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決戦の…時?
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最終決戦の神グラフィックを思い浮かべていると、急に扉が叩かれる。
ドンッ ドンッ ドンッ
ひぃぃい怖すぎ!もっとやさしく叩いてよ!
「誰だ?私に何か用か?」
そう威圧的に聞くとキィ…と音を立てて扉が開く。その向こうにいたのは…
(レベル100の…ラルトだ…!)
対面しただけでその強さをひしひしと感じる。これがレベル100なのか…。しかし、そんな思いを押し殺し、ひょうひょうと告げる。
「あぁ、勇者か。生きてたんだな。ゴキブリ並の生命力だ。」
「……」
しかし勇者は何も話さない。不審に思い、周りにバリアを貼ろうとすると直後、粉々に割れて砕け散った。
(なっ……!!どういうことだ?)
ふとラルトを見ると彼は棒立ちのままである。
……そんなまさか…。
言葉を失っていると、目の前のラルトが急に消えた───直後左脇腹に強烈な痛みが走る。
蹴っ飛ばされたと認識できたのはその数秒後だった。
「…は…。」
本当に何も、手も足も出ない。さっきの蹴りも予測出来なかったし反応できなかった。降参したいのを堪えて立ち上がる。
「嫌だねぇ。何も言わずに先制攻撃なんて…。私だったらそんな薄汚い攻撃しないな。」
「そうか。ではラルト、攻撃させていただく。」
その直後、沢山のクナイ状の魔力が真上に生成される。
防ごうと思い、盾を出そうとしたが、それまでまた砕け散り、たくさんのクナイが身体に刺さる。
「ぐっ…。かはっ、……。」
(痛い!痛すぎる!頼むラルト!一思いにやってくれ!)
「どう?痛い?可哀想に。そんな傷、俺しか直せないよ…。」
(クッソ!ちゃんと口プ力も身につけてる!)
こんなことを言われてしまったら本当に僕に勝ち目が無くなってしまう。口プ力だけは勝っていたのに!?いや勝ち目なんてあるわけないんだけど。
「そりゃあザンネンだ!ちなみにもう1つザンネンなお知らせだ。こんな傷、私でも直せるということについてなんだが。」
嘘です。治せませんでした。なんか特殊な魔法で回復阻害されました。
何とか悪あがきで外傷部分だけを治す。
しかしラルトは直せていないのが分かっているのかわかっていないのか、そんなことは何処吹く風でこちらを見つめている。
「嘘でしょ。全然直せてない。そんなこと言っちゃダメでしょ!」
子供を叱るようなその口調に僕の身体が、ノアが反応する。
「そんなくだらないこと言ってるくせに私のことは殺せないのかい?中はどうだか知らんが少なくとも外傷はもうないが?」
そういうとラルトも火が付いたのか伝説の剣を構えた。
ドンッ ドンッ ドンッ
ひぃぃい怖すぎ!もっとやさしく叩いてよ!
「誰だ?私に何か用か?」
そう威圧的に聞くとキィ…と音を立てて扉が開く。その向こうにいたのは…
(レベル100の…ラルトだ…!)
対面しただけでその強さをひしひしと感じる。これがレベル100なのか…。しかし、そんな思いを押し殺し、ひょうひょうと告げる。
「あぁ、勇者か。生きてたんだな。ゴキブリ並の生命力だ。」
「……」
しかし勇者は何も話さない。不審に思い、周りにバリアを貼ろうとすると直後、粉々に割れて砕け散った。
(なっ……!!どういうことだ?)
ふとラルトを見ると彼は棒立ちのままである。
……そんなまさか…。
言葉を失っていると、目の前のラルトが急に消えた───直後左脇腹に強烈な痛みが走る。
蹴っ飛ばされたと認識できたのはその数秒後だった。
「…は…。」
本当に何も、手も足も出ない。さっきの蹴りも予測出来なかったし反応できなかった。降参したいのを堪えて立ち上がる。
「嫌だねぇ。何も言わずに先制攻撃なんて…。私だったらそんな薄汚い攻撃しないな。」
「そうか。ではラルト、攻撃させていただく。」
その直後、沢山のクナイ状の魔力が真上に生成される。
防ごうと思い、盾を出そうとしたが、それまでまた砕け散り、たくさんのクナイが身体に刺さる。
「ぐっ…。かはっ、……。」
(痛い!痛すぎる!頼むラルト!一思いにやってくれ!)
「どう?痛い?可哀想に。そんな傷、俺しか直せないよ…。」
(クッソ!ちゃんと口プ力も身につけてる!)
こんなことを言われてしまったら本当に僕に勝ち目が無くなってしまう。口プ力だけは勝っていたのに!?いや勝ち目なんてあるわけないんだけど。
「そりゃあザンネンだ!ちなみにもう1つザンネンなお知らせだ。こんな傷、私でも直せるということについてなんだが。」
嘘です。治せませんでした。なんか特殊な魔法で回復阻害されました。
何とか悪あがきで外傷部分だけを治す。
しかしラルトは直せていないのが分かっているのかわかっていないのか、そんなことは何処吹く風でこちらを見つめている。
「嘘でしょ。全然直せてない。そんなこと言っちゃダメでしょ!」
子供を叱るようなその口調に僕の身体が、ノアが反応する。
「そんなくだらないこと言ってるくせに私のことは殺せないのかい?中はどうだか知らんが少なくとも外傷はもうないが?」
そういうとラルトも火が付いたのか伝説の剣を構えた。
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