天道商店街の端にありますー再生屋ー

光城 朱純

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プロローグ

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「またあの二人か」

「まぁ、今回は少し難しかったかもしれません」

 西日が眩しい夕暮れの商店街。みんなが自由に使って休憩を取れる様にと、商店街のほぼ中央にある広場に設けられた休息スペースに二人で座る。
 明らかに年齢差のあるだろう二人の様子に、商店街を行き交う人がチラチラと訝しげな視線を送って通り過ぎる。
 よりにもよってこんな格好してこなくても。どう見ても老人に見えてしまう彼の姿形を見て、ため息を一つついた。

「次はどうするんだ?」

「そうですねぇ。まだ考えている最中ですけど。もう少しわかりやすいものにしますよ。それでそろそろ終えてもらわないと、私も彼女たちにばかり手をかけてはいられませんので」

「次の対象者も間もなく現れる」

「わかってますって。後ろが詰まってますから、何とかしたいのは私だって同じです」

「終わらせてやればいいではないか?」

「そうは言っても、大した助言もできないんですよ。動きは彼女達に任せるしかないんです」

「だがなぁ」

「特例でも出しますか? そんなことをすれば周りの反発が起きますよ。みんな突破して今があるんですから」

「そんなことはわかっておる」

「でしたら下を向いていないで、次の手を考えてください。あなた様しかできないんですから」

 下を向いたまま、地面に転がっていた小石を足で弄んでいる様子に、ハカリはどっと疲労感が押し寄せてくるのを感じる。

「俺にしかできないかぁ……」

 ボソボソと呟く様子を見れば、ハカリはその口元に勝ち誇った様な笑みを浮かべた。

(もう少しだわ)

「そうですよ。あなた様にしかできません」

 そう言うと彫刻の様に整った自慢の顔に笑顔を作って、彼を慰める様に顔を覗き込んだ。

「そ、そうか! 俺にしかできないもんな」

 照れ隠しの様に勢いよく立ち上がった彼が、ハカリの方へ顔を向けてニヤッと笑いかけた。

「次は、再生屋だ!」

 彼がそう高らかに宣言した次の瞬間、二人の姿は休憩スペースから消え去った。
 後には彼が足で弄んでいた小石だけが、残された。
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