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情報収集と推理〜後編〜
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アリエッサと話したことが頭が少しスッキリした。そして、ヘッズオブドラゴンのラウンジに戻るとアンとエッジに出会う。
「おお、戻っていたか。せっかくだからチームMTGをしようか」
「俺はLV10としては特にすべきことはなかったな。LV3としては色々動いていたが…… まあ落ち着いたら話すよ」
「はい、わかりました。では、私からお話ししますね」
アンから現在のクエストの説明を受ける。
「私は今、最近来たLV7相当の盗賊の調査をしています。何でも非合法の薬や魔道具を持ち込んでばら撒いているとか。現時点では親玉まで辿り着くことが出来ておらず、怪しい人物の尾行にとどまっています」
「例の盗賊か。サクラの治安を目指すのは勘弁してほしいな」
「ええ、とっとと捕まえたいです。が、かなり狡猾な奴でなかなか姿を見せません」
「わかった。引き続きよろしく頼む」
「じゃあ、次は俺だな。俺はお偉いさんの孫が魔物狩りをしたいということでその警護だ。お偉いさんに恩を売るのも大事だとはわかってるけど…… 流石に気を遣って疲れたよ」
エッジは子守のようだ。防御の達人であるエッジは護衛や警護の仕事が多い。ポイント稼ぎに助かっている。
「それは面倒だな…… よくやってくれてるよ、ありがとう。引き続き頼むな」
「ああ、まあ後3日だから頑張るよ」
「最後は私ですね。私はキキという歌姫がサクラを訪問する予定があるのですが、訪問に向けて警備計画の全体像を構想しています。非常に重要なイベントだそうで、完璧な計画が求められとり時間がかかりそうです」
アリエッサは大変そうな仕事をしているな。俺は「お疲れ」と肩をたたいた。
そういえば、ゴーストを呼び出す魔道具を買っているやつがいたな。アンに大丈夫か確認しておこう
「そういえばアンに聞きたいんだが、ゴーストってどれくらいの強さなんだ? そんな魔物を呼び出す魔道具があるらしいんだが、やばいものかどうか気になってな」
「ゴーストは基本的に無害です。そもそも触れることができないんですよ。ゴーストの少し上の形態がグールになります。そしてさらに強いのがアンデットです。アンデットは強い個体だとレベル5相当になると言われていますね」
「そうか、ありがとう。ゴーストを生み出す魔道具を買った知り合いがいてな。盗賊と関係あるかと思って聞いてみたんだが」
「ありがとうございます。珍しい魔道具ではありますが違法ではないので…… 関係あるかはわからないですね」
「了解だ。ちなみにアンが魔法で生み出すのはアンデットなのか?」
「全然違います。アンデットは周りに負の魔力を撒き散らす害悪です。私はネクロマンサーなので死霊を呼び起こします。一緒にしないでください」
違いはよくわからないが、怒られた。
「ちなみにゴーストやグール、アンデットといった魔物は満月の夜にその力が最大になります。その時のアンデットで最強の個体がLV5のようですね。滅多に遭遇する魔物ではありませんが」
「へー、さすがアン。詳しいな。ぱっと見今も満月だが、今日がピークなのか?」
「いえ、今日は満月ではないです。ピークは……3日後の夜だと思います」
「へー、月ってもっと大きくなるんだな」
俺達はそんな会話をしつつ、チームMTGを終了した。今日は疲れたから早く寝よう。
考えごとをしすぎたせいか、朝いつもより早く目が覚めた。まだ朝日も出ていない。しかし目が覚めてしまった。俺は外を散歩することにした。
「あ、ナタリー」
「えっと……どなたですか?」
しまった。今、変身していない。しかし幸いなことにLV10のカミトであることにも気づかれていないようだ。適当に誤魔化すしかない。
「ナタリーがいない、という友達からの捜査依頼があって探してたんだ。どこに行ってたんだ?」
「ああ、メアリーね。心配性なんだから…… ちょっと墓参りにね。ついでに考え事をしていたの」
「こんな時間に一人墓参りか?墓地はグールみたいな魔物が出るから一人で行かない方がいいぞ。とりあえず友達が心配しているから早く戻るんだ」
「わかった、気をつける」
そういうとナタリーは一人早足で去っていった。こんな夜中に墓参り? 俺は疑問に思いながらも散歩を続けた。
歩きながら俺は考える。今回の件、LV7相当の盗賊がサクラに来たというタイミングと一致している。これは偶然か? いや、偶然ではないだろう。彼らが来たことによって何かが持たらされたに違いない。
では何が持たらされたのか? アン曰く「薬物や魔道具」が持ち込まれたと言われている。わざわざ大量に殺害したということは何かが必要だったんだろう。
何が必要だったのか?そこでヴェラが血を生贄にゴーストを生み出す魔道具を購入したと話していたことを思い出す。血を生贄にゴーストを生み出す気だったのか? いや、もしかするともっと強い魔物を生み出すつもりだったのかもしれない。
なぜか理由はわからない。ただ、「魔道具への生贄」として冒険者を殺害した可能性があると俺は考えた。ただ、左手は既に警察によって回収されている。生贄にできないよな……
気づくとすっかり朝になっていた。俺は最近恒例の、銀の雫に朝ごはんを食べに行く。
「お、カミトじゃん。どう?なんか新しい情報あった?
