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34 シャルロッテとの養子縁組願いは丞相閣下に却下される
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面談を願って丞相閣下に使者を遣わしたが、よもや、
すぐに会いたいと言ってくるとは思わなかった、
翌日の昼時、皇宮翡翠の間で面談がかなった、 僕、シェアラ、そしてロッテの三人
相手方は丞相閣下と紋章官のジョゼフ・リスター男爵
「さて両伯爵、養子縁組願いの件だが、済まんが許可できん、
理由は紋章官殿に説明させよう」
「フェルリンド伯爵、サザランド伯爵、紋章官のジョゼフ・リスター男爵です、」
「「・・」」
「説明させていただきます、ずばり年齢です、養父養母となるものはどちらも
20歳を超えていること、このように決められております、したがって
申すまでもなく」 「いや、わかりました、願いは取り下げます。」
「そうですか、それが取り下げることはできませんので」
「そうなんですか、どうしろとおっしゃいます?」
「願いは記録され却下されたということです、」 まさかのバツイチ?
「このクッキーはおいしいの」 「「「「・・・」」」」
「この子と一緒に暮らすことはかないませんか?」
「一緒に暮らすことは問題ありません、後見人としてならですが
しかし被保護者を養子縁組で嫡子にできないことにより、
後見するならば確固たる貴族としての地位を与えうるもの
これが前提です」「地位があるなら保護される必要はなさそうですが」
「 年端もいかぬものはそうは参りますまい、被後見人が何らかの理由で
財産などを相続した状態で養子縁組などをした場合の財産保全も理由です。
そこで一つ提案がございます、フェルリンド伯爵のもう一つの爵位
ネスレ子爵ですが、それをシャルロッテ様に 襲爵するという手がございます」
「変じゃありませんか?それにネスレ子爵は丞相閣下が」「いやいや
そういう前例はたくさんございます 公爵閣下が終生男爵位を持つとか
皇子が子爵位を持つなど、それに今はフェルリンド伯爵もネスレ子爵なわけで
その跡継ぎとなるわけでして全く問題などありません、
つまり、これは形式を作ったのです、養女にはできなかったが
フェルリンド伯爵の後嗣であるという形式」
ん?王女ってばれてる?
「ロッテ、お外歩いてみたいの」丞相閣下 うなずいておられる
「ヤーローお兄ちゃんのクッキー少しちょうだい なの」
そういうとロッテはクッキーをハンカチで包むとポッケに入れた
自由だ・・・
「ヤーローがんばってね、丞相閣下
ちょっとロッテとお散歩してきますね」「え え?」ここにも自由人がいる
「やた~ ロッテお外なの」「・・・・・」
「フェルリンド伯爵、失礼ながらシャルロッテ様に鑑定を掛けさせていただきましたが」
「そう、 そうだよね 必要だったんだろうし 構わなかったよ」
「まさしくシズ王国の第三王女様であらせられます。」
「伯爵は 鑑定反射や隠蔽のことはご存知ですか?」
「反射? 隠蔽・・・・ 知りませんが」
「そうですか シズ王国の第三王女様は隠蔽した方がよさそうですが
隠してよいなら私が隠蔽して差し上げますが」
「そうですね、出来ることなら隠したいです、では男爵
戻ってきたらさっそく」
僕はすっかりぬるくなった紅茶を一気に飲み干した、
「忘れておった、ヤーロー、いやフェルリンド伯爵、明後日、同じ時間 6の鐘だな
もう一度皇宮に来てくれ、これが召喚状だ、いや未開封のままでよい
単なる通行証だ、部屋は芙蓉の間、今度はお主一人だ」
「良ければ いかようなご用件かを・・」「今は言えぬな、すまんが」
「ただいまなの、 お花きれ~だったの」「よかったね」
俺は紋章官に小さくうなずく なんの予兆も結果も感知できなかった
しかしロッテを鑑定してみると
国籍 無し 女 5歳 シャルロッテ
健康体、 やや空腹 恩恵 非表示とする
脂汗が出る、僕が鑑定されたらやばい・・・・ 強く願う 鑑定反射!
