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最後なんて言わせない
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俺、また死んだのかな…だってあんな深さの穴に落ちたら普通無傷じゃいられないよ。
それに何だか暖かい、天国ってこんなに暖かったっけ?
パラパラと顔になにかが落ちる。
なんだろうこれ……砂?
そこで意識を覚醒させて目を開けた。
「…じ、ジョーカー!」
「やっと目、覚ましたな」
俺を膝の上に乗せて覆い被さるように至近距離にジョーカーの顔があり驚いた。
ジョーカーの頬に触れるとぬるっとした感触がして手が震える。
恐る恐る手のひらを見ると手が真っ赤になっていた。
影でジョーカーの顔が暗くてよく見えなかったが頭から頬に向かって血が垂れていた。
よく見たら俺を抱き締めている腕も服が赤くなって染み出している箇所がある。
もしかして俺を守るために…
「ご…ごめんなさい…俺が…」
「…なにが?」
「何ってその傷…」
「むしろイリヤには感謝してる」
感謝?こんな時に何を言っているんだ。
俺を責める事はあっても感謝する事なんてないだろ。
もしかしてジョーカー、変な感じに頭でも打ったのではないかと真剣に思う。
「イリヤに守護を付けてたのは分かっていたんだが、イリヤが怪我をすると思ってとっさにな」とジョーカーは苦笑いした。
そうだった、俺にはジョーカーの守護があったんだ、普通の怪我にも効果があるとは思わなかった。
俺だってジョーカーと立場が逆でも同じ事をしたと思う。
「イリヤが俺の手を掴んでくれたから少しだけ守護の力が俺にも発動したんだ、普通ならとっくに死んでたよ」
「……本当?」
「あぁ、ありがとう…イリヤ」
元々はジョーカーの力だけどジョーカーを守ってくれて良かった。
でも、これからどうしよう…上を見上げてもよじ登れる高さではない。
それにさっきから砂がパラパラと落ちてきている、もしかして崩れそうなのかもしれない。
ジョーカーも上を見上げる。
他に道がないか見渡すが何もなさそうだ。
ジョーカーは大怪我をしているし俺がおぶって登るしかない。
「イリヤ」
「ん?何?」
「俺が君を風魔法で上まで運ぶ」
ジョーカーは怪我をしているのにそんな事をして傷口が開かないか心配だった。
ジョーカーの話によればこの広場はだいぶ昔に地面が脆く危なくなり封鎖されていたそうだ。
しかし今回は被害を抑えるためにとっさにこの広場にやってきたそうだ。
だから風圧で穴が開いたんだ。
俺が先に行き助けを呼ぶ作戦だろうか、でもジョーカーを一人に出来なかった。
……なんだろう、物凄く嫌な予感がする。
「ジョーカー置いてなんて行けないよ」
「砂が落ちてきてるのが分かるだろ、もうすぐ崩れてきたコンクリートや砂が落ちてくる…危ないんだ」
「だから…」というジョーカーに思いっきり首を横に振った。
ジョーカーの話だともうすぐここは上から砂やコンクリートが落ちて埋まってしまうだろう。
だとしたら俺を出すために風魔法なんか使ったらギリギリ俺は出せるだろうがジョーカーはそのまま…
俺が助けを呼ぶ余裕はないだろう。
そんなのダメだ、一緒に逃げないと意味がない。
ジョーカーはずっと嫌だと首を振る俺を優しく認めていた。
「イリヤ、俺は君に長生きしてほしいだけなんだ」
「俺だってジョーカーに生きててほしいんだ!!」
「脇腹が痛いんだ、だから俺は自分の足で上手く立てない」
ジョーカーにそう言われ脇腹に目をやると落ちた時に岩かなにかで擦ったのか脇腹が血で滲んでいる。
ジョーカーは生きる事を諦めて俺だけ逃がそうとしている。
勿論俺に一人だけ逃げるなんて選択肢はないからどうやったら二人助かるか考える。
きっと聖騎士になれれば助かるのだろう。
でもどうやったら聖騎士になれるか分からない。
俺はジョーカーの頬の血を袖で拭う。
「…イリヤ、最後にお願い聞いてほしい」
「………最後とか、言わないでよ」
「エッチしたい」
俺は唖然とした顔でジョーカーを見つめていた。
こんな時に冗談を言ってる場合か!?
