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027.頼りになります
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鳥というからには飛ぶだろうと上ばかり気にしていたのだが、アランに居たと教えられた鳥は地面を歩いていた。
アランの索敵様々と茂み越しに様子を伺うと丸っこいでっぷりとした鳥達が地面の虫を啄んでいる。翼の大きさからして飛べる体型では無さそうなので翼は飾りかな……精々できて滑空程度だろう。
フォルムは可愛いが顔は凶悪なのが魔物感あって、罪悪感を少し軽減してくれるな。
「どうする?いけそうか?」
「多分大丈夫。ハングリーベアよりは怖く無さそう。小さい分攻撃当てるのは難しそうだけど動きはそこまで速くなさそう」
完全に見た目での決めつけだが、それでも相手は魔物。油断だけはしないでいこうと剣を握った。
あくまでアランは俺の指導者であり、俺の経験を積ませる事を優先しているので戦闘は主に俺に押し付けてくる。アランが戦えば一瞬だろうが……そこはもう期待していてはいけない。
本日、剣術を覚える為に魔法は禁止と言われているので己の身体と剣のみを握りしめてでっぷり鳥目掛けて飛び込んだ。
先ずは奇襲の一突きで一羽……仲間が殺されて逃げるどころか襲い掛かって来るあたり、魔物らしい行動だな。
正面から掛かって来た鳥を斬り上げながら、右手へ飛んで、左から襲ってきた鳥を避ける。そして着地と同時にその鳥へ向けて斬りつけながら通り過ぎて背後に控えていた残りの鳥も突き刺した。
完璧じゃないかこの流れる様な動き……これこそアランの戦い方をしっかり目に焼き付けた成果だ。
圧倒的な戦闘の後にはドロップ品だけが残った。
「やったな、陸也。綺麗な動きだった」
「そうだろ?さすが俺、もっと褒めていいぞ」
褒められて伸びるんです。アランに褒められるのは素直に嬉しい。
「まぁ……国を救う勇者様がFランクのクエストで手こずられていても困るんだがな」
褒めるとこは褒めて、見せなければいけない現実はしっかり見せてきてくれる。実に良い指導者ですね。
「今回のクエスト達成したらもう上がるだろ?揺らぎの森のクエストも5つ達成なんだから。あ……卵も落ちてる」
再度受注した『トレントストーカーの木材の納品』も新しく受けた『ハングリーベアの皮の納品』もノルマは達成している。
あとはこれをギルドへ持って帰れば昇格ですねってギルドの職員さんにアドバイス受けたもん。
「陸也、剣を構えろ……右側から来るぞ」
ドロップ品をアイテムボックスへしまっているとアランが真剣な顔付きになったので、俺も慌てて索敵を行う。
確かに何かがこちらに向かってくる……このスピード、マンドラゴジャーか!!
逃さないようにしないとと、緊張しながら剣を構えてその時を待つ。
あと10メートル、9、8、7……今だっ!!
タイミングを測って振った剣は茂みから飛び出してきた枯れた大根みたいな物を横に真っ二つに切り分けた。
体が消える瞬間に目があったが……ホラー映画に出てくるマスク被った殺人鬼のような奇妙な顔、リアルで見ると気味悪さ倍増だな。
アランに教えてもらったから来るのがわかっていたけど、森の中で突然あの顔に猛スピードで追いかけられたらホラゲーに変わるわ。
「アランみたいに自然に索敵していられるようになりたいな」
まだ意識しないと索敵できないし、そっちに意識を集中すると目の前の事がお留守になる。
遠くの距離を探る場合はアランもそっちに集中しているみたいだけど、周囲のことはごく自然に感じ取っている。
「魔力になれてくれば陸也ならすぐ自然に感じ取れるようになれるよ……ナミエルぐらいまで極めては欲しくないけどな……」
魔力大好き変態オタク……恐らく魔力を持つ者の探知に関してはアレの右に出るものはいないだろうな。アランがあそこまで極めてくれていなくて……真っ当な精神を持っていてくれて助かったよ。
先ほどの鳥、ホーホー鳥という名前らしい。
ゲームには出てこなかったが、あの体型だったからか肉もかなり大きな塊を落としてくれた。
胸肉なのかもも肉なのか部位はよくわからないけど、これで鳥肉もマンドラゴジャーも全てが揃った。まだ日は高いけど、いつでも野営に突入できるな。
「今日も野営の予定だよな?良さそうな場所あるか?」
帰っても、料理人の聖域である寮の厨房を借りるわけにいかないのでナミエルへの納品物を作るには野営一択だろう。早く唐揚げを食べたいだけではない。
「そうだな……少し雲行きが怪しい……穴を掘るか」
空を見上げると確かに少し灰色がかった雲が流れてきている。雨に降られたら確かに青空クッキングはあ
難しくなるけれども……掘る!?今から穴掘るの?