ロッテの恩恵は僕には見えていなかったのに、
わざわざ非表示って、男爵には見えたんだ・・・
やばいやばいやばい、
「お兄ちゃん、 おなかがすいたの」 さっきクッキー食べたでしょう
「そうだな、今日の面談はこのくらいにいたそう、両伯爵、今日はこれで、
そうそう 襲爵の件だが届け出だけでよいぞ」
「丞相閣下、今日はありがとうございます、紋章官殿も手間を掛けましたね」
ロッテちゃん、おなかがすいたの素直にと言ってくれたな
どこか途中で食べてゆくか?
「ときに紋章官殿、ぶしつけだが、近くに旨い店は無いかな
帝都はまだ不案内で」「伯爵閣下、私のことは是非ともジョーとお呼びください」
「そうであるか? では私もヤーローで」「いやいや それはいかに何でも
それはともかくうまい店との評判のキンコン館がありますが
私も時たま行きます」「キンキン館?」「いえ キンコン館で」
「ありがとう、行ってみよう」
皇宮を出て大通りをウマ車で行くとすぐ近くにキンコン館はあった
馬鹿でかい看板に 皇室御用達 【金崑館】
護衛騎士、馭者とメイドにどこか近くで食べて来いと金貨を渡し
店に入った、正装だし、馬車の紋章もあるので
そのまま案内される、皇宮近くだと、文字通り石を投げたら
伯爵子爵に当たると揶揄されるほど貴族が多いのだし店員も
なれたものだろう、丸い卓子に案内されシェアラ、ロッテ
僕の順で椅子を引かれ、「今日はどのようなご注文でしょう?」
「店のおすすめを頼む、」「お飲み物は何がよろしいでしょう」
「それもおすすめで」「この子にはなるべく早くな」
ヤーロー かなり我儘である、
きたきた、練った小麦粉で包んだ小さな巾着のようなのが
木の丸い小鉢に入っている うんおいしそうだ
ロッテの席にまっすぐ小鉢が向かってコトリと置かれる
と思ったが中央のやや高い部分に置かれた、
給仕が小皿にとりわけロッテの前においてくれる、
ロッテは二本の細い棒のようなものを片手で持つと
その棒でつかみ黒い汁につけるや否や パクっと 口の中に
「んん」幸せそうな顔になって「しょうろんぽうはおいしいの」
「お小さいお客様は小籠包をご存じとは、驚きました、
ハシの使い方もお見事でございます。」
「あっ、これは失礼いたしました」そういうと一礼して下がっていった、
僕とシェアラは顔を見合わせる
食べたことあるんだ、 ロッテの故郷の料理かな
「ロッテちゃん 食べたことあるんだ?」
「うん、おいしいの」
やがて僕らの料理もやってきた、一段高いところに
たくさんの料理が並ぶ、曰く
鶏とカシュウナッツの四川唐辛子炒め
すぶた
酸辣湯麺
あんかけやきそば
五目チャーハン
紹興酒
上の方の台は回転するようだ、取り皿に取ろうとすると
ロッテに怒られた、
「おにいちゃん立ったらだめなの、台は反対に回しちゃダメなの」
「ごめんごめん、ロッテちゃん詳しいね」
「ふつうなの」「注意するのがロッテでよかったよ」
マナー勉強して出直しだな」「そうねえ、まさかの中華とは
こないだヤーローに言った別大陸のお国料理よ」「そっかあ、でもおいしいね」
「そうね、我が国の料理は総じて素朴だから」
「うん、そのせいもあってすぐおなかがいっぱいになるかな」
大満足で店を出るとウマ車が目の前に居た、
午後から何しようかな? 「シェアラは午後から本店?」
「ええ、そう」「じゃあロッテは僕が一緒でいいかな?」
「そうねえ、お願いできる?」「喜んで」
「ってことで、ロッテ 午後からお兄ちゃんと遊ぼうか」
「えーーーー? お兄ちゃん 遊ぶの? おかしいの」
「変かな?」「おっきいのに おかしいの」
「じゃあさ、ロッテちゃんはまずお昼寝して
起きたらお勉強かな?」「お お べんきょう? やなの」
「お勉強の嫌いなロッテちゃんかあ、シェアラが悲しむかなあ」
「ロッテ、おべんきょしないと お姉ちゃん 泣くの?」
「泣くかも」 「う お おべんきょ する の」
「でも、今日はお兄ちゃんと遊ぼうか」
「うん! なの! お兄ちゃんとあそんであげるの」
「何して遊ぶ?」「だるまさんがころんだ なの ロッテ得意なの」
「へ???」 ダルマサンガコロンダ???・・・・
タイトル変更しました
※襲爵・先代の爵位を受け継ぐこと。
すぐに会いたいと言ってくるとは思わなかった、
翌日の昼時、皇宮翡翠の間で面談がかなった、 僕、シェアラ、そしてロッテの三人
相手方は丞相閣下と紋章官のジョゼフ・リスター男爵
「さて両伯爵、養子縁組願いの件だが、済まんが許可できん、
理由は紋章官殿に説明させよう」
「フェルリンド伯爵、サザランド伯爵、紋章官のジョゼフ・リスター男爵です、」
「「・・」」
「説明させていただきます、ずばり年齢です、養父養母となるものはどちらも
20歳を超えていること、このように決められております、したがって
申すまでもなく」 「いや、わかりました、願いは取り下げます。」
「そうですか、それが取り下げることはできませんので」
「そうなんですか、どうしろとおっしゃいます?」
「願いは記録され却下されたということです、」 まさかのバツイチ?
