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16歳になりました
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フリードが騎士団長になりどれくらい経っただろうか。
フリードとジョーカーに会えなくなり数ヶ月が経過していた。
相変わらず俺はアル様の婚約者だ。
本当はアル様が学園を卒業したらアル様に相応しい婚約者を用意する筈だったのにお見合いは次々と失敗しているらしい。
これはたまたまトイレに入っていた時に話し声と共に使用人達が話しているのを聞いたからだ、皆トイレの前で噂するの好きなんだな。
俺は良かったのかよく分からず、今まで通り平凡な生活を送っている。
アル様が俺の部屋の前で当たり散らすのも相変わらずでそれは毎回怖くてスノーと一緒に怯えていた。
俺はフリードから貰った手紙を最後にこの家を出る事にした。
義母には学園の寮に入ると嘘を付いて……そうしなきゃきっと家を出る許可は降りないとフリードは手紙に書いていた。
義母はフリードを大切にしているのはフリードを見る目とアル様を見る目を見ていれば分かる。
そんな大事なフリードと一緒に住むなんてきっと許してもらえないだろう。
寮も止められると思っていたが、学園ではホワイト家とは無関係を装う事が学園に通わせてくれる条件だった。
学園に通うのは義務だから通う事には反対はしていなかったし、俺もホワイト家との関係は誰にも言うつもりはない。
だから家から通って誰かに見られる事を避けるためにホワイト家から通うのは義母も嫌なのだろう。
まだ俺を泥棒扱いしていて義母や使用人の目が冷たいが何も実害はなかったからかそれほど大事にしていないのか、俺があれを見ても何も理解していないバカだと思われているのか真実はよく分からないが俺をずっと監禁しておく気はないそうだ。
確かに俺はチラッとしか見ていないからよく分かっていない。
……人工聖騎士…その言葉だけでヤバい事は分かるがゲームになかった要素だからどうする事も出来ない。
フリード達ももう卒業して知り合いがいない学園だが期待半分、不安半分だった。
俺は入院している時、テレビでしか学校を見た事がない。
だから学校がどういうものか知らず楽しみだった。
不安はその学校がこの世界の学校という事だ。
この世界は魔力階級社会、学園も例外ではなく…むしろ下級魔法使いにとって居心地が悪いようだった。
ヒロインへのいじめや差別も酷いものだし、それを体感するのが怖かった。
…でもそんな事言ってられないのも事実だ。
頑張ろうと一度も着ていない制服を見つめながらカバンに詰め込む。
一番に見せると約束しているからその時に初めて着ようと思っている。
まだ学園は始まらないが一週間前から寮に入れるらしくて寮に入らないが俺も一週間前に家を出る事に決めていた。
フリードの部屋の穴はフリードが俺に最後に会ったあの日の帰りに塞いでいったからもう外に繋がる空間はない。
初めて来た時のような普通の部屋に戻った。
あの時はこんな関係になるなんて考えてもいなかった、何だか不思議だな。
お世話になった部屋にお辞儀をしてスノーと共に部屋を出た。
使用人達は普通にいつも通りの仕事をしていて俺はその横を通りすぎて早足で玄関に向かう。
途中でアル様にあったら怖いからせっかくアル様が次のお見合いの日の話を使用人達の会話を盗み聞きして苦労してやっと分かったその日に家を出ていこうと思っていたから帰って来る前に早く行こう。
アル様は俺の事が嫌いだから物理で八つ当たりをするから怖いんだよな。
家を出て、フリードの応援に行ったあの日以来の空気を思いっきり吸い深呼吸した。
やっと自由になれるんだと思うと感動する、まるで鳥籠から羽ばたいた鳥のようだと思ったら大袈裟だろうか。
確かフリード達は街のよろず屋の前で待ってるって言ってたよな。
改めてこんなにゆっくりと街を見るのは初めてでいろんなお店があるなと見ていた。
レストランからいいにおいがするな、朝食を食べて来なかったからかお腹が空いてきたな。
