しき神つかい

関谷俊博

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もやもやした黒い煙は、次第にある姿をとっていった。
それを見て、ぼくはぞっとした。それはこれまでに見たことのないものだった。たぶん、景晴の恨みが形となって、現れたものだった。
それは鬼だった。巨大な黒い鬼!
「喰らいつけ!」
景晴が叫ぶと、鬼は牙をむいて、ぼくにおそいかかってきた。ものすごい速さで、宙を飛んでやってくる。
やられる!
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