「このクッキーはおいしいの」 「「「「・・・」」」」
「この子と一緒に暮らすことはかないませんか?」
「一緒に暮らすことは問題ありません、後見人としてならですが
しかし被保護者を養子縁組で嫡子にできないことにより、
後見するならば確固たる貴族としての地位を与えうるもの
これが前提です」「地位があるなら保護される必要はなさそうですが」
「 年端もいかぬものはそうは参りますまい、被後見人が何らかの理由で
財産などを相続した状態で養子縁組などをした場合の財産保全も理由です。
そこで一つ提案がございます、フェルリンド伯爵のもう一つの爵位
ネスレ子爵ですが、それをシャルロッテ様に 襲爵するという手がございます」
「変じゃありませんか?それにネスレ子爵は丞相閣下が」「いやいや
そういう前例はたくさんございます 公爵閣下が終生男爵位を持つとか
皇子が子爵位を持つなど、それに今はフェルリンド伯爵もネスレ子爵なわけで
その跡継ぎとなるわけでして全く問題などありません、
つまり、これは形式を作ったのです、養女にはできなかったが
フェルリンド伯爵の後嗣であるという形式」
ん?王女ってばれてる?
「ロッテ、お外歩いてみたいの」丞相閣下 うなずいておられる
「ヤーローお兄ちゃんのクッキー少しちょうだい なの」
そういうとロッテはクッキーをハンカチで包むとポッケに入れた
自由だ・・・
「ヤーローがんばってね、丞相閣下
ちょっとロッテとお散歩してきますね」「え え?」ここにも自由人がいる
「やた~ ロッテお外なの」「・・・・・」
「フェルリンド伯爵、失礼ながらシャルロッテ様に鑑定を掛けさせていただきましたが」
「そう、 そうだよね 必要だったんだろうし 構わなかったよ」
「まさしくシズ王国の第三王女様であらせられます。」
「伯爵は 鑑定反射や隠蔽のことはご存知ですか?」
「反射? 隠蔽・・・・ 知りませんが」
「そうですか シズ王国の第三王女様は隠蔽した方がよさそうですが
隠してよいなら私が隠蔽して差し上げますが」
「そうですね、出来ることなら隠したいです、では男爵
戻ってきたらさっそく」
僕はすっかりぬるくなった紅茶を一気に飲み干した、
「忘れておった、ヤーロー、いやフェルリンド伯爵、明後日、同じ時間 6の鐘だな
もう一度皇宮に来てくれ、これが召喚状だ、いや未開封のままでよい
単なる通行証だ、部屋は芙蓉の間、今度はお主一人だ」
「良ければ いかようなご用件かを・・」「今は言えぬな、すまんが」
「ただいまなの、 お花きれ~だったの」「よかったね」
俺は紋章官に小さくうなずく なんの予兆も結果も感知できなかった
しかしロッテを鑑定してみると
国籍 無し 女 5歳 シャルロッテ
健康体、 やや空腹 恩恵 非表示とする
脂汗が出る、僕が鑑定されたらやばい・・・・ 強く願う 鑑定反射!
ロッテの恩恵は僕には見えていなかったのに、
わざわざ非表示って、男爵には見えたんだ・・・
やばいやばいやばい、
「お兄ちゃん、 おなかがすいたの」 さっきクッキー食べたでしょう
「そうだな、今日の面談はこのくらいにいたそう、両伯爵、今日はこれで、
そうそう 襲爵の件だが届け出だけでよいぞ」
「丞相閣下、今日はありがとうございます、紋章官殿も手間を掛けましたね」
ロッテちゃん、おなかがすいたの素直にと言ってくれたな
どこか途中で食べてゆくか?