ジョーカーは俺を和ませようとしているのだろうか。
傷口に触れないように壊れ物を扱うように優しく抱き締めた。
俺は最後になんてしたくない、ジョーカーともっと一緒にいろんな思い出がほしい。
なんでこんな時に力になってくれないんだよ、聖騎士の力は人々の幸せを守る力じゃないのか?
「出れたらいっぱいしてあげるから、だから一緒に帰ろうよ」
「…イリヤ、でも俺は」
「ジョーカーは聖騎士なんだから助かるよ!!」
涙を流しながらやけくそになりそんな事を口走った。
フリードの時とは違い、何の説明もなくそんな事を言ったからジョーカーは全く信じていなくて「俺は聖騎士じゃない」と言われた。
また予知夢がどうとかジョーカーに説明すればいいのか?でもジョーカーが信じてくれるか分からなかった。
フリードはすぐに信じてくれたが俺の目を見てまっすぐ違うと口にするジョーカーは証拠を見せないかぎり信じるとは思えなかった。
ジョーカーはもう一度「俺は聖騎士じゃない」と続けた。
違う、違う…そうじゃない……君は…
「俺は今ないものより今ある力でイリヤを助けたい」
「で、でも聖騎士の力があれば」
「聖騎士は望んで手に入れるものではない」
それは分かってる、聖騎士は潜在的な力なんだ…望んで手に入れられるほど甘くはない。
でもジョーカーは潜在的力がある、手を伸ばせば掴めるんだ。
それをジョーカーに信じこますためにどう言えばいいのか俺には分からなかった。
ジョーカーは俺の肩を掴んだ。
手に力を込めている、まさか…
俺は拒否するようにジョーカーにしがみついて首を横に振った。
「嫌だ嫌だ!一人で行きたくない!」
「…イリヤ」
それに何だか暖かい、天国ってこんなに暖かったっけ?
パラパラと顔になにかが落ちる。
なんだろうこれ……砂?
そこで意識を覚醒させて目を開けた。
「…じ、ジョーカー!」
「やっと目、覚ましたな」
俺を膝の上に乗せて覆い被さるように至近距離にジョーカーの顔があり驚いた。
ジョーカーの頬に触れるとぬるっとした感触がして手が震える。
恐る恐る手のひらを見ると手が真っ赤になっていた。
影でジョーカーの顔が暗くてよく見えなかったが頭から頬に向かって血が垂れていた。
よく見たら俺を抱き締めている腕も服が赤くなって染み出している箇所がある。
もしかして俺を守るために…
「ご…ごめんなさい…俺が…」
「…なにが?」
「何ってその傷…」
「むしろイリヤには感謝してる」
感謝?こんな時に何を言っているんだ。
俺を責める事はあっても感謝する事なんてないだろ。
もしかしてジョーカー、変な感じに頭でも打ったのではないかと真剣に思う。
「イリヤに守護を付けてたのは分かっていたんだが、イリヤが怪我をすると思ってとっさにな」とジョーカーは苦笑いした。
そうだった、俺にはジョーカーの守護があったんだ、普通の怪我にも効果があるとは思わなかった。
俺だってジョーカーと立場が逆でも同じ事をしたと思う。
「イリヤが俺の手を掴んでくれたから少しだけ守護の力が俺にも発動したんだ、普通ならとっくに死んでたよ」
「……本当?」
「あぁ、ありがとう…イリヤ」
元々はジョーカーの力だけどジョーカーを守ってくれて良かった。
でも、これからどうしよう…上を見上げてもよじ登れる高さではない。
それにさっきから砂がパラパラと落ちてきている、もしかして崩れそうなのかもしれない。
ジョーカーも上を見上げる。
他に道がないか見渡すが何もなさそうだ。
ジョーカーは大怪我をしているし俺がおぶって登るしかない。
「イリヤ」
「ん?何?」
「俺が君を風魔法で上まで運ぶ」