「ちょうどいい岩壁でもあればいいんだが……」
そういうと突然アランが飛び上がった。え?あの人、空飛べんの?
飛べるのかと思ったけど浮遊とかはできないみたいで、ただ高く跳躍しただけらしい。だけって言っても木よりも高く飛ぶってかなり常人離れしてるんだけどね。
「東の方向に良さそうな山が見える。掘らなくても洞窟もあるかもしれないし、行ってみるか」
「すごいなアラン!!その跳躍があれば一瞬でたどり着けるんじゃないか?俺にもできるかな」
「脚に身体強化の魔法を掛ければ……一緒に飛んでみるか?」
ーーーーーー
「強化したい箇所に魔力を集めて……攻撃力や防御力を高めたいなら魔力を固くするイメージで、脚力上げたいなら脚に魔力を集めて跳ねる柔軟性と弾力をイメージして……」
身体強化の魔法のイメージの仕方を教わるが、やはりかなり魔力に対する細かなイメージが重要らしい。炎をぶっ放すとか水を大量に噴き出すとかは簡単なんだけどなぁ……単純作業は得意だけど細かな作業は苦手なんだよなぁ。
「一緒に飛んでみよう。危ないから手を……」
王子かよっ!!て思うようなエスコートする手を差し出されたけど、事実王子様なんだよな。
誰も見ていないとわかっていても人目を気にしながら手を伸ばした。うぅ……別にもっと近い距離で触れ合ってるのに心臓うるさいぞ。
「1、2、3で飛ぶぞ?大丈夫か?」
集中、集中……バネ、ボール、バウンド……バウンドしてないのに飛べるのか?この世界にはないからアランは説明しづらかったのかもだけど、足の裏にジェットがついてる様なイメージでジャンプするのと同時に噴射するイメージでいいんじゃないか?
「うん、大丈夫。いけそう……」
「よし、じゃあ……1、2、3っ!!」
垂直跳びなんて学生時代のスポーツテスト以来だな……アランの秒読みに合わせて手は繋いだまま、強く地面を蹴って……飛んだ。
飛びすぎ、飛びすぎ、飛びすぎっ!!
ジェットをイメージしてしまったためか、アランよりも跳躍力が上がり、手を繋いだままのアランの体を引っ張って空高く飛び上がっていく。自分では止められません……が、ぴたりと体が止まり……。
そうなりますよねぇぇぇぇっ!!
勢いを失った体は、今度は猛スピードで落下していく。
「ヒイィィィィィィッ!!」
情けない小物の悲鳴を上げながらアランにもがながら必死にしがみついた。手を繋いでもらっていて本当に助かった。一人でこの状況だったらゾッとしたわ。
「陸也、着地に備えて脚に力を……」
「無理無理無理っ!!何も考えられないっ!!忘れてた!!俺、高所恐怖症!!」
「本当にお前は……飽きなくていいけどな」
抱き寄せられて、抱きしめられて、少しだけ安心感は感じたけれど恐怖は消えない。
「お前に飽きるなんてことは一生来ないけどな」
体に感じていた空気の抵抗がなくなった。え?もう着地した?その割には全く衝撃がなかったような?