「ときに紋章官殿、ぶしつけだが、近くに旨い店は無いかな
帝都はまだ不案内で」「伯爵閣下、私のことは是非ともジョーとお呼びください」
「そうであるか? では私もヤーローで」「いやいや それはいかに何でも
それはともかくうまい店との評判のキンコン館がありますが
私も時たま行きます」「キンキン館?」「いえ キンコン館で」
「ありがとう、行ってみよう」
皇宮を出て大通りをウマ車で行くとすぐ近くにキンコン館はあった
馬鹿でかい看板に 皇室御用達 【金崑館】
護衛騎士、馭者とメイドにどこか近くで食べて来いと金貨を渡し
店に入った、正装だし、馬車の紋章もあるので
そのまま案内される、皇宮近くだと、文字通り石を投げたら
伯爵子爵に当たると揶揄されるほど貴族が多いのだし店員も
なれたものだろう、丸い卓子に案内されシェアラ、ロッテ
僕の順で椅子を引かれ、「今日はどのようなご注文でしょう?」
「店のおすすめを頼む、」「お飲み物は何がよろしいでしょう」
「それもおすすめで」「この子にはなるべく早くな」
ヤーロー かなり我儘である、
きたきた、練った小麦粉で包んだ小さな巾着のようなのが
木の丸い小鉢に入っている うんおいしそうだ
ロッテの席にまっすぐ小鉢が向かってコトリと置かれる
と思ったが中央のやや高い部分に置かれた、
給仕が小皿にとりわけロッテの前においてくれる、
ロッテは二本の細い棒のようなものを片手で持つと
その棒でつかみ黒い汁につけるや否や パクっと 口の中に
「んん」幸せそうな顔になって「しょうろんぽうはおいしいの」
「お小さいお客様は小籠包をご存じとは、驚きました、
ハシの使い方もお見事でございます。」
「あっ、これは失礼いたしました」そういうと一礼して下がっていった、
僕とシェアラは顔を見合わせる
食べたことあるんだ、 ロッテの故郷の料理かな
「ロッテちゃん 食べたことあるんだ?」
「うん、おいしいの」
やがて僕らの料理もやってきた、一段高いところに
たくさんの料理が並ぶ、曰く
鶏とカシュウナッツの四川唐辛子炒め
すぶた
酸辣湯麺
あんかけやきそば
五目チャーハン
紹興酒
上の方の台は回転するようだ、取り皿に取ろうとすると
ロッテに怒られた、
「おにいちゃん立ったらだめなの、台は反対に回しちゃダメなの」
「ごめんごめん、ロッテちゃん詳しいね」
「ふつうなの」「注意するのがロッテでよかったよ」
マナー勉強して出直しだな」「そうねえ、まさかの中華とは
こないだヤーローに言った別大陸のお国料理よ」「そっかあ、でもおいしいね」
「そうね、我が国の料理は総じて素朴だから」
「うん、そのせいもあってすぐおなかがいっぱいになるかな」
大満足で店を出るとウマ車が目の前に居た、
午後から何しようかな? 「シェアラは午後から本店?」
「ええ、そう」「じゃあロッテは僕が一緒でいいかな?」
「そうねえ、お願いできる?」「喜んで」
「ってことで、ロッテ 午後からお兄ちゃんと遊ぼうか」
「えーーーー? お兄ちゃん 遊ぶの? おかしいの」
「変かな?」「おっきいのに おかしいの」
「じゃあさ、ロッテちゃんはまずお昼寝して
起きたらお勉強かな?」「お お べんきょう? やなの」
「お勉強の嫌いなロッテちゃんかあ、シェアラが悲しむかなあ」
「ロッテ、おべんきょしないと お姉ちゃん 泣くの?」
「泣くかも」 「う お おべんきょ する の」
「でも、今日はお兄ちゃんと遊ぼうか」
「うん! なの! お兄ちゃんとあそんであげるの」
「何して遊ぶ?」「だるまさんがころんだ なの ロッテ得意なの」
「へ???」 ダルマサンガコロンダ???・・・・
タイトル変更しました
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