国勢の好機となるのでは?」
「おっと……別に全軍で攻め入るってワケじゃない。少数精鋭ってヤツだ」
何を云わんとしているかを悟った。
故に、美貌が懸念に曇る。
「ラリィガ……ですか」
「さっきの戦いで、嬢ちゃんは言っていた──大群勢と言っても、実質に〝核〟と機能する戦士を殺げば、残るは凡百な烏合の衆……ってな。それって〈組織〉そのものにも当てはまるんじゃねぇのか?」
要するに、この〝スー族の少女〟を刺客として送り込み、ボスや幹部のみを狙うという奇策──つまりは〝要人暗殺〟だ。
「ねえ、バッフィー?」
ラリィガの気が置けない呼び方に、黒髪美女は微々と淡い苦笑を含む。
彼女だから許される馴れ馴れしさだ。
そうでもなければ、落雷で黒焦げにしている。
「アタシも、イクトミの案に賛成だ。ダメかな?」
「あまり賢明なやり方とは言えませんが……。それに、貴女に何かがあれば、それこそ取り返しがつきません。貴女は、私に選ばれし〈獣精巫女〉なのですから。本分たる使命は、この地に根付く〈獣精〉達を〝長〟として束ね、正しき未来へと導く事……」
「分かってるよ。だけど、こっちは単身。〈牙爪獣群〉は無尽蔵。顛末は、火を見るより明らかだよ」
「フム?」再び算段を秤に掛ける。
「オレも、この件に関してはラリィガに同意だな」
「シュンカマニトゥ? 貴方もですか?」
「そもそも〈牙爪獣群〉の目的は、オレ達〈獣精〉を傘下に従える事だ……例え実力行使によって、多少の犠牲を生んでもな。目的を果たすまでは諦めねぇよ」
「フム……」
「それに、アンタだって忘れたワケじゃねぇだろ? 旧暦開拓時代に、白人共が〈アメリカン・インディアン〉にした仕打ちを……」全員の意味深な視線が、自然とラリィガへと視線が注がれる。「土地を略奪し、民俗文化を滅ぼし、建設ラッシュの我が物顔だ。そして、それを闇暦に於いても繰り返そうとしてやがる。ま、何せ基本的には〝白人発祥の群勢〟だからな……〈牙爪獣群〉は」
本来、北米は〈アメリカン・インディアン〉こそが先住民である。
そこに侵入してきた西欧人によって、土地は詐欺紛いに買収され、或いは武力行使で乗っ取られた。
軍門に下った部族も少なくはない。
斯く云う〈スー族〉とて、そうだ。
例え、不本意であろうとも……。
「なぁ? 〈プテ・サン・ウィン〉よ? 母親代わりのアンタの気持ちも分かるが、もう少しラリィガを信じてやってもいいんじゃねぇかな?」
軟化を試みるイクトミ。
「一緒にいるオレが言うから間違いねぇがな……強いぜ、コイツは? アンタが過保護に思っているよりもな」
経験に裏付けされたシュンカマニトゥの獣眼は、確固たる信頼を理性的に帯びている。
「フム……」
視線で会話する女神と神獣。
彼女〈プテ・サン・ウィン〉は、スー族の伝説に在る女神だ。西欧準拠の訳としては〈ホワイトバッファローウーマン〉と呼ばれもする。
かつて糧たる野牛が獲れずに大飢饉へと陥った際、何処からともなく彼女は訪れた。
そして、スー族へと〈精霊信仰〉の真理を説いたのである。
森羅万象は共存共生によって成り立つ……と。
その信仰の証として、聖なるパイプ〈プテ・ヒンカラ・フフ・チャヌンパ〉を授け、大切に守るように課した。
これは〝天上と地上〟〝男と女〟〝生者と死者〟といった二極一対を繋ぐ象徴であった。
はたして、畏敬に見送られて彼女が去ると、程無くして野牛の群が現れた。
宛ら、自ら進んで贄となるかのように……。
斯くして、スー族は飢饉から救われ、以降は彼女を絶大な守り神と崇拝したのである。
だから……である。
かの〈終末の日〉にて人類淘汰の大災厄が展開する最中、生まれたばかりの赤子を〈プテ・サン・ウィン〉が保護したのは。
そして、自らの〈聖域〉にて育てた──それが〝ラリィガ〟だ。
この少女が通常の年齢経過を負わなかったのは、女神に育てられた事で神気を帯び、半神性化していたからに他ならない。