あ、あそこの店にあるぬいぐるみ可愛い!…ってもう16歳なのにさすがにぬいぐるみで喜ぶのは変だよな。
そう思いつつもチラチラ見ていた。
「イリヤ!」
大好きな声が聞こえて振り返るとフリードとジョーカーが手を振っていた。
俺も大きく手を振り駆け寄る。
周りにいる通行人の人達はフリード達をチラチラと見ていた。
そりゃあ騎士団長や副騎士団長が一緒にいるからそりゃあ目立つか。
就任式というのをやったらしく、俺は行けなかったが窓から覗いただけでも盛り上がりは凄かった。
でも正直聖騎士に対しての盛り上がりではないと感じた。
伝説とも言われている聖騎士が我が王都に現れたらお祭りどころの騒ぎではない。
しかし普通に賑わっているだけだと感じた。
フリードは自分が聖騎士だと言っていないのだろう。
俺がいないと覚醒出来ないから薔薇の刺青がない今、言っても信じてくれる人はいないだろう。
フリードが言わないと決めたのなら俺も言わない。
チラッとジョーカーを見つめる。
ジョーカーも覚醒させたいけど条件が分からないから今はどうする事も出来ない。
ジョーカーは俺を見て首を傾げていた。
「なんだ?キスしてほしいのか?」
「…へぁ!?」
「街のど真ん中で何言ってんだ」
ジョーカーの不意打ちに変な声が出てしまった。
フリードがジョーカーを押し退けなかったらキスされていたかもしれない。
……それもいいかもしれないけど、フリードの言った通り流石に人目があるところはダメだよね。
フリードとジョーカーに挟まれて歩き出す。
荷物を持ってくれると言うが流石に悪いからと断った。
数ヶ月はとても長かったんだなと二人を見てそう思った。
18歳でまだ聖騎士の力に慣れていない二人だったけど今はすっかり大人びてかっこよさも増していた。
俺はあまり変わっていなくてちょっと落ち込む。
俺だって男だし、やっぱり男らしい男に憧れる。
勉強の合間に筋トレとかやっていたが、いまいち筋肉が付いたようには感じない。
もっと広いところでやった方がいいなと薄い腕を見ながらそう思う。
三人と目的の場所に向かって歩き出す。
フリードとジョーカーに会えなくなり数ヶ月が経過していた。
相変わらず俺はアル様の婚約者だ。
本当はアル様が学園を卒業したらアル様に相応しい婚約者を用意する筈だったのにお見合いは次々と失敗しているらしい。
これはたまたまトイレに入っていた時に話し声と共に使用人達が話しているのを聞いたからだ、皆トイレの前で噂するの好きなんだな。
俺は良かったのかよく分からず、今まで通り平凡な生活を送っている。
アル様が俺の部屋の前で当たり散らすのも相変わらずでそれは毎回怖くてスノーと一緒に怯えていた。
俺はフリードから貰った手紙を最後にこの家を出る事にした。
義母には学園の寮に入ると嘘を付いて……そうしなきゃきっと家を出る許可は降りないとフリードは手紙に書いていた。
義母はフリードを大切にしているのはフリードを見る目とアル様を見る目を見ていれば分かる。
そんな大事なフリードと一緒に住むなんてきっと許してもらえないだろう。
寮も止められると思っていたが、学園ではホワイト家とは無関係を装う事が学園に通わせてくれる条件だった。
学園に通うのは義務だから通う事には反対はしていなかったし、俺もホワイト家との関係は誰にも言うつもりはない。
だから家から通って誰かに見られる事を避けるためにホワイト家から通うのは義母も嫌なのだろう。
まだ俺を泥棒扱いしていて義母や使用人の目が冷たいが何も実害はなかったからかそれほど大事にしていないのか、俺があれを見ても何も理解していないバカだと思われているのか真実はよく分からないが俺をずっと監禁しておく気はないそうだ。
確かに俺はチラッとしか見ていないからよく分かっていない。
……人工聖騎士…その言葉だけでヤバい事は分かるがゲームになかった要素だからどうする事も出来ない。
フリード達ももう卒業して知り合いがいない学園だが期待半分、不安半分だった。
俺は入院している時、テレビでしか学校を見た事がない。