ジョーカーは怪我をしているのにそんな事をして傷口が開かないか心配だった。
ジョーカーの話によればこの広場はだいぶ昔に地面が脆く危なくなり封鎖されていたそうだ。
しかし今回は被害を抑えるためにとっさにこの広場にやってきたそうだ。
だから風圧で穴が開いたんだ。
俺が先に行き助けを呼ぶ作戦だろうか、でもジョーカーを一人に出来なかった。
……なんだろう、物凄く嫌な予感がする。
「ジョーカー置いてなんて行けないよ」
「砂が落ちてきてるのが分かるだろ、もうすぐ崩れてきたコンクリートや砂が落ちてくる…危ないんだ」
「だから…」というジョーカーに思いっきり首を横に振った。
ジョーカーの話だともうすぐここは上から砂やコンクリートが落ちて埋まってしまうだろう。
だとしたら俺を出すために風魔法なんか使ったらギリギリ俺は出せるだろうがジョーカーはそのまま…
俺が助けを呼ぶ余裕はないだろう。
そんなのダメだ、一緒に逃げないと意味がない。
ジョーカーはずっと嫌だと首を振る俺を優しく認めていた。
「イリヤ、俺は君に長生きしてほしいだけなんだ」
「俺だってジョーカーに生きててほしいんだ!!」
「脇腹が痛いんだ、だから俺は自分の足で上手く立てない」
ジョーカーにそう言われ脇腹に目をやると落ちた時に岩かなにかで擦ったのか脇腹が血で滲んでいる。
ジョーカーは生きる事を諦めて俺だけ逃がそうとしている。
勿論俺に一人だけ逃げるなんて選択肢はないからどうやったら二人助かるか考える。
きっと聖騎士になれれば助かるのだろう。
でもどうやったら聖騎士になれるか分からない。
俺はジョーカーの頬の血を袖で拭う。
「…イリヤ、最後にお願い聞いてほしい」
「………最後とか、言わないでよ」
「エッチしたい」
俺は唖然とした顔でジョーカーを見つめていた。
こんな時に冗談を言ってる場合か!?
ジョーカーは俺を和ませようとしているのだろうか。
傷口に触れないように壊れ物を扱うように優しく抱き締めた。
俺は最後になんてしたくない、ジョーカーともっと一緒にいろんな思い出がほしい。
なんでこんな時に力になってくれないんだよ、聖騎士の力は人々の幸せを守る力じゃないのか?
「出れたらいっぱいしてあげるから、だから一緒に帰ろうよ」
「…イリヤ、でも俺は」
「ジョーカーは聖騎士なんだから助かるよ!!」
涙を流しながらやけくそになりそんな事を口走った。
フリードの時とは違い、何の説明もなくそんな事を言ったからジョーカーは全く信じていなくて「俺は聖騎士じゃない」と言われた。
また予知夢がどうとかジョーカーに説明すればいいのか?でもジョーカーが信じてくれるか分からなかった。
フリードはすぐに信じてくれたが俺の目を見てまっすぐ違うと口にするジョーカーは証拠を見せないかぎり信じるとは思えなかった。
ジョーカーはもう一度「俺は聖騎士じゃない」と続けた。
違う、違う…そうじゃない……君は…
「俺は今ないものより今ある力でイリヤを助けたい」
「で、でも聖騎士の力があれば」
「聖騎士は望んで手に入れるものではない」
それは分かってる、聖騎士は潜在的な力なんだ…望んで手に入れられるほど甘くはない。
でもジョーカーは潜在的力がある、手を伸ばせば掴めるんだ。
それをジョーカーに信じこますためにどう言えばいいのか俺には分からなかった。
ジョーカーは俺の肩を掴んだ。
手に力を込めている、まさか…
俺は拒否するようにジョーカーにしがみついて首を横に振った。
「嫌だ嫌だ!一人で行きたくない!」
「…イリヤ」
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