軌跡旅行

2キセイセ

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デージャ編

15.めんどくさいやつ

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「いや…さっきの民衆の盛り上がり方として、魔族が恨まれてることは本当らしいな」

スペアが言った。

「でも……魔族に恨みを持っている人があんなに集まるのかな……?」

マリンは言った。

「確かに……それに、魔族が人間を支配いるっても…」

俺は疑問を言った。

「………恨まれるよ、仕方ないと思う」

アカリが言った。それも、何かを思い出しているように。

「そうなのか……まあ、今はいいか……」

「うん……そういえば、今日はどこで寝るの?」

マリンが言った。

「……どこか、泊まるところを探す……」

アカリが言った。

「ああ、そうだな……」

俺達は宿を探し始めた。

「うーん……なかなか見つからないな……」

「うむ……もう暗くなってきたしな……」

アカリが時計を見ながら言った。

「ねえ……あそこに宿屋の看板が見えるけど……」

マリンが指差しながら言った。

「おお!あれか!」

「行ってみよう!」

俺達は看板のある建物に向かった。

「こんにちは、宿泊希望の方ですか?」

「はい、部屋空いてますか?」

「はい!空いております!何名様で来られましたか?」

「四人です」

「わかりました!では、こちらへどうぞ!」

案内された部屋に荷物を置き、一息ついた。

「疲れた~」

アカリが伸びをしながら言った。

「そうだな……じゃあ、飯食ったら風呂入って寝るか」

「賛成!」

マリンが言った。

俺たちが部屋で休憩していると、2回、ノックが鳴った。

「おおっ、あなた達の部屋はここか~」

ドアを開けると、そこには、めんどくさいやつがいた、名前は…えっと…ドスラーだ、ドスラーがいた。

「はい…」

「では、失礼するよ~」

「おい、勝手に入るな!」

スペアが叫んだ!

「おぉ~怖い……そんな怒らないでください……」

「はぁ……なんの用だよ?」

俺はため息混じりに聞いた。

「いやー見えたんですよね、その角」

「それがなんだ?」

「魔族は排除、わかります?」

「……おお……」
俺は動揺した。怖すぎる。人間だからかな…

「つまり……消えろってこと」

「はあ!?」

スペアがキレ気味に言った。

「ちょっと、待ってくれ」

俺は二人の間に割って入った。

「なんですか?まさか、庇おうなんてしてませんよね?」

ドスラーが睨んできた。

「いや、違うんだ……俺達、これからウィーダムに向かうんだけどさ…その…なんだ…あれだ…!」

俺は必死に言葉を考えた。

「……?何言ってんの?」

ドスラーの声は1トーン低くなった…俺はこいつを警戒しなければならないことを察した。

「まあ、とにかく……俺達、行くから……邪魔しないでくれ」

「まぁまぁそう言わずに、争いたくはないし……私達の組織の説明でも受けてくださいよ」

「いや……大丈夫です」

「遠慮なさらずに……さあ、聞きなさい!」

「ちょっ……まっ……」

俺達は無理やり聞かされることに。

「ふぅ……これでよし!では、説明を始めましょう!」

「はい……」

長い長い説明会が始まろうとしている…一刻も早く寝たい…
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