目を開けて確認したいけど怖くて目が開けられな……突然唇に何やら馴れた感触。
「んなっ!?何やってんだよ!!そんな場合か!?」
勢いで開けた視界はもう地上だった。
それを確認すると安堵からか体から力が抜けた。腰が抜けるってこういうことかと教えられるぐらいに体を動かせない。
「可愛い顔で必死にしがみついてこられたから、つい……」
器用に片手で俺を抱きつつ、リインリリーを差し出してきた。
何がこいつの琴線に触れたのか知らないが、花を差し出したくなるぐらいの心境だったらしい。
助けられた手前、素直に受け取り両手で握りしめた。溺れる者は藁をも掴むらしい。
アランの索敵様々と茂み越しに様子を伺うと丸っこいでっぷりとした鳥達が地面の虫を啄んでいる。翼の大きさからして飛べる体型では無さそうなので翼は飾りかな……精々できて滑空程度だろう。
フォルムは可愛いが顔は凶悪なのが魔物感あって、罪悪感を少し軽減してくれるな。
「どうする?いけそうか?」
「多分大丈夫。ハングリーベアよりは怖く無さそう。小さい分攻撃当てるのは難しそうだけど動きはそこまで速くなさそう」
完全に見た目での決めつけだが、それでも相手は魔物。油断だけはしないでいこうと剣を握った。
あくまでアランは俺の指導者であり、俺の経験を積ませる事を優先しているので戦闘は主に俺に押し付けてくる。アランが戦えば一瞬だろうが……そこはもう期待していてはいけない。
本日、剣術を覚える為に魔法は禁止と言われているので己の身体と剣のみを握りしめてでっぷり鳥目掛けて飛び込んだ。
先ずは奇襲の一突きで一羽……仲間が殺されて逃げるどころか襲い掛かって来るあたり、魔物らしい行動だな。
正面から掛かって来た鳥を斬り上げながら、右手へ飛んで、左から襲ってきた鳥を避ける。そして着地と同時にその鳥へ向けて斬りつけながら通り過ぎて背後に控えていた残りの鳥も突き刺した。
完璧じゃないかこの流れる様な動き……これこそアランの戦い方をしっかり目に焼き付けた成果だ。
圧倒的な戦闘の後にはドロップ品だけが残った。
「やったな、陸也。綺麗な動きだった」
「そうだろ?さすが俺、もっと褒めていいぞ」
褒められて伸びるんです。アランに褒められるのは素直に嬉しい。
「まぁ……国を救う勇者様がFランクのクエストで手こずられていても困るんだがな」
褒めるとこは褒めて、見せなければいけない現実はしっかり見せてきてくれる。実に良い指導者ですね。
「今回のクエスト達成したらもう上がるだろ?揺らぎの森のクエストも5つ達成なんだから。あ……卵も落ちてる」
再度受注した『トレントストーカーの木材の納品』も新しく受けた『ハングリーベアの皮の納品』もノルマは達成している。
あとはこれをギルドへ持って帰れば昇格ですねってギルドの職員さんにアドバイス受けたもん。
「陸也、剣を構えろ……右側から来るぞ」
ドロップ品をアイテムボックスへしまっているとアランが真剣な顔付きになったので、俺も慌てて索敵を行う。
確かに何かがこちらに向かってくる……このスピード、マンドラゴジャーか!!
逃さないようにしないとと、緊張しながら剣を構えてその時を待つ。
あと10メートル、9、8、7……今だっ!!