ともあれ、両者の関係は〝女神と巫女〟〝姉と妹〟〝母と娘〟といった感覚が混在している。
「フム……」
一際大きな紫煙を吐く。
くゆり昇る不定形へと吉凶を乗せ、女神は選択を占った。
彼等〈アメリカン・インディアン〉にとって〈聖なるパイプ〉は単なる嗜好品ではない。
重要且つ神聖な意味を持つ。
森羅万象に見出す大宇宙の絶対真理〈大いなる神秘〉と、現世に生きる物質的な己とを結びつける神託具だ。
物事の善し悪しや吉凶のみならず、あらゆる大事の選択にはコレを通じて〈大いなる神秘〉の意思を仰ぐ。
暫し黙考を刻んだ後、ようやくプテ・サン・ウィンは決断を下した。
「分かりました。許可しましょう。ただし何は無くとも、貴女の生存が第一です。無理はせぬ事。敵わぬと思えたら、素直に退くのですよ?」
「ヤッタ!」
「何か?」
「あー、いやー……何でもないない!」
「ふむ?」
慌てて取り繕うも、ラリィガは内心高揚を噛み締める。
都会というものは初見だ。ワクワクしても仕方無い。
無論、使命が第一だと自覚はしていても……だ。
「そうと決まれば、オイラは一足お先に……ヘヘヘッ」
疾風と消え去るイクトミ。
余韻と残されるのは、残り香程度の微風であった。
この特技に於いては、さすがにラリィガも感嘆を抱く。
「相変わらず速いなぁ、アイツ?」
「それがヤツの性質だからな。長距離移動の速さで叶う〈精霊〉はいない」と、コヨーテ。
「けど、独りで行動させていいのか?」
「寧ろ、善いだろうさ。自由奔放に動き回れた方が、ヤツにしても〝情報〟を拾い集め易いからな。何よりも性格的に集団行動は嫌う」
「連絡を取りたい時は?」
「心配無用さ。有益な情報を掴んだ時には、奴さんから勝手に来る」
釈然としないラリィガの懸念を、四足獣は淡々と汲み解いた。
彼とイクトミは、それこそ旧暦時代からの間柄だ。
熟知している。
「さて……と、オレ達も行くとするか? ラリィガ?」
「だね」
少女と共に踵を返す獣の背に、女神は憂慮を分かつ。
「シュンカマニトゥ、彼女を頼みますよ?」
「言われるまでもねぇな」
応える獣瞳に宿る決意。
慕情を抱くのは、プテ・サン・ウィンだけではない。
彼にしても、赤子の頃から見守り続けた存在である。
父性というヤツだ。
一際高い断崖へと登ると、ラリィガは闇空を仰いだ。
コヨーテの姿は無い。
既に霊体と化して、彼女へと寄り添っているからだ。
凛然が黒月と睨み会う。
狂気へと呑み込むかのような巨眼の威圧感。
さりとも、気丈は折れない。
「我に繋がる総てのものよ!」
一条の落雷!
轟が産み落としたのは、雷光にて形成された巨大な怪鳥!
「ワキンヤン!」
真名を呼ばれると〈獣精〉は旋回を描いて少女へと飛び込んだ!
憑霊変身!
全身から発光が息吹く!
触れる者を拒むかのように帯電が蟲と小躍りした!
生まれるかのように背中から広がるのは、非物質によって織られた電光の翼!
雷光巨鳥〈ワキンヤン〉──英名では〈サンダーバード〉と呼ばれる聖獣。巨翼の羽ばたきは雷鳴を生み、つんざく叫びは稲妻を呼ぶ。
現形態のラリィガは、その強大な〈獣精〉を己が身に宿していた!
憑霊する〈獣精〉によって能力や形態が異なるものへと変わる──それが彼女の〈変身〉である。
そして、これが凡百な〈獣人〉とは根本から異なる理由であった。
呪術性に起因する性質自在な〈変身〉は、如何に〈牙爪獣群〉が欲しようとも得られるものではない。
雷翼が羽ばたく!
天昇に生じる風圧が猛風と化して大地を凪ぎ、神々しさすら感受させる光の姿態は宛ら曙の如く墨空を昇った。
宙天で一間の滞空を刻んだ後、一条の光矢は闇を裂き貫く!
目指すは、摩天楼!
斯くして、スー族の闘姫は飛び立った。
魔獣の群が牙剥く大都会へと……。
夜神冴子が渡米する半月前の出来事であった。
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