銀の雫で、俺はメアリーに遭遇した。
「おお、おはよう。いや、俺は色々推理を考えているところだよ。そっちはどうだ?」
俺は現状考えていることを説明した。
「面白いね。関連あるからは……新しい情報という意味では、一つ。左手はどれも傷跡があったらしいよ。小さな傷だけど、殺される前についた傷っぽい。それが共通点だって」
なるほど。俺達は朝ごはんを終え、一緒にクエスト集合場所へ向かった。今日も平和にクエストを終える。もうクエストの完了が近づいてきたようだ。
「おお、戻っていたか。せっかくだからチームMTGをしようか」
「俺はLV10としては特にすべきことはなかったな。LV3としては色々動いていたが…… まあ落ち着いたら話すよ」
「はい、わかりました。では、私からお話ししますね」
アンから現在のクエストの説明を受ける。
「私は今、最近来たLV7相当の盗賊の調査をしています。何でも非合法の薬や魔道具を持ち込んでばら撒いているとか。現時点では親玉まで辿り着くことが出来ておらず、怪しい人物の尾行にとどまっています」
「例の盗賊か。サクラの治安を目指すのは勘弁してほしいな」
「ええ、とっとと捕まえたいです。が、かなり狡猾な奴でなかなか姿を見せません」
「わかった。引き続きよろしく頼む」
「じゃあ、次は俺だな。俺はお偉いさんの孫が魔物狩りをしたいということでその警護だ。お偉いさんに恩を売るのも大事だとはわかってるけど…… 流石に気を遣って疲れたよ」
エッジは子守のようだ。防御の達人であるエッジは護衛や警護の仕事が多い。ポイント稼ぎに助かっている。
「それは面倒だな…… よくやってくれてるよ、ありがとう。引き続き頼むな」
「ああ、まあ後3日だから頑張るよ」
「最後は私ですね。私はキキという歌姫がサクラを訪問する予定があるのですが、訪問に向けて警備計画の全体像を構想しています。非常に重要なイベントだそうで、完璧な計画が求められとり時間がかかりそうです」
アリエッサは大変そうな仕事をしているな。俺は「お疲れ」と肩をたたいた。
そういえば、ゴーストを呼び出す魔道具を買っているやつがいたな。アンに大丈夫か確認しておこう
「そういえばアンに聞きたいんだが、ゴーストってどれくらいの強さなんだ? そんな魔物を呼び出す魔道具があるらしいんだが、やばいものかどうか気になってな」
「ゴーストは基本的に無害です。そもそも触れることができないんですよ。ゴーストの少し上の形態がグールになります。そしてさらに強いのがアンデットです。アンデットは強い個体だとレベル5相当になると言われていますね」
「そうか、ありがとう。ゴーストを生み出す魔道具を買った知り合いがいてな。盗賊と関係あるかと思って聞いてみたんだが」
「ありがとうございます。珍しい魔道具ではありますが違法ではないので…… 関係あるかはわからないですね」
「了解だ。ちなみにアンが魔法で生み出すのはアンデットなのか?」
「全然違います。アンデットは周りに負の魔力を撒き散らす害悪です。私はネクロマンサーなので死霊を呼び起こします。一緒にしないでください」
違いはよくわからないが、怒られた。
「ちなみにゴーストやグール、アンデットといった魔物は満月の夜にその力が最大になります。その時のアンデットで最強の個体がLV5のようですね。滅多に遭遇する魔物ではありませんが」
「へー、さすがアン。詳しいな。ぱっと見今も満月だが、今日がピークなのか?」
「いえ、今日は満月ではないです。ピークは……3日後の夜だと思います」
「へー、月ってもっと大きくなるんだな」
俺達はそんな会話をしつつ、チームMTGを終了した。今日は疲れたから早く寝よう。
考えごとをしすぎたせいか、朝いつもより早く目が覚めた。まだ朝日も出ていない。しかし目が覚めてしまった。俺は外を散歩することにした。
「あ、ナタリー」
「えっと……どなたですか?」
しまった。今、変身していない。しかし幸いなことにLV10のカミトであることにも気づかれていないようだ。適当に誤魔化すしかない。
「ナタリーがいない、という友達からの捜査依頼があって探してたんだ。どこに行ってたんだ?」
「ああ、メアリーね。心配性なんだから…… ちょっと墓参りにね。ついでに考え事をしていたの」
「こんな時間に一人墓参りか?墓地はグールみたいな魔物が出るから一人で行かない方がいいぞ。とりあえず友達が心配しているから早く戻るんだ」
「わかった、気をつける」
そういうとナタリーは一人早足で去っていった。こんな夜中に墓参り? 俺は疑問に思いながらも散歩を続けた。
歩きながら俺は考える。今回の件、LV7相当の盗賊がサクラに来たというタイミングと一致している。これは偶然か? いや、偶然ではないだろう。彼らが来たことによって何かが持たらされたに違いない。
では何が持たらされたのか? アン曰く「薬物や魔道具」が持ち込まれたと言われている。わざわざ大量に殺害したということは何かが必要だったんだろう。
何が必要だったのか?そこでヴェラが血を生贄にゴーストを生み出す魔道具を購入したと話していたことを思い出す。血を生贄にゴーストを生み出す気だったのか? いや、もしかするともっと強い魔物を生み出すつもりだったのかもしれない。
なぜか理由はわからない。ただ、「魔道具への生贄」として冒険者を殺害した可能性があると俺は考えた。ただ、左手は既に警察によって回収されている。生贄にできないよな……
気づくとすっかり朝になっていた。俺は最近恒例の、銀の雫に朝ごはんを食べに行く。
「お、カミトじゃん。どう?なんか新しい情報あった?
銀の雫で、俺はメアリーに遭遇した。
「おお、おはよう。いや、俺は色々推理を考えているところだよ。そっちはどうだ?」
俺は現状考えていることを説明した。
「面白いね。関連あるからは……新しい情報という意味では、一つ。左手はどれも傷跡があったらしいよ。小さな傷だけど、殺される前についた傷っぽい。それが共通点だって」
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