タイミングを測って振った剣は茂みから飛び出してきた枯れた大根みたいな物を横に真っ二つに切り分けた。
体が消える瞬間に目があったが……ホラー映画に出てくるマスク被った殺人鬼のような奇妙な顔、リアルで見ると気味悪さ倍増だな。
アランに教えてもらったから来るのがわかっていたけど、森の中で突然あの顔に猛スピードで追いかけられたらホラゲーに変わるわ。
「アランみたいに自然に索敵していられるようになりたいな」
まだ意識しないと索敵できないし、そっちに意識を集中すると目の前の事がお留守になる。
遠くの距離を探る場合はアランもそっちに集中しているみたいだけど、周囲のことはごく自然に感じ取っている。
「魔力になれてくれば陸也ならすぐ自然に感じ取れるようになれるよ……ナミエルぐらいまで極めては欲しくないけどな……」
魔力大好き変態オタク……恐らく魔力を持つ者の探知に関してはアレの右に出るものはいないだろうな。アランがあそこまで極めてくれていなくて……真っ当な精神を持っていてくれて助かったよ。
先ほどの鳥、ホーホー鳥という名前らしい。
ゲームには出てこなかったが、あの体型だったからか肉もかなり大きな塊を落としてくれた。
胸肉なのかもも肉なのか部位はよくわからないけど、これで鳥肉もマンドラゴジャーも全てが揃った。まだ日は高いけど、いつでも野営に突入できるな。
「今日も野営の予定だよな?良さそうな場所あるか?」
帰っても、料理人の聖域である寮の厨房を借りるわけにいかないのでナミエルへの納品物を作るには野営一択だろう。早く唐揚げを食べたいだけではない。
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空を見上げると確かに少し灰色がかった雲が流れてきている。雨に降られたら確かに青空クッキングはあ
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「ちょうどいい岩壁でもあればいいんだが……」
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「東の方向に良さそうな山が見える。掘らなくても洞窟もあるかもしれないし、行ってみるか」
「すごいなアラン!!その跳躍があれば一瞬でたどり着けるんじゃないか?俺にもできるかな」
「脚に身体強化の魔法を掛ければ……一緒に飛んでみるか?」
ーーーーーー
「強化したい箇所に魔力を集めて……攻撃力や防御力を高めたいなら魔力を固くするイメージで、脚力上げたいなら脚に魔力を集めて跳ねる柔軟性と弾力をイメージして……」
身体強化の魔法のイメージの仕方を教わるが、やはりかなり魔力に対する細かなイメージが重要らしい。炎をぶっ放すとか水を大量に噴き出すとかは簡単なんだけどなぁ……単純作業は得意だけど細かな作業は苦手なんだよなぁ。
「一緒に飛んでみよう。危ないから手を……」
王子かよっ!!て思うようなエスコートする手を差し出されたけど、事実王子様なんだよな。
誰も見ていないとわかっていても人目を気にしながら手を伸ばした。うぅ……別にもっと近い距離で触れ合ってるのに心臓うるさいぞ。
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集中、集中……バネ、ボール、バウンド……バウンドしてないのに飛べるのか?この世界にはないからアランは説明しづらかったのかもだけど、足の裏にジェットがついてる様なイメージでジャンプするのと同時に噴射するイメージでいいんじゃないか?
「うん、大丈夫。いけそう……」
「よし、じゃあ……1、2、3っ!!」
垂直跳びなんて学生時代のスポーツテスト以来だな……アランの秒読みに合わせて手は繋いだまま、強く地面を蹴って……飛んだ。
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ジェットをイメージしてしまったためか、アランよりも跳躍力が上がり、手を繋いだままのアランの体を引っ張って空高く飛び上がっていく。自分では止められません……が、ぴたりと体が止まり……。
そうなりますよねぇぇぇぇっ!!
勢いを失った体は、今度は猛スピードで落下していく。
「ヒイィィィィィィッ!!」
情けない小物の悲鳴を上げながらアランにもがながら必死にしがみついた。手を繋いでもらっていて本当に助かった。一人でこの状況だったらゾッとしたわ。
「陸也、着地に備えて脚に力を……」
「無理無理無理っ!!何も考えられないっ!!忘れてた!!俺、高所恐怖症!!」
「本当にお前は……飽きなくていいけどな」
抱き寄せられて、抱きしめられて、少しだけ安心感は感じたけれど恐怖は消えない。
「お前に飽きるなんてことは一生来ないけどな」
体に感じていた空気の抵抗がなくなった。え?もう着地した?その割には全く衝撃がなかったような?
目を開けて確認したいけど怖くて目が開けられな……突然唇に何やら馴れた感触。
「んなっ!?何やってんだよ!!そんな場合か!?」
勢いで開けた視界はもう地上だった。
それを確認すると安堵からか体から力が抜けた。腰が抜けるってこういうことかと教えられるぐらいに体を動かせない。
「可愛い顔で必死にしがみついてこられたから、つい……」
器用に片手で俺を抱きつつ、リインリリーを差し出してきた。
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