だから学校がどういうものか知らず楽しみだった。
不安はその学校がこの世界の学校という事だ。
この世界は魔力階級社会、学園も例外ではなく…むしろ下級魔法使いにとって居心地が悪いようだった。
ヒロインへのいじめや差別も酷いものだし、それを体感するのが怖かった。
…でもそんな事言ってられないのも事実だ。
頑張ろうと一度も着ていない制服を見つめながらカバンに詰め込む。
一番に見せると約束しているからその時に初めて着ようと思っている。
まだ学園は始まらないが一週間前から寮に入れるらしくて寮に入らないが俺も一週間前に家を出る事に決めていた。
フリードの部屋の穴はフリードが俺に最後に会ったあの日の帰りに塞いでいったからもう外に繋がる空間はない。
初めて来た時のような普通の部屋に戻った。
あの時はこんな関係になるなんて考えてもいなかった、何だか不思議だな。
お世話になった部屋にお辞儀をしてスノーと共に部屋を出た。
使用人達は普通にいつも通りの仕事をしていて俺はその横を通りすぎて早足で玄関に向かう。
途中でアル様にあったら怖いからせっかくアル様が次のお見合いの日の話を使用人達の会話を盗み聞きして苦労してやっと分かったその日に家を出ていこうと思っていたから帰って来る前に早く行こう。
アル様は俺の事が嫌いだから物理で八つ当たりをするから怖いんだよな。
家を出て、フリードの応援に行ったあの日以来の空気を思いっきり吸い深呼吸した。
やっと自由になれるんだと思うと感動する、まるで鳥籠から羽ばたいた鳥のようだと思ったら大袈裟だろうか。
確かフリード達は街のよろず屋の前で待ってるって言ってたよな。
改めてこんなにゆっくりと街を見るのは初めてでいろんなお店があるなと見ていた。
レストランからいいにおいがするな、朝食を食べて来なかったからかお腹が空いてきたな。
あ、あそこの店にあるぬいぐるみ可愛い!…ってもう16歳なのにさすがにぬいぐるみで喜ぶのは変だよな。
そう思いつつもチラチラ見ていた。
「イリヤ!」
大好きな声が聞こえて振り返るとフリードとジョーカーが手を振っていた。
俺も大きく手を振り駆け寄る。
周りにいる通行人の人達はフリード達をチラチラと見ていた。
そりゃあ騎士団長や副騎士団長が一緒にいるからそりゃあ目立つか。
就任式というのをやったらしく、俺は行けなかったが窓から覗いただけでも盛り上がりは凄かった。
でも正直聖騎士に対しての盛り上がりではないと感じた。
伝説とも言われている聖騎士が我が王都に現れたらお祭りどころの騒ぎではない。
しかし普通に賑わっているだけだと感じた。
フリードは自分が聖騎士だと言っていないのだろう。
俺がいないと覚醒出来ないから薔薇の刺青がない今、言っても信じてくれる人はいないだろう。
フリードが言わないと決めたのなら俺も言わない。
チラッとジョーカーを見つめる。
ジョーカーも覚醒させたいけど条件が分からないから今はどうする事も出来ない。
ジョーカーは俺を見て首を傾げていた。
「なんだ?キスしてほしいのか?」
「…へぁ!?」
「街のど真ん中で何言ってんだ」
ジョーカーの不意打ちに変な声が出てしまった。
フリードがジョーカーを押し退けなかったらキスされていたかもしれない。
……それもいいかもしれないけど、フリードの言った通り流石に人目があるところはダメだよね。
フリードとジョーカーに挟まれて歩き出す。
荷物を持ってくれると言うが流石に悪いからと断った。
数ヶ月はとても長かったんだなと二人を見てそう思った。
18歳でまだ聖騎士の力に慣れていない二人だったけど今はすっかり大人びてかっこよさも増していた。
俺はあまり変わっていなくてちょっと落ち込む。
俺だって男だし、やっぱり男らしい男に憧れる。
勉強の合間に筋トレとかやっていたが、いまいち筋肉が付いたようには感じない。
もっと広いところでやった方がいいなと薄い腕を見ながらそう思う。
三人と目的の場所に向かって歩き